« ネクスト(2120)、決算説明会レビュー | トップページ | 今日の日経平均株価は? 5月29日 »

2009年5月28日 (木)

今日の株式市場を振り返る 5月28日

 米国株式市場の大幅下落から85円安で始った日経平均株価ですが、すぐに切り返して、後場には一時53円高、9492.66円まで上げ幅を拡大しました。ただ、9500円の壁の厚さを感じさせる展開で12.62円、0.13%の僅かな上昇で大引けとなりました。20090528

 資源価格の上昇と、対ドルで1円幅を越える円レートの下落が堅調な相場を支えました。

 最も上昇率が高かったのは非鉄セクター。地金価格の上昇に加えて、収益基盤の精錬マージン(手数料)がドル建てであることから、円安による恩恵が大きいことも評価されたようです。住友金属鉱山の株価動きが非鉄セクターの恵まれた状況を表しています。20090528_2

 非鉄セクターに続く高い上昇を見せたのが輸送用機器。在庫調整完了のメドがたち、北米の自動車部品受注に底打ちの兆しが見えるといったこともあるのですが、やはり高い輸出比率と海外生産のため、円安メリットの代表として評価されたようです。ホンダのザラバの動きをみると、日経平均株価が後場に見せた上昇に大きな役割を果たしたことがうかがえます。20090528_3

 このように見ると、今日はかなり大幅な円安が株式市場を支えた1日だったと言えそうです。

 非常に個人的な見方ですが、円安に対する依存度がこれほど大きい株式市場の状況に不安を覚えます。また、9500円の壁の厚さも気がかりです。景気回復期待感と円安に支えられた強い買い圧力をもってしても、壁を突破できないフラストレーションが相場の動きに見え隠れしていたと感じるのは、私の思いすごしかもしれませんが。

 このような状況が続くと、株式市場は調整のための口実を探し始めるので注意が必要です。突然の株式市場調整の可能性は常に頭に入れていく必要がありそうです。

 もちろん、この見方が外れて、調整もなく、このまま9500円をブレークしていく可能性もあります。ただ、その場合は米国株式市場も上昇に向かうことが不可欠であるような気がします。ところが、その米国でも市場牽引役を探しあぐねている状況です。 

 となれば、当面は慎重に株式市場に向き合う必要があると思います。

 現在(午後8時)GLOBEXではダウ、ナスダックとも上昇しています。ダウは23ドル高。昨日の大幅下げの後にしては戻しが弱いと思いますが、時間を追ってわずかづつ上げ幅が拡大しています。ただし、これから4月の耐久財受注、5月23日までの週の新規失業保険申請件数、4月の新築住宅販売件数など注目の経済指標が続きます。

皆様のクリックによりスケアクロウ一同は励まされています

人気ブログランキングへ

 

 

|

« ネクスト(2120)、決算説明会レビュー | トップページ | 今日の日経平均株価は? 5月29日 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

F 日本経済と市場」カテゴリの記事

1 かかし」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 今日の株式市場を振り返る 5月28日:

» ドル建て情報局 [ドル建て情報局]
ドル建てに関する情報サイトです。 よろしければご覧ください。 [続きを読む]

受信: 2009年6月 3日 (水) 16時54分

« ネクスト(2120)、決算説明会レビュー | トップページ | 今日の日経平均株価は? 5月29日 »