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2009年5月

2009年5月31日 (日)

鉱工業生産動向が6月相場の牽引役に?

 先週金曜日に発表された4月の鉱工業生産動向では、4月の季節調整済み生産指数が前月比5.2%とかなり高い伸びを示したのですが、株式市場はあまり反応しませんでした。

 おそらく、生産の原指数による前年同月比が依然として31.2%の大幅な減少にとどまっていることが、影響していると思われます。2009053100001

 ところが、出荷や在庫の動きも考慮すると、底打ちから反騰への動きが鮮明に浮かび上がっています。

 そこで、出荷数量の増減率から在庫数量の増減率を差し引いた「出荷在庫バランス」という指標を使って、4月の鉱工業生産の内容を検討してみたいと思います。

 この指標が上昇する場合は、出荷の勢いが増すか、在庫調整が進展しているわけですから、景気の状況が改善していることを意味します。株式市場はこのような状況を好むので、株価が高い確率で連動する傾向があります。

 まず鉱工業全体を見ましょう。在庫調整の進展から年明け後には底打ちを示しています。さらに出荷の底打ちも鮮明になり、出荷在庫バランスの反騰が一段と明らかになってきました。2009053100000

 次に鉱工業の中の耐久消費財を見ましょう。自動車などが含まれます。すでに底打ちは鮮明ですが、4月はちょっと一休み。ただし、基調は強いと言えます。R2009053100000

 非耐久消費財は安定的ながら、4月は軟化しました。食品や衣料品などが中心です。在庫が積み上がり気味なのが気になります。ディフェンシブな性格の強い銘柄が多く含まれます。今月の株価は残念ながらパッとしないようです。20090531

 次に資本財です。設備投資関連が主体となります。正直なところ厳しい状況ですね。機械セクターなどの本格的な回復にはもう少し時間がかかりそうなことを示唆しています。20090531_2

 資本財とは異なり、建設財は底入れの兆しが出てきました。電炉鋼などの基礎素材銘柄が多く含まれます。これから、公共投資の恩恵にも浴するわけですから、注目できそうです。20090531_3

 最後に生産財。中間製品のメーカーが中心です。電子部品などのハイテク分野から、化学、高炉鉄鋼など基礎素材まで幅広い企業が含まれます。この生産財は、建設財以上に底入れ感が鮮明です。どうも株価はすでにこの動きを織り込んで動き始めているようです。2009053100000_2

 以上から、鉱工業の動きをまとめると、分野によってマチマチな動きではありますが、耐久消費財、建設財、生産財の基調が好転しており、全体としても堅調な動きになっています。おそらく、これらの分野に属する質の高い銘柄群のパフォーマンスが良いということになりそうです。

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先週の運用結果(5/31)

予告どおり、月曜日にSMSを売却。84000円の利益確定。最大ポートフォリオ銘柄の売却により現金比率が62%まで高まり、安全運用体制へ。

今週は「かかし」さん銘柄の日本電気硝子(5214)、東京製鉄(5423)が好調。ポートフォリオ全体では0.9%上昇(TOPIX2.5%上昇)。

ここは焦らず次の銘柄をじっくり探したいところです。

0531

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2009年5月30日 (土)

米国株式市場を振り返る 5月29日

 ダウ平均株価は96.53ドル、1.15%上昇して、8500ドルをわずかに上回って終了しました。といっても、決して力強さを感じさせる展開ではありませんでした。ほぼ一日膠着状態が続き、大引け30分前には前日を16ドルほど下回っていました。ところが大引けにかけて突然に上昇を始めて、結局100ドル弱の上昇となりました。20090529

 終了直前の上げを主導したのが金融株です。JPモルガンの株価推移にその様子が鮮明に写しだされています。金融株上昇の契機となるような具体的な要因は見当たりません。日経平均の引けにかけての動きととてもよく似ています。月末のお化粧買いは世界共通の現象なのかもしれませんね。Jpm20090529

 このようなわけで、月曜日の日経平均株価の展開は予断を許さないと見る必要がありそうです。金曜日には9500円を上回って引け、しかもダウ平均株価も100ドルに近い上昇を示したわけですから、一見すると好調な展開が予想出来そうなのですが、警戒的に臨みたいと思っています。ダウ平均株価が引け後のGLOBEXで57ドルとかなり大きく下げたことも頭に入れておく必要があるかもしれません。

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100年に一度

 久しぶりに本屋の中をのんびりと散策しました。いつもは、目的の本を目指して直行直帰なのですが。

 経済書のコーナーで思わず立ち止まり、考え込んでしましました。2冊の本が並んでいたのです。

 一つのタイトルは「100年に一度の大恐慌から資産を守る方法」

 隣り合わせのもう1冊は「100年に一度の大相場を勝ち抜く方法」

 もちろん異なる出版社から出ているのですが、鮮やかなコントラストにすっかり感銘を受けてしまいました。

 そして、自分は一体どっちなんだろうと考え込んでしまったわけです。

 どうやら私は「大相場」組なんだろうと思いました。

 なぜか? 180°異なる意見が、このように入り乱れる時は、大きな転換点であることが多いのです。

 じゃあどっちへの転換? 上?それとも下?

 昨年秋以降、だいぶ下がってしまいましたね。ここからは上に賭けたほうが歩が良さそうです。単なる確率の問題にすぎないのですが・・・・・

今日は名古屋の大学での講義にため、「米国株式市場を振り返る 5月29日」の配信は夜遅くなると思います。もうしわけありません。

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2009年5月29日 (金)

今日の株式市場を振り返る 5月29日

 日経平均株価は71.11円、0.75%上昇して、9522.50円と9500円を上回って引けました。20090529

 上昇とはいえ、力強さは感じられませんでした。2時過ぎまで膠着状態が続き、引けにかけて突然上昇したように見えます。TOPIXに比べて上昇率が高く、日経平均構成銘柄が意図的に買い上げられたわけですから、やはり月末のお化粧買いという性格の強い上昇であったと考えています。

 したがって、9500円の壁をブレークしたと単純に喜ぶわけにはいかないようです。

 「鉱業」や「石油・石炭製品」など石油関連、「海運」、「不動産」などのセクターが大きく上昇しました。中でも、「ぎん」さんが注目するバルチック指数に連動する「海運」がトップの「鉱業」に次ぐ高い上昇率であったことが目を引きます。

 現在GLOBEXではダウ、ナスダックともに上昇しています。ダウで22ドル高。、比較的に堅調な推移です。これから第1四半期(1-3月)GDPの改訂値、5月のシカゴ購買部景気指数、5月のミシガン大学消費者信頼感指数の確定値と興味深い経済指標が発表されます。

 GLOBEXの動きから察する限り、株式市場は、これから出てくる経済指標に対して楽観的で、しかも原油価格の上昇もプラス要因ととらえているようです。

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ドコモの金融業務参入は注目に値する!

NTTドコモがみずほ銀行と提携し、金融事業に参入すると発表しました。株価は、無反応でしたが、相手の電話番号を入力するだけで送金ができるサービスを提供するそうで注目しています。

auでは、すでに三菱東京UFJとの提携により「じぶん銀行」の営業を開始しましたが、イーバンクやジャパンネット銀行などのいわゆるネット銀行と大差ありませえん。ただ、ドコモでは、口座を開設する手間がない点に注目です。

前々から思っていたことですが、イーバンクやジャパンネット銀行などといったインターネット専業銀行は銀行ではなく、送金業者であり、わざわざ銀行免許を取る必要があったのでしょうか。また、ネットということで送金手数料を安くしたネット銀行も、あまりにも儲けが少ないことから、手数料をあげています。

ネットオークションなど、セキュリティの観点から匿名での振り込みニーズは今後も拡大が続くでしょう。圧倒的な顧客基盤を持つドコモでは、低利益業務でも規模のメリットで十分に利益をだしてきそうな気がします。

