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2009年4月16日 (木)

日米の株価連動についての考え方

 日ごろ、日経平均株価の動向を探るために、米国の株価の動きを非常に重視しています。

 なぜ重視するのかについて、私がFXブログ「野村雅道と楽しい投資仲間たち」に寄稿したものをご紹介しておきたいと思います。週末にお時間のあるときに目を通していただけたらと思います。

 ポイントは、短期的には日米は連動するけれども、長期的に見れば逆の動きをするということです。

 もし、ご興味があり、もう少し詳しいことをお知りになりたい場合は、ぜひ「野村雅道と楽しい投資仲間たち」の「かかし」のカテゴリーをご参照ください。http://fxshonan1.cocolog-nifty.com/kawasedangi/

 以下は、昨年12月1日に私が書いたものです。資料等が古くなっているのでご注意願います。

2008年12月1日

嵐の船出!?

後に待つのは「台風一過」の青空か?

はじめまして、「かかし」です。

長い間田んぼを見てきました。秋の実りの時期がなんといっても楽しい。

初夏の青々とした稲の海原も格別です。でも嵐の時もあります。

今は嵐のど真ん中。日経平均は昨年7月はじめの高値から6割下落してしまいました。ほぼ同じ時期に5割弱下げた米国ダウに連動しました。米国を見れば日本もわかる。毎晩米国株式の動きが気になってすっかり寝不足になってしまった方々も多いのでは?

ところが不思議なことがあります。日々の動きなど短期的には高い連動性を見せる日本と米国なのですが、長期的に見ると連動していないのです。と言うより、逆なのです。今日は初回ということで、ちょっと長くなりますが、このことを考えてみたいと思います。

忙しい方々も多いと思いますので、結論を先に言っておきます。短期的に日米の株式市場が連動するのは、短期的な景気サイクルである在庫循環が同じように動くためです。長期的に逆の動きをするのは、長期的な景気サイクルである建設循環が逆であるためです。

それでは、これからの日本の株式市場の行方は?短期的には米国市場との連動性から予断は許さないのですが、長期的には米国が下降局面にあるのに対して、日本は上昇局面です。建設循環の上昇局面で脚光を浴びるのは内需セクター。「台風一過」の青空が待っています。

本論に戻りましょう。過去300日あまりの日米の株価動向を見てください。似ていますよね。米国が風邪をひくと日本も風邪を引く。いや、両国とも肺炎です。20081201

それでは、日本のバブルが破裂したころから月次で日米の株価動向を見てみましょう。ちょうど最近までの米国のように、日本が4万円近い株価に浮かれ騒いでいたころ、米国のダウ平均はわずか2700ドルでした。

その後米国の株価は5.2倍になりました。日系平均はその間に81%下落しました。つまりバブルの時の19%になったのです。面白いことに、19%の逆数も5.2倍です。それはともかく、このように日米は逆なのです。2008120100000

なぜ短期的に株価が連動するのか? 短期の景気サイクルである在庫循環が連動するからだと見ています。特別な状況を除いて、両者が連動する様子がここに示されています。20081201_2

なぜ長期的には日米の株価が逆に動くのか? 長期の景気サイクルである建設循環が逆だからです。住宅着工の様子を見ると、その関係が鮮明にわかります。20081201_3

経済のダイナミズムの鏡である株価が経済の波動に大きく影響されるというのは当たり前のことかもしれません。とすれば、次の展開も見えてきます。日米の株価は短期的には連動しながらも、長期波動にしたがって、両者はしだいに乖離していきます。

長期波動は米国下落、日本は上昇です。建設サイクルというおよそ20年の循環の上昇局面では、内需関連が相場を牽引する傾向があります。住宅関連などから人気はないけれど、良質な銘柄に注目ですが、細かい話はこれからのお楽しみということに・・・・・

すっかり長くなってしまいました。次回からコンパクトにします。このような時期から、日本株の話をさせていただくことを、とても幸運だと思っています。

これから、どうぞよろしくおねがいいたします。          かかし

 

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