野村、最終赤字7000億円は余裕の表れ!?
野村ホールディングスが本日4月24日、2009年3月期の決算を発表します。
発表を前に、昨日の日経新聞で観測記事が流れました。それによると、前期はリーマンブラザーズの買収による人件費の増加と保有資産の評価損で7000億円の最終赤字になったというもの。
これを受け、4月23日の株価は一時4.5%安の570円まで下落しました。
しかし、引けにかけて戻し、結局前日と変わらない598円で取引を終えました。
筆者は、報道の通りであれば好材料と考えます。欧米の金融機関は1-3月期の業績が急回復していますが、時価会計凍結による見せかけの利益と言える部分も多く、評価に苦しむところ。
むしろ、欧米とは逆に商業用不動産や投融資で時価を厳しく見積もり評価損を計上したことは投資家の信頼回復につながるでしょう。報道によると監査法人ともめるぐらい積極的に評価損を計上したようです。経営陣の強い意志と、財務面の余裕を感じました。
株式市場は業績の変化率を好みます。また、V字回復が大好きです。2010年3月期の業績回復の第一歩を踏み出したといってもよいでしょう。
本日の決算は、1-3月の国内営業部門の利益水準、不振のトレーディング部門の業績、リーマン買収効果(MA)に注目しています。
なお、野村は過去に世界に先駆けてサブプライムローンの残高や、RMBSからの完全撤退を公表した実績があり、その時は決算発表日の翌日に株価が急騰しました。いずれもアナリストのレーティング引き上げが材料。今回も同様の展開となる可能性は十分あるでしょう。
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