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バルチック指数が高騰!1年前を彷彿させる・・・。

世界的な景気回復期待の高まりから、鉄鉱石や石炭を運ぶバルク船(バラ積み船)の運賃指標であるバルチック海運指数(BDI)が急騰しています。

5月28日現在、BDIは3298ポイントまで上昇。最も大きい船であるケープサイズの一日あたりの用船料は6万ドルまで回復しました。損益分岐点はおおよそ2万5000~3万ドルと言われていますので、十分利益が出る水準です。これは日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の今期の業績予想の運賃前提を大きく上回り、このレベルを維持できれば上方修正が期待できます。

その中でも、BDI上昇局面ではフリー船の比率が高い商船三井に注目です。

BDIの確認は以下のURLで毎日見れます!
http://www.dryships.com/pages/report.asp

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4月の鉱工業生産動向

 先ほど出た4月の鉱工業生産動向はまずまずといったところです。経済産業省は「総じてみれば、生産は持ち直しの動きが見られる」と総括しています。驚きがないということで、株価への影響も限定的です。

 季節調整済み前月比では、生産が5.2%増、出荷が2.3%増、在庫が2.7%減でした。生産と出荷がともに増加しているのは良いのですが、生産の増加率が出荷の増加率を上回っているのが多少気になります。要は、売れる以上に作っているというわけですから。

 ただし、原指数の前年同月比でみると、生産は31.2%減、出荷は31.1%減、在庫は7.2%減。生産と出荷のバランスはとれています。どうやら、作りすぎを心配する状況ではなさそうです。

 結論としては、悪くない数字だが、株式市場へのインパクトは弱いということになります。

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今日の日経平均株価は? 5月29日

 今日の日経平均株価は高く寄り付きそうです。ダウ平均株価が103.78ドル、1.25%と大きく上昇したことから、シカゴの日経平均先物が9515円と9500円を上回りました。これを反映して、今日の寄り付きは9500円を上回ると思われます。

 ただし、高く寄り付いた場合は、その後上げ幅を縮小する可能性もあり、注意が必要と考えます。その理由はダウ平均株価の動きにあります。20090528

 午後1時頃までは方向感のない展開でした。4月の耐久財受注や5月24日までの週の新規失業保険申請件数がコンセンサスよりも良かったのに対して、4月の新築住宅着工件数が振るわないなど、経済指標の内容がマチマチであったためです。

 ところが、午後に入って、7年物の国債入札が順調で、長期金利が一服したところからダウ平均株価が上昇に転じたのです。要は、前日の株価下落に対するかなり機械的ともいえる反発が、上昇の理由なのです。

 ですから、昨日の日経平均株価はダウ平均株価の下落を無視したことを考えれば、今度はダウ平均株価の上昇を度外視したほうが安全かもしれませんね。

 したがって、今日の日経平均株価は高く寄り付けば、基本的に上げ幅を縮めると見て警戒的に臨みたいと考えます。

 ただし、4月の鉱工業生産動向速報値は注目です。これが、予想を上回る場合は、市場にかなりのインパクトがあると見ています。

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2009年5月28日 (木)

今日の株式市場を振り返る 5月28日

 米国株式市場の大幅下落から85円安で始った日経平均株価ですが、すぐに切り返して、後場には一時53円高、9492.66円まで上げ幅を拡大しました。ただ、9500円の壁の厚さを感じさせる展開で12.62円、0.13%の僅かな上昇で大引けとなりました。20090528

 資源価格の上昇と、対ドルで1円幅を越える円レートの下落が堅調な相場を支えました。

 最も上昇率が高かったのは非鉄セクター。地金価格の上昇に加えて、収益基盤の精錬マージン(手数料)がドル建てであることから、円安による恩恵が大きいことも評価されたようです。住友金属鉱山の株価動きが非鉄セクターの恵まれた状況を表しています。20090528_2

 非鉄セクターに続く高い上昇を見せたのが輸送用機器。在庫調整完了のメドがたち、北米の自動車部品受注に底打ちの兆しが見えるといったこともあるのですが、やはり高い輸出比率と海外生産のため、円安メリットの代表として評価されたようです。ホンダのザラバの動きをみると、日経平均株価が後場に見せた上昇に大きな役割を果たしたことがうかがえます。20090528_3

 このように見ると、今日はかなり大幅な円安が株式市場を支えた1日だったと言えそうです。

 非常に個人的な見方ですが、円安に対する依存度がこれほど大きい株式市場の状況に不安を覚えます。また、9500円の壁の厚さも気がかりです。景気回復期待感と円安に支えられた強い買い圧力をもってしても、壁を突破できないフラストレーションが相場の動きに見え隠れしていたと感じるのは、私の思いすごしかもしれませんが。

 このような状況が続くと、株式市場は調整のための口実を探し始めるので注意が必要です。突然の株式市場調整の可能性は常に頭に入れていく必要がありそうです。

 もちろん、この見方が外れて、調整もなく、このまま9500円をブレークしていく可能性もあります。ただ、その場合は米国株式市場も上昇に向かうことが不可欠であるような気がします。ところが、その米国でも市場牽引役を探しあぐねている状況です。 

 となれば、当面は慎重に株式市場に向き合う必要があると思います。

 現在(午後8時)GLOBEXではダウ、ナスダックとも上昇しています。ダウは23ドル高。昨日の大幅下げの後にしては戻しが弱いと思いますが、時間を追ってわずかづつ上げ幅が拡大しています。ただし、これから4月の耐久財受注、5月23日までの週の新規失業保険申請件数、4月の新築住宅販売件数など注目の経済指標が続きます。

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ネクスト(2120)、決算説明会レビュー

不動産ポータルサイトを運営するネクスト(2120)の決算説明会が実施されました。

今2010年3月期は前期の20%営業減益から一転、71%営業増益を計画しています。前期は先行投資期間と位置づけ、広告宣伝費や人件費を大幅に積み増し拡大策をとった結果、営業減益となりましたが、今期は前期の投資効果が表れること、また、売上高の伸びに伴い広告宣伝費の負担が軽減されることから大幅な増益を見込んでいます。

しかし、現時点では、達成は微妙と判断せざるを得ません。業績予想の前提となる加盟店の新規獲得数と1店舗当たりの単価の計画が過大と見られるためです。

加盟店獲得数:前期1359店⇒ 今期2180店
単価:前期55564円⇒ 今期59840円

街の不動産会社の業績が悪化している中で、新規獲得の大幅な積み増しや単価アップは難しいと考えるのが常識的な判断でしょう。実際、前期も期初の計画を下回りました。

仮に加盟店獲得数を前期並みの1350店、単価も計画の半分の57500円とすると、売上高で4.5億円が未達になる計算です。これは、同社の今期の営業利益が17億円(前期10億円)の計画であることを考えると、小さな金額とはいえないでしょう。

広告宣伝費などコスト調整しやすい費目が経費の多くを占めているため、売上高の未達がそのまま利益の未達になるとは思えませんが、会社計画は楽観的です。

昨年10月以降、株価は上昇トレンドに入っていますが、PERで見てもほぼ妥当な水準まで買われており、ここからの新規買いは控えたいところです。

なお、余談ですが同社のIR体制は高く評価したいと思います。四半期ごとの説明会の実施、詳細な資料、アナリストの質問に対する真摯な対応、WEB上の動画配信(アナリストの質問まで含む)で個人投資家の情報格差の解消に取組んでいます。

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今日の日経平均株価は? 5月28日

 米国株式市場の下落を受けて、日経平均株価も軟調な展開が予想されます。静観せざるを得ないと見ています。

 ダウ平均株価は173.47ドル、2.05%と大きく下げました。4月の中古住宅販売件数が事前予想を上回ったこともあり、午前中は無難な相場展開でしたが、午後1時半過ぎから急落に転じました。20090527

 GMの動向をめぐる悲観的な見方が一段と強まり、市場のセンチメントを冷やしたようです。株価は20%強の大幅下落でした。Gm20090527

 ただし、より直接的にダウ平均株価の下落を導いたのは、長期金利の急上昇だと思われます。10年もの国債が3.71%と昨年11月以来の水準となりました。金利上昇が、景気回復期待の高まりによるものであれば何も問題はないのですが、今回の上昇は膨大な財政赤字にGM問題が絡まったものであるために、悲観的に見るべきだと考えます。10yryield20090527

 このような米国株式市場に影響される日経平均株価ですから、今日は基本的に静観の構えで臨まざるを得ません。

 4月の商業販売統計速報、5月の地域経済動向などいくつか経済指標が出てきますか、市場を驚かすようなものはないだろうと考えます。

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2009年5月27日 (水)

今日の株式市場を振り返る 5月27日

 予想を大きく上回る消費者信頼感指数を引き金にした米国株式市場の急騰が、日経平均株価を押し上げました。127.98円、1.37%の上昇です。20090527

 確かに日経平均はかなり上昇したのですが、後場開始直後に180円高、9491.13円と9500円まであと一歩に迫りながら、その後は徐々に上げ幅を縮小したのが気になります。

 ダウ平均株価は2.37%の大幅上昇となり、アジア市場でも香港の5%超を筆頭に、シンガポール、台湾、インドも3%以上上昇しています。それに比べると、日経平均株価の上昇率は大幅という印象はありません。

 やはり地政学的リスクが意識されたのかもしれませんが、何よりも国内独自の市場牽引役が見えず、9500円の壁が厚いことが最大の問題であるような気がします。

現在(午後8時半)、GLOBEXではダウは22ドル高で推移していますが、時間を追って上げ幅を縮めています。ナスダックはプラスからマイナスに転じてきました。これから4月の中古住宅販売件数、1-3月の米国連邦住宅金融庁による住宅価格指数の発表があります。前日のS&Pケース・シラー住宅価格指数が示唆するとおり、住宅関連の指標は要注意です。

 したがって、今日の米国株式市場の展開は予断を許さず、その影響を大きく受ける明日の日経平均株価も楽観できないと見ています。

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マーケットは、日本経済に楽観的過ぎないか?

今週月曜日に日銀が景況感を上方修正し、本日発表の貿易収支(輸出額-輸入額)も、なんとか3ヶ月連続の黒字を確保しました。

日本経済の最悪期は脱した印象があります。ただ、貿易収支に関しては、前年同月で見れば85%の減少です。2月を底に徐々に回復傾向にありますが、輸出依存の日本の景気回復は遠いと考えずにいられません。さらには、雇用環境は最悪がため、GDPへの寄与度が最も大きい消費の伸びは期待できないと考えた方が無難です。

本日の前場は9500円近辺にまで上昇しましたが、「かかし」さんが指摘しているように、日本経済の楽観への調整も頭に入れておく必要があるようです。

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今日の日経平均株価は? 5月27日

 米国の「消費者信頼感ラリー」を受けて、今日の日経平均先物は高く寄り付きそうですね。寄付きの水準によって、投資スタンスを調整する必要があるため、いつもより複雑な対応が必要になりそうです。

 ダウ平均株価は196.17ドル、2.37%の大幅な上昇となりました。5月の消費者信頼感指数が54.9と、事前のコンセンサス42.6を大きく上回ったことが伝わると同時に急速に値を上げ始めました。5月のリッチモンド連銀製造業指数も、事前の予想値ー6に対して+4と強いものでした。3月のS&Pケース・シラー住宅価格指数はー18.70%と事前予想値を下回ったのですが、その差はわずかで、市場への影響は限定的でした。20090526

 この展開を映して、CMEの日経平均先物は9500円に達しています。

 ただし、頭に入れておかなければいけないことがあります。当たり前ですか、消費者信頼感指数は米国の消費の指数であって、日本の指標ではありません。しかも、昨年に比べてまだ低い水準にあります。住宅関連や雇用関連の指標は相変わらず低迷しています。したがって、過剰に楽観的な目で日経平均株価を見るのは要注意です。

 しかも、昨日の日経平均株価は、地政学的なリスクを十分に織り込んでいないように見えることも気がかりです。

 となれば、今日は9500円に近い水準で寄り付けば、警戒的に臨もうと考えます。ザラバで上げ幅を縮める可能性が大きいためです。もし、寄り付きが9500円を下回っていれば、強気で臨むつもりです。その程度は、9500円からの乖離の幅次第で、柔軟に対応したいと思っています。

 もうすぐ4月の通関ベース貿易収支が発表されます。株式市場への直接的な影響は限定的でしょう。ただし、対ドル円レートが多少円安方向に振れればプラス効果はあるかもしれません。

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2009年5月26日 (火)

米国5月の消費者信頼感指数が大幅に上振れ

 先ほど米国で5月の消費者信頼感指数が発表されました。予想を大幅に上回る数字で、株式市場がびっくりしています。指数は54.9。事前のコンセンサスは42.6でした。前月は39.2。5月の数字はもちろん今年最高です。

 ダウ平均株価は現在135ドル高程度で推移しています。

 これから、さらに注目の指標が出てくるので、楽観は許しませんが、株式市場の雰囲気が一変して明るくなりそうです。

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今日の株式市場を振り返る 5月26日

 日経平均株価は36.19円、0.39%とわずかに下落しました。前日に基調判断を上方修正した月例経済報告と、北朝鮮のミサイル問題で湧き上がった地政学的リスクとの板挟みで結果的には小動きとなりました。20090526

 前日比17円高で始まった日経平均は、景気回復期待からすぐに32円高まで上昇しましたが、その後急速に調整して、10時前には115円安まで下落しました。しかし、その後はじりじりと下げ幅を縮めました。

 終わってみれば、調整色の強いアジア市場の中では、堅調ともいえるような展開でした。シンガポール、韓国、インドがかなり大きく下げています。 ヨーロッパ市場も現在はこれらのアジア市場並みに下落しています。

 さらに米国のGLOBEXでもダウ、ナスダックとも、大幅ではないのですが、下落しています。ダウで30ドルほどの下げです。これから、3月のケース・シラー住宅価格指数、、5月の消費者信頼感指数、5月のリッチモンド連銀製造業指数と注目の経済指標が続きます。

 CNNによれば、米国市場は5月の消費者信頼感指数と、GMの展開を注視しており、これらが現在調整気味に推移しているGLOBEXの重要な背景になっているとのことです。

 このように、各国の状況を見ると、どうも日本だけが突出して楽観的であるように見えてきます。地政学的なリスクもどこ吹く風という感じです。そのため、明日の日経平均株価に対して警戒的なスタンスを緩めるわけにはいきそうもありません。もちろん、今日の米国株式市場の展開にも大きく左右されるのですが・・・

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新型インフルエンザ、航空会社への影響を探る!

今回は新型インフルエンザの航空会社への影響を考えてみたいと思います。

日本航空(9205)、全日空(9202)ともに今期の業績予想に、新型インフルエンザの影響は織込まれておらず、未達懸念が高まっています。

新型インフルエンザの影響を考える上で、役に立つのが2003年に大流行したSARSです。この影響で、2004年3月期の決算は、JALが886億円の最終赤字、ANAが247億円の最終黒字となっています。

さらに、航空収入に注目すると、JALが7.3%減、ANAが0.6%増です。国際線のウェイトが高いJALに影響が大きく出た格好です。JALの国際線の旅客数は19.8%の大幅減となりました。

では、″かなり″雑な議論になりますが、今回の新型インフルエンザの影響がSARSと同程度とした場合、どれだけの影響を受けるのか考えてみます。

ここでは、影響が顕著に出そうなJALにスポットを当てましょう。

JALの航空収入が会社計画よりさらに7.3%減となった場合、1252億円の減益要因になります。JALは今期630億円の最終赤字を予想していますが、影響額を加味すると1882億円の最終赤字に膨らみます。(もちろん、減便などでコストを下げることも可能ですので、ここまで赤字幅が広がる可能性は低いでしょう。また、7.3%減がすべてSARSの影響とは言えないことにも注意が必要です。)

前期末の自己資本1967億円からみても非常に大きな赤字額です。

かなりざっくりした議論ですが、時間のない個人投資家の方々は、この程度の分析をすれば十分でしょう。方向感が分かればよいのです。
月次情報が開示されていますので、動向をウォッチしてください。

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長期的な視点からみた日経平均株価について

 毎日の短期的な動きから多少離れて、長期的な視点から日経平均株価を見ると、興味深い展開が浮かび上がってきます。

 昨日、FXブログ「野村雅道と楽しい投資仲間達」 http://fxshonan1.cocolog-nifty.com/kawasedangi/    に投稿した「匍匐前進(その4)」という文章の中にに、長期的な視点について述べています。

 株式市場の大きな転換点では是非頭に入れておきたいことであるため、ほぼそのままの形でご紹介しておきたいと思います。

「匍匐前進(その4)」(執筆者:かかし「野村雅道と楽しい投資仲間達」5月25日より

先週の日経平均株価とダウ平均株価は一時大きく動いたのですが、結局は小動きにおわりました。日経平均株価が0.4%下落したのに対して、ダウ平均株価は0.9%の上昇でした。20090525

両者の動きが小さかったため、乖離幅は一向に縮まる気配がありません。短期的にみれば、両者の連動性は非常に高いと言えます。したがって、私たちは日々米国の動向に一喜一憂しながら、投資戦略を練っています。ところが、日経平均株価の上昇ペースがダウ平均を上回る状況が続き、乖離幅が拡大したまま恒常化しそうな雰囲気も出てきました。20090525_2

そこで、果たして乖離が恒常化する可能性があるのかどうか?それを考えてみたいと思います。

結論を先に言っておきますが、恒常化すると断定する勇気はとてもありません。ただ、その可能性が無いわけではないということです。

先日、フィデリティというボストンに拠点を持つ世界的な投資運用会社が日経新聞に一面全部を使った巨大な広告を載せたのでびっくりしました。「世界の視野で日本を見つめて40年」、「日本は負けない」「フィデリティは日本を応援しています」・・・そんな内容の広告でした。もちろん日本株投信の販売促進のためです。

すでに、春先から、証券界の友人を通して日本株ファンドにお金が集まり始めていることは聞いていました。それでも、さすがにびっくりでした。フイデリティは、かなり先を読んでアグレッシブに動くのが特色です。かつてわたしは、そのフィデリティ日本拠点の調査部長をしていた時期もあるので、その意気込みを肌で感じます。

 

もし、日経平均株価がダウ平均株価に連動しているだけなら、なにもそんなに力を入れる必要もないでしょう。

では、なぜか?当然ですが、日経平均株価がダウ平均株価を大きく上回る可能性があるからです。すでに、このブログでお話させていただいていますが、長期的に見れば日米の株価の動きは全く逆であるところがポイントです。

日本がバブルの絶頂期に40,000円近い株価に浮かれていた頃、ダウは2000ドル台半ばでした。そんなに昔のことではありませんね。そして、日本は7000円を瞬間的に切る水準まで下落する一方で、ダウは14,000ドルに上昇しました。Ny20090525

この動きの背景には長期の景気サイクルがあるのですが、すでにお話させていただいたことでもあり、今回は割愛させていただきます。

その視点から見れば、実は現在生じている両指標の乖離が、恒常的というより、さらに拡大していく可能性さえあるのです。

といっても、私にはそこまで断定する勇気もありませんし、データも不足しています。短期的にはGMの展開が気になってしようがありません。ただ、「まだはもうなり」「強気相場は悲観のなかに生まれ、懐疑のなかに育つ」とも言われます。アクティブなお金は、私たちを待っていてはくれないようです。

この長期的な視点からの見方については、先日ご紹介させていただいた私の講演CD「『景気循環』から株価を読む」(日本経営合理化協会)で、かなり詳細に述べました。もしご興味をお持ちでしたら。こちらをご参照くださいhttp://www.jmca.jp/prod/1002/1033/

以上が、「野村雅道と楽しい投資仲間達」へ寄稿したものの全文です。ご参考になれば幸いです。

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今日の日経平均株価は? 5月26日

 今日の日経平均株価は小動きを想定していますが、警戒的な姿勢で対応したいと考えています。実は、昨日も同様の姿勢で臨んだのですが、結果は100円を上回る上昇となりました。

 今日はその反動による反落の可能性も考えられるのですが、5月の月例経済報告で基調判断が上方修正されたことが下支えになると見ています。

 一方で、北朝鮮のミサイル問題をめぐる地政学的問題が相場の頭を押さえそうです。再び対ドルで94円台となっている円レートの動向からも目が離せません。

 国内では、4月の企業向けサービス価格指数のほかは、重要な経済指標の発表はありません。

 もし、昨日の反動から安く寄り付くようであれば、ザラバでの上昇の可能性も考慮したいところですが、正直なところ、警戒的な姿勢をとって、思い切った動きは避けるつもりです。

 今日は米国で、3月のケース・シラー住宅価格指数、5月の消費者信頼感指数、5月のリッチモンド連銀製造業指数など注目の指数が立て続けに出てくることも、思い切った動きを取りにくくしている理由のひとつです。

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2009年5月25日 (月)

今日の株式市場を振り返る 5月25日

 今日の日経平均株価は121.19円、1.31%の上昇となりました。想定を上回る上昇です。東証1部で見ると、東日CLGや石川製作所など、低位で仕手性のある銘柄群が活躍しました。有楽土地や大京などの不動産株の上昇も目立ちました。個人投資家の資金が市場を押し上げたようです。20090525

 先週金曜日の米国株式市場が落ち着いた動きで、しかも月曜日は休場、国内では明確な市場牽引役が見えない中で、100円を上回る大きな上昇は意外でした。

 94円台にあった対ドル円レートが95円台前半になったことや、いつもの「根強い景気回復期待感」という理由が底流にあったと思われます。

 ただし、気になる点がいくつかあります。

 まちまちな動きを見せたアジア市場の中で、日経平均株価の上昇率が目立って高いこと、国内でもTOPIXに比較して上昇率が高いこと、しかもその上昇幅のかなりの部分が午前9時半を中心に非常に短時間の間での出来高を伴った上昇によるものであること、などです。

 単なる仮定の話ですか、もし巨大な資金力があって、今日のような条件がそろった日であれば、朝方に思い切って日経225の主力銘柄に買いを入れておけば、高い水準の株価をある程度維持することが可能でしょう。明確な買いの理由が見当たらないだけでなく、明確な売りの理由も見当たらないからです。そこで、多少時間をかけて(たとえば前場の引け直前などに)売り抜けることが可能になります。

 もちろん、引け後に発表される5月の月例経済報告が基調判断を上方修正するという期待が株価を押し上げた可能性はあります。

 その報告では、「景気は厳しい状況にあるものの、このところ悪化のテンポが緩やかになっている」としています。先月は「景気は、急速な悪化が続いており、厳しい状況にある」という表現でしたから、明確な上方修正と言えます。

 ただ、注意したいのは、この報告が発表されたあと、大阪の夕場での日経平均先物は、多少の動きをみせたものの、結局僅かながらも下落して終えていることです。

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製造業の分析~安易な値下げのインパクト~

先日、食品企業が今期は値下げに苦しめられるだろうと書きました。(前回記事はこちら
企業にとって、販売価格の下落は我々消費者が思っている以上に深刻です。

例えば、09年3月期のトヨタの業績を簡易的に固変分解したものが下記です(あくまでも簡易です。固変分解のやり方はこちらから)
売上高        =205295億円
変動費        =123177億円
固定費        =85919億円
利益          =
▲3801億円(売上-変動費-固定費)

上記で、例えば10%の値下げを行うとします。そうすると下記となります。
売上高        =1847655億円(上記の205295億円×0.9)
変動費        =123177億円
固定費        =85919億円
利益          =
▲1638559億円

売上が10%の減少なのに対し、大幅に赤字額が増加していることが分かります。
これがレバレッジ効果という奴です。値下げは変動費や固定費という費用が一定のなか、売上だけが減少するため、利益の減少率が大きくなります。

日本では、メーカーよりも小売店の価格決定権が強いため、メーカーへの投資を考える際は、価格下落リスクを考慮することも重要だと思っています。


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今日の日経平均株価は? 5月25日

  今日の日経平均株価は小動きを想定しています。多少警戒的なスタンスで臨みたいと考えています。

 小動きを想定する理由は、先週金曜日のダウ平均株価が小動きで終えたこと、今日の国内の株式市場に大きなインパクトを与える要因が見当たらないこと、などのためです。

 国内では5月の月例経済報告で基調判断が上方修正される可能性があるのですが、すでに株式市場はそのような基調の変化を織り込んでいると見ています。3月の全産業活動指数の影響は軽微でしょう。

 となれば、9220円で終えたシカゴの日経平均先物から大幅に乖離する展開を想定する特別な理由は見当たりません。

 ただし、多少警戒的な姿勢で臨むとする理由は、26日に米国でケース・シラー住宅価格指数が待っていることです。米国の住宅については、数量面はともかく、価格面では予断を許さないと考えています。

 加えて、GMの動向からも目が離せません。日本の自動車メーカーに大きな影響を及ぼす可能性化あるだけでなく、対ドル円レートが大きく動くことも想定する必要があるからです。最近1週間のGMの株価推移をみると、どうも今週の動きが気になります。Gm120090525

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2009年5月24日 (日)

東京製鐵をどうする?

 「かかし」です。「ぎん」さんのまとめてくれているスケアクロウ・ポートフォリオで東京製鐵株が目立って低迷していますね。

 冴えない動きですが、是非このまま持ち続けようと考えます。そこで、なぜ持ち続けるのかを明確にしておきたいと思います。

 実は、東京製鐵を4月1日に買ったときは、昨年10月28日の底値からほぼ2倍近く上昇したタイミングでした。その後、2010年3月期が、製品価格下落で大幅減益になるという見通しから、4月20日の1195円を直近のピークに10日余りで19%強の下落となってしまいました。ただし、そこから再び回復に転じて約11%強上昇したというのが現在の状態です。2009052500000

 ポイントは、2010年3月期の大幅減益見通しにもかかわらず、株価が2割弱の下落にとどまったあと、ただちに上昇に転じたという点にあります。

 直接的には、主力のH形鋼の在庫調整進展などが理由に挙げられるのでしょうが、最も注目しているのは鋼板です。

 鉄スクラップを原料にする電炉製品は品質が劣るため建材などが主力用途というのが常識でした。ところが、品質を高めることに成功し、自動車や電気製品向けの用途を切り開いています。

 もうすぐ新設備が稼働する愛知県田原では所在地が示唆するとおり自動車がターゲットです。またソニーとの交渉も報道されました。

 このような展開は、画期的というより、革命的ともいえる大きな変化なのです。

 新日鉄など高炉メーカーの製品が支配してきた市場に、低価格で十分な品質の電炉製品で参入する動きは非常に大きな魅力があります。

 そのようなわけで、東京製鐵株は大切に保有しておきたいと考えています。

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先週の運用結果(5/24)

先週は全体で1.3%上昇(TOPIX0.7%下落)となりました。
明日、エス・エム・エス(2175)を寄付きで売却。一旦利益確定します。

0524

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2009年5月23日 (土)

米国株式市場を振り返る 5月22日

 5月22日の米国株式市場は、主要な経済指標の発表もなく、静かな動きのない1日でした。ダウ平均株価は14.81ドル、0.18%とわずかな下落で終りましたが、ザラバでは72.01ドルを高値に堅調に推移しました。午後3時過ぎから手じまい売りが目立ちましたが、月曜日がメモリアルデーで休場ですから、当然の動きと思われます。20090522

 目立った動きがあったのは、社債権者との協議が難航しているGM.。25.52%の大幅下落となり、時間外でもさらに5.59%下げています。Gm20090522

 ダウ平均株価は時間外では戻しており、シカゴの日経平均先物が9220円ですから、月曜日の日経平均株価に対して米国株式市場が及ぼす影響は非常に軽微であろうと思われます。

 むしろ気になるのは、ドルが主要通貨に対して弱くなっているのが目立つことです。ただ、ドル安が円高を通して日本の株式市場にとって重石となる一方で、ドル建てである国際商品の市況を上昇させることから、エネルギーや資源関連株にとってプラスの影響があることも無視できません。

 となると、ドル安の影響を含めて考えても、やはり月曜日の日経平均株価に与える米国市場の影響は軽微なのだろうと思われます。

 今日は名古屋の大学での講義のために一日中外出していました。ご報告が遅れ申し訳けありません。皆さまのクリックがスケアクロウの大きな励みになります。 

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2009年5月22日 (金)

今日の株式市場を振り返る 5月22日

 米国株式市場の反落を受けて前日比108円安で始った日経平均株価なのですが、その後の展開は予想を越える堅調さでした。結局38.34円、0.41%のわずかな下落で取引を終えました。20090522

 前場の引けから後場の開始直後にかけて、一時前日を上回る水準まで戻したのは、正直なところ、全くの想定外でした。

 一時93円台をつけた対ドル円レートが94円台前半にとどまったことや、投資信託の設定による影響が株式市場の戻しに寄与したと推測されます。

 ただし、アジア市場全体が、前日の欧州や米国に比べて堅調に推移しています。とくに、シンガポールと台湾は前日に比べて上昇していますから、日本市場でのザラバの戻しは必ずしも日本独自の要因というわけではないのかもしれません。

 米国株式市場は今日は平穏であると見られます。現在(午後8時)GLOBEXではダウ、ナスダックとも上げています。ダウで48ドル高ですが、上げ幅は拡大傾向です。重要な経済指標は予定されていませんし、来週月曜日はメモリアルデーのため休場になります。そのため、今日は大きな動きはないだろうという見方です。

 来週月曜日の日本の株式市場は読みにくいのですが、どうも明確な市場牽引車が見えない状況が続いていることが気になります。警戒の手は緩めないつもりです。

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乳酸菌を持つ企業の将来性

09年3月期決算が出揃いました。私が注目している企業は案外強いものが多いという印象です。

特に、森永乳業(2264)などは、売上高は、予想通りながら、営業利益は予想の2倍にもなりました。PLをみただけでは、その理由は分かりませんが、決算短信の財務注記を見ると、拡販費が30億円も減っていることが分かります。

これは、原材料高により、値上げしたため特売の機会が減ったため、大幅な拡販費の削減に成功したことによるものです。

今期会社予想は、10%程度の営業増益です。さすがに拡販費は前期より増えるものの、チーズなどの乳製品の原材料安が貢献するといったところでしょう。ちなみに、チーズやバターなどは、牛乳と同じく生乳から作られますが、チーズなどの生乳の仕入れ価格は牛乳より数割安く、利益率の高い商品です。

主力の牛乳でPB商品の台頭に苦しんでいますが、高齢化を迎える日本では、健康機能を発揮する乳酸菌を持っている企業の存在意義は高く、中長期で期待できる銘柄だと考えています。また、乳酸菌を欲しい他食品企業からのM&A(被買収)銘柄としても注目されそうです。

日銀が景気判断を上方修正しました。少しづつでも景気が回復して欲しいものです。
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「アナリストの半数が企業評価にCO2排出量を考慮」は本当か?

本日の日本経済新聞に「アナリストの半数が企業評価にCO2排出量を考慮」しているという記事が掲載されていました。

率直に言って、本当か?、見栄を張っているだけじゃないかという気がしてなりません。

多くの決算説明会に参加してきましたが、企業側がその件について説明することはほとんどないし、アナリストから質問も出ません。

CO2排出量が問題になる業界は自動車、電機などの製造業、電力・ガス、トラックなどです。たとえば、IT関連がCO2削減で基本的に問題になることはなく全業界共通の大きな課題とまではいえない状況です。

そう考えると、アナリスト半数がCO2排出量を企業評価項目に加えているというのは少し疑ってしまします。

国土交通省のアンケートのようですが、見栄を張ってアンケートに答えた人が多くいたのではないでしょうか。

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今日の日経平均株価は? 5月22日

 米国市場の調整から、今日の日経平均株価も停滞が予想されます。昨日に引き続き、警戒態勢で臨みたいと考えます。

 CMEで日経平均先物が9130円で終えていますから、130円安程度の寄り付きを想定してはいるのですが、ザラバではもっと安いところがあってもおかしくないと見ています。

 ダウ平均株価は129.91ドル、1.54%の下落となりました。5月17日までの週の新規失業保険申請件数が63万1千件に達し、予想の62万5千件を上回りました。5月のフィラデルフィア連銀景況指数もマイナス22.6と、コンセンサスであったマイナス18.0より大幅に悪い数字でした。20090521

 弱い経済指標に加えて、S&Pによる英国債の格付け見通し下方修正が、英国市場をはじめ欧州全体の調整を招き、米国株に大きな重石となりました。

 このような状況から、日経平均株価も調整色が鮮明になりそうです。

 3月の景気動向指数の改訂値が発表されますが、株式市場へのインパクトは小さいと見ています。ただし4月の全国スーパー売上高には注目しています。

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2009年5月21日 (木)

今日の株式市場を振り返る 5月21日

 前日比64円安で始った日経平均株価は終日狭い範囲での値動きを繰り返し、結局80.49円、0.86%の下落に終わりました。大引け前30分前に、能天気とも思える戻しがありました。欧州系などの海外資金のようですが、あまり大きな意味はないと思います。20090521

 比較的にわかりやすい市場展開でした。セクター別の上昇率ランキングの第3位は紙パルプ。円高の進行から、円高メリットセクターに資金が向かいました。

 一方、ランキング最下位は小売。豚インフルエンザが関東にも拡大したことから、消費動向に対する懸念が強まりました。

 なお、ランキングのトップはゴムでしたが、これはセクターが評価されたというより、ブリヂストンが上げたためと思われます。4月13日に発表された、中国江蘇省無錫にあるラジアルタイヤ工場の大幅増産のニュースが改めて評価されたようです。Bs20090521

現在(午後7時40分)シカゴのGLOBEXでは、ダウ、ナスダックともに下落しています。ダウは51ドル下げていますが、下げ幅は拡大の方向です。日経先物は9240円。大阪の夕場もほぼ連動しています。

 米国ではこれから、5月17日までの週の新規失業保険申請件数、4月の景気先行指数、5月のフィラデルフィア連銀景況指数と、気になる指標が続々出てくるので気を抜けませんね。

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大型経済対策をバッサリ斬る

予算規模15兆円の補正予算が組まれるなど、なりふりかまわぬ経済対策が打たれていますが、5月19日付けの日本経済新聞の夕刊「十字路」で三菱UFJリサーチ&コンサルティングの五十嵐敬喜調査部長が興味深い記事を書いておられました。

その中で、景気対策に効果はあるが、二つの観点から吟味すべきとしています。

1.財政支出はそれ自体で需給ギャップを埋めることを目指すのではなく、あくまでも民間需要を引き出す「呼び水」の役割に徹するべきである。

2.景気対策で考慮すべき点は財源を国債に依存せざるを得ず、将来世帯の負担で打たれるものである以上、その恩恵は我々だけのものであってはならない。

財政出動は民需を持続的に増加させる効果を持たなくてはならない。需要増加が将来需要の先食いに過ぎない「エコポイント」など、評価できないというものだ。なるほど、目から鱗のご意見でした。

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今期の食品企業は・・・・

18日(月)の日経新聞に、食品企業主要15社増益という記事がありました。

食品企業はそんなに儲かっているのかと思う人もいるかも知れませんが、好調とは言いがたそうです。前期に猛威を振るった原材料高が一服した分の増益と後ろ向きな要因が大きいです。

また、歴史的な原材料高をマスコミが大きく報道したことにより前期は値上げが通りましたが、今期はその反動もあり、大幅な増益を掲げる企業が少ないようです。もっとも、あまり大幅な増益を計画すると、小売からの値下げ圧力が加わるという事情もあるのですが・・・

また機会のあるときに書いてみたいのですが、企業にとって値下げはものすごいネガティブインパクトです。海外展開デ中期的に成長を見込めるキッコーマンなど良いものもありますが、景気の不透明感とともに、値下げの機運が盛り上がりそうな食品業界への投資妙味は低そうです。

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今日の日経平均株価は? 5月21日

 米国株式市場の調整を受けて、今日の日経平均株価は若干の下落で始りそうです。その後も重い値動きが予想されるため、警戒態勢で臨みたいと考えます。

 米国市場は明るいムードで開けました。10時半前には一時117ドル高まで上昇しました。ところがその後は調整局面となり、結局52.81ドル、0.62%の下落で大引けを迎えました。20090520

 明るいムードを象徴したのがバンクオブアメリカ。常識的には株価に悪影響のある公募増資なのですが、それを株式市場では大歓迎で迎えました。ただし、その後株価は一転して下落に転じています。Bac20090520

 FRBが2009年のGDP予測を下方修正すると同時に、失業率の見通しを引き上げたことが、株式市場の調整に最も重要な要因であったようです。

 シカゴの日経先物が9320円で終えていますから、おそらく今日の日経平均株価もこの水準に近いところで始まりそうです。

 その後はプラス要因とマイナス要因が錯綜するのですが、4-6月期のGDPがプラスに転ずるとして、楽観的なスタンスで臨むのは避けたほうがよさそうな気がします。

 円高への動きや豚インフルエンザの展開から目が離せません。豚インフルエンザに関しては、それ自体の危険性というより、浜崎あゆみや幸田来未の関西公演中止や、東京でも休校が話題になりはじめていることが、消費行動に与える影響が問題と考えます。

 いずれにしても、今日は3月の第3次産業活動指数のほかに大きな経済指標の発表は予定されておらず、決算発表もありません(正確には1社ありますが)。

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2009年5月20日 (水)

今日の株式市場を振り返る 5月20日

 前日比82円高で始まった今日の日経平均株価は、すぐに上げ幅を109円まで拡大しましたが、その後は狭いレンジの中を上下して、54.35円、0.6%の上昇で終えました。20090520

 前日の米国市場では、ダウ平均株価が下落ながら小幅にとどまり、ナスダックが僅かに上昇したこと、国内では1-3月のGDPがコンセンサスより若干良かった上に、4-6月への改善期待が膨らんだこと、さらに、資源価格の上昇から、資源関連銘柄が堅調だったことなどが日経平均株価の上昇を支えました。

 ただし、ザラバでの動きは方向感に欠け、まさに強気と弱気が同人数で綱引きをしているように感じられました。

 非常に個人的な見方なのでしょうが、GDPの記録的な減少を物ともせず、円高への動きも無視するような明るい市場センチメントの中で、膠着状態から脱却できないことがとても気になります。

 経験的には、このような状況が続くと、一度は身を屈めないと、つまり調整しないと、大きく上昇するジャンプ力が生み出せなくなります。「押してもダメなら引いてみな」ということです。

 米国の状況も似ています。すでにお話したことですが、株式市場はストレステストに続く次のカタリスト(触媒=市場牽引車)が必要なのです。

 現在(午後7時40分)GLOBEXではダウ、ナスダックとも上昇しています。ダウで12ドル程度の上昇ですが、上げ幅は縮小ぎみです。

 日経先物は9370円。大阪の夕場もこの水準で推移しています。

 きょうの米国では、4月のFOMC議事録公開のほかには、目立った経済指標の発表はありません。

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1-3月期GDPは予想を上回ったが・・・

 2009年1-3月の四半期実質GDPは、対前期比年率換算で15.2%減となりました。事前の予想値のコンセンサスは16.2%減ですから、期待以上の数字であったことは間違いないのですが、楽観視するわけにはいきにくいと思います。

 民間の住宅建設と設備投資が、それぞれ年率20.0%、35.5%と大きく落ち込んでいます。住宅は前四半期には増加していました。

 家計最終消費支出は年率4.3%の減少です。基調が弱いことに加えて、豚インフルエンザによる消費行動の鈍化が今後予想されるため、改善の方向性が見えません。

 要するに、GDPは予想よりも良かったが、それがどうした? という印象です。

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今日の日経平均株価は? 5月20日

 これから発表される第1四半期GDPの一次速報値の動向による影響があるかもしれませんが、今日の日経平均株価は方向感のない展開を予想しています。調整の可能性も念頭に入れながら、警戒的に臨みたいと考えます。

 米国ダウ平均株価は29.23ドル、0.34%の下落に終わりました。市場開始前に、4月の住宅着工件数と建設許可件数がコンセンサスを大きく下回ったことが伝わると、それまでの上昇期待が一気にしぼんでしまいました。2009051900000

 アナリスト予想を2割近く上回る好調な一株利益を第1四半期(2-4月)に計上したホームセンター最大手ホームデポの株価推移に、株式市場ががっかりした様子が表れている気がします。Hd2009051900000

 しかしながら、住宅関連の指標の弱さの割には、株式市場は大きく下げなかったと感じます。住宅着工の主力である戸建は増加していますし、着工件数の減少が示す供給量の減少が需給を改善するという見方があるためです。

 したがって、ダウ平均株価の下げの本当の原因は住宅関連ではなかったようです。むしろ、クレジットカード業界の規制強化法案が上院を通過したことの影響が大きかったと見られます。リストラの発表にも関わらず株価が大きく下げたアメリカン・エクスプレスの株価推移に、そのことが示唆されているようです。Axp20090519

 今日の日経平均は、これから出てくるGDPのほかには重要な経済指標がないために、米国の動向を映した方向感のない展開が予想されます。

 東京海上HDなど保険会社のほか、日本板硝子の決算発表が予定されています。

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2009年5月19日 (火)

4月の米国住宅着工は予想を下回る

 先ほど発表された米国の住宅着工は年率換算で45万8千戸。事前の予想値である52万戸を下回りました。3月の52万5戸に比べてもかなりの減少です。前日のNAHB住宅市場指数が予想より良かっただけに、期待感が膨らんでおり、株式市場も上昇していました。そのため、これから始まる米国市場も予断を許さなくなりました。

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今日の株式市場を振り返る 5月19日

 米国株式市場の大幅上昇を映した一日でした。明け直後から急速に上昇した日経平均株価はすぐに280円を超える上げ幅となりました。その後は高値に張り付いた様相で、251.60円、2.72%高で終えました。20090519

 前日に豚インフルエンザ関連として急騰した繊維セクターが反落したのが目立ちました。ところが、上昇したセクターは実に多彩で、特定のリード役が浮かんできません。

 原油価格の上昇で、国際石油開発帝石や石油資源開発の上昇が多少目立った程度で、その他は、素材などのローテクから精密や電気などのハイテクまで、円安メリット関連から円高メリット関連まで実に多彩な顔ぶれでした。

 ということは、日本独自の要因はあまり意味を持たない底上げ相場であったことを意味すると見ます。事実、香港、シンガポール、ソウル、シドニーなどアジア大洋州の市場も大きく上げており、それに連動して日本も平均的な水準の上昇をしたにすぎません。

 そうであるならば、これから開ける米国の状況が非常に気になります。現在(午後9時)GLOBEXではダウ、ナスダックとも上昇しています。ダウで56ドル高。昨日のNAHB住宅市場指数が良かったこともあり、もうすぐ発表される4月の住宅着工件数や建設許可件数、さらに開け前のホームデポの決算に対して楽観的な期待が膨らんでいるようです。

 GLOBEXの日経先物も9,400円を上回っており、米国株式市場の動向が期待通りであれば、明日の日経平均株価は、第1四半期GDPの一次速報値の影響も考慮しなければなりませんが、堅調な上げが期待できそうです。

 ただし、個人的には、この単純な株式市場上昇の構図や、米国を上回る上昇を遂げてきた日本の株式市場の水準に多少の不安感をもっております。

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新型インフルエンザの影響が大きい銘柄

三菱UFJ証券では、新型インフルエンザで4-6期の実質GDPを0.4%押し下げる要因になるとの試算結果を発表しています。

「かかし」さんがご指摘のように、市場ではマスク関連など恩恵を受ける銘柄に注目が集まっていますが、一方で悪影響を受ける銘柄が多い点に注意しなくてはなりません。

「悪影響が出そうな銘柄」
・JR、私鉄、航空会社の運輸関連
・旅行会社
・外食産業
・百貨店、GMS
・レジャー施設
 (オリエンタルランド、USJ、東京ドーム、東宝、松竹、東映)
・ホテル(帝国ホテル、ロイヤルホテル)
・食品(風評被害)

「追い風になりそうな銘柄」
・巣ごもり消費が蒸し返されて楽天、カカクコムなどのネット関連
・食品スーパー
 (追い風ではないが影響は少ない?外食を減らすのでプラス)
・ゲーム関連

と、よく見ると、不況に強い企業群とかぶります。今回も見直し買いが入る可能性はありますね。

しかし、個人的には、JRが安くなれば買いたい…。インフルエンザ、いずれは収束するはずですから。

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今日の日経平均株価は? 5月19日

 今日の日経平均株価は強そうですね。シカゴの日経平均先物が9370円ですから300円を上回る寄り付きでの上昇になりそうです。20090518

 ダウ平均株価は235.44ドル、2.85%の大幅上昇となりました。ゴールドマン・サックスが買い推奨リストに加えたバンクオブアメリカが9.9%の上昇。引け後の時間外取引でも、さらに0.3%程度上げています。Bak2009051800000

 好決算を発表した全米2位のホームセンターであるロウズの株価も8.1%上昇しています。こちらは時間外で0.2%の反落となっていますが、5月のNAHB住宅指数が事前の予想値どおり2か月連続で上昇していることが示唆するように、事業環境の改善が評価されています。Low20090518

 このような米国株式市場の好調さを背景に日経平均株価も堅調な推移が期待できそうです。96円台に入った対ドル円レートも株式市場の上昇要因としては重要でしょう。

 ただし国内では、豚インフルエンザの消費への影響など、忘れてはならない大きなリスクが存在するわけですから、たとえ今日の株式市場が大きく上昇しても、それが今後の持続的な上昇につながるとは現在のところ考えていません。

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2009年5月18日 (月)

今日の株式市場を振り返る 5月18日

 97円安で始った日経平均株価はみるみる下げ幅を拡大して、前場の引け近くでは267円安に達しました。その後ある程度落ち着きを取り戻したように見えますが、調整色が強い一日でした。2009051800000

 米国株式市場の下落と円高の進行が大きな要因であったことは間違いないのですが、何といっても豚インフルエンザのインパクトが大きかったように思われます。

 トップのパフォーーマンスを示したのは繊維。ダイワボウ、シキボウ、日本バイリーンと豚インフルエンザ関連銘柄が並びます。中外製薬をリード役とする医薬、電気化学工業やユニチャームといった化学などのセクターも比較的に堅調に推移しました。

 ただ、非常に個人的な見解になってしまいますが、豚インフルエンザにより恩恵を受ける銘柄群に対する株式市場の反応は極めて活発なのですが、ダメージを受ける銘柄群に対する反応が鈍い気がしてなりません。要するに、豚インフルエンザというテーマに対する株式市場のセンチメントが明るすぎるのです。この点は注意して対処しようと考えています。

 現在(午後10時)GLOBEXではダウ、ナスダックともに反発の気配です。ダウで約49ドル高。多少上げ幅は縮まる兆しを見せていますが、まず堅調と言えます。日経先物も9200円程度です。

 このままの状況が続けば、円高も一服の気配ですから、明日の日経平均株価は上昇で始まる可能性が高そうです。

 ただ、これから始まる米国株式市場の引け前には5月のNAHB(米国住宅建築業者協会)指数が出てきます。そして翌日には4月の住宅着工件数と建設許可件数が控えていますから、決して安閑としていられる状況ではありませんね。

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新型インフル関連

本日の日経平均前場は、264円安と「かかし」さんの予想通り弱気の展開となりました。

やはり、円高により輸出関連が弱いことが影響しましたね。現在の日経平均は9000円ちょうどであり、この水準では押し目買いが入っているようですが、後場の円相場次第では、久しぶりに終値ベースで8000円台もありえそうです。

ただ、新型インフルエンザの影響でマスクを製造メーカーは、30%を超える上昇を見せる銘柄もあります。これらの銘柄は完全な材料株ですので、あまりオススメできません。ただ、新型インフルエンザが秋以降再び猛威を振るう可能性があるようなので、本業が好調なユニ・チャーム(8113)などを拾っておくのは面白いかもしれません。

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今日の日経平均株価は? 5月18日

 今日の日経平均株価は安く寄り付きそうです。その後も停滞が予想されるため弱気で臨みたいと考えます。

 先週のGLOBEXでの日経先物は9175円でしたから、100円程度の下げでの寄り付きが想定されます。

 また、シドニー市場では円が米ドルに対して強めに推移しており、94円台となる可能性も見えます。

 さらに、豚インフルエンザの2次感染による学校の休校、イベントの中止、外出手控えなどが、消費に悪影響を与えるため、株式市場の重石になると思われます。

 今日は4月の消費動向調査や、全国百貨店売上高が発表されるため、消費動向に注目が集まりそうな中で、豚インフルエンザの動きが気になります。

 FXブログ「野村雅道と楽しい投資仲間達」http://fxshonan1.cocolog-nifty.com/kawasedangi/の中で「匍匐前進(その3)」というタイトルで今週の株式市場の見方を多少詳しく述べておりますので、ご参照願えればと存じます。

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2009年5月17日 (日)

「かかし」がCDをつくりました!

 「かかし」がCDをつくりました。といっても歌ではありません。タイトルは「景気循環で株式を読むCD」。日本経営合理化協会から出ます。120090515

 景気サイクルと株価との関係を基本的な視点として、歴史的な転換点にある日本経済と株価の現状と今後について、思い切って分析してみました。

 詳細は、お手数ですがこちらでご確認くださいhttp://www.jmca.jp/prod/1002/1033/

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先週の運用結果(5/17)

先週は大きな変化なくポートフォリオ全体で0.5%上昇。

エス・エム・エス(2175)の上昇がけん引しました。

0517_2

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2009年5月16日 (土)

米国株式市場を振り返る 5月15日

 無難な内容の経済指標が続いたにも関わらず、ダウ平均株価は62.68ドル、0.75%の下落に終わりました。原油価格の下落で、エネルギー関連株が低迷したことが影響したと見られます。20090515

 4月の消費者物価は、コアが予想を若干上回る上昇を示したほかは、ほぼ事前の想定内でした。ニューヨーク連銀の製造業景気指数は予想より減少幅が縮小しました。4月の鉱工業生産はほぼ予想どおりでしたが、設備稼働率は想定以上に上昇しました。ミシガン大学消費者信頼感指数は予想をわずかながら上回りました。

 午前10時半すぎにダウ平均株価が60ドル強上昇したのは、このような経済指標によるものと見られます。

 ところが、その後は一転して調整色が強まります。原油価格の下落でエネルギー関連株が低迷したことが背景にあります。シェブロンの株価を見ると、ダウ平均株価の動きをそのまま写したように感じられます。Chevron20090515

 それだけではなく、ディーラーの削減を表明したGMの株価低迷も目立ちました。Gm20090515_2

 CNNでは、投資運用会社スティフェル・ニコラス社のトム・シュレーダー氏の言葉を引用しながら、過去9週間の大幅上昇の反動であり、このような状況はしばらく続くだろうと指摘しています。そして、「私たちは次のカタリスト(=触媒、株式市場の牽引役)を待ち望んでいる」と述べているのですが、まさに同感です。

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2009年5月15日 (金)

今日の株式市場を振り返る 5月15日

 今日は大きく外してしまいました。警戒して臨んだ日経平均株価なのですが、終わってみれば171.29円、1.88%の上昇でした。前日の下げの3分の2を取り返しました。20090515

 米国株式市場の上昇、円高一服に加えて、3月の機械受注の減少幅が小幅にとどまり、内閣府が基調判断を上方修正したことが、株式市場を押し上げました。

 株価上昇率の上位には、金融セクターのほかに、非鉄、電気機器、精密といった円安メリットセクターが顔をだしています。

 一方、下落率の上位には、代表的な円高メリットセクターである紙・パルプ、前日の主役であった景気抵抗力の強い「電力・ガス」、「食料品」、「医療」などが並んでいます。

 前日の裏返しとでもいうべき展開ですが、どうも円の動きに一喜一憂する傾向が顕著です。

 現在(午後8時40分)、GLOBEXではダウ、ナスダックとも僅かに上昇しています。ただし、これから4月の消費者物価指数、5月のニューヨーク連銀製造業景気指数、4月の鉱工業生産と設備稼働率、5月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値など重要な指標が立て続けに出てきます。

 日本の株式市場で気になるのは、今日の上昇でも、これからの持続的な上昇への手掛かりがつかめたようには見えないことです。

 また、日本が拠り所としてきた米国株式市場も、ストレステスト後の市場牽引役が見えないという点は昨日も指摘しました。

 そのような局面にあるにもかかわらず、日米の株価乖離が著しく、日本が米国を大きく引き離した状況が続いています。これは、日本株の調整の可能性を示唆します。20090515_2

 以上から、今日は警戒のスタンスで予想を外してしまったものの、そうかといって、このスタンスを簡単に変更するわけにもいきにくいところです。

 日経先物は夕場では6月限で0.9%弱下落しています。来週月曜日は、対ドルおよび対ユーロでの円の動向により大きく振れる可能性は大きいのですが、基本的には警戒スタンスで臨もうと現在は考えています。

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成果報酬型動画サービス「Bee TV」

「Bee TV」って聞いたことあるでしょうか?

最近、CMなどを頻繁に見ますが、携帯電話で見る新しい動画サービスです。NTTドコモとエイベックスが運営しているのですが、番組の質が高いので注目しています。

You Tubeなどの無料動画も一時もてはやされましたが、今日ではあまりに番組や画像の質が悪いものが多い印象があります。「Bee TV」は、月額315円の定額で全ての番組が見れるのですが、著名なタレントを起用するなどお金がかかっている印象です。

そんなにお金がかかっていては、広告主がつかないのでは?と思いますが、ここに「Bee TV」が画期的な理由があります。番組の人気(視聴率)に応じて、制作者・出演者にお金が入る仕組みになっているのです。

ネットの広告も成果報酬型の成長が顕著になるなか、この仕組みが根付く可能性に注目しています。

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今日の日経平均株価は? 5月15日

 今日の日経平均株価は、ほぼ前日の水準ながら、神経質な寄り付きを想定しています。ザラバでは、円高が一段落すれば、米国株式市場の反発もあり、多少の上昇が期待できそうなのですが、金曜日でもあり要警戒のスタンスで望みたいと考えます。

 ダウ平均株価は46.43ドル、0.56%の上昇となりました。17%強と高騰したハートフォード・ファイナンシャルを中心に金融セクターが大きく貢献しました。2009051400000

 ただし一方で、5月10日までの週の新規失業保険申請件数はコンセンサスを上回り、ウォルマートの決算も予想どおりであったため、株価は反落しました。

 その結果、確かにダウ平均株価は上昇こそしたものの、前日の下げ幅に対して非常に小さいものとなりました。気になるのは、午後2時半過ぎに一時90ドル強まで上昇しながら、引けにかけて上げ幅を縮小したことです。

 国内では重要な統計の発表が相次ぎます。3月の機械受注、4月の企業物価、そして3月の特定サービス産業動態統計の速報値などです。加えて、みずほフィナンシャル・グループなど銀行の決算発表が控えています。したがって、ザラバで大きく動きにくいと見られます。金曜日でもありますし。

 GLOBEXではダウ、ナスダックとも小動きです。ハートフォード・フィネンシャルは時間外でわずかな反落に転じました。日経先物は9,140円で終えていますので若干高めの寄り付きの可能性がありますが、すでに申し上げた通り要警戒です。

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2009年5月14日 (木)

株式市場の調整をどう見る?

 今日は日経平均株価が2.64%下落しました。調整局面が鮮明になっています。この調整に対して過剰な悲観は避けるべきだろうと私(「かかし」)は考えています。ちょっと時間をいただいて、毎日の市場コメントとは別に、私の個人的な考え方をお話させていただこうと思います。

 世界中が注目した米国のストレステストという大きな話題が、その公表とともに株式市場に織り込まれてしまいました。そのあと、この大テーマを引き継ぐだけの目玉となる強力なテーマが見当たらなくなってしまったというのが調整の理由なのだと考えます。

 つまり上げの理由が見当たらない中で、方向感がなくなり、株式市場は下げるきっかけを探していたということです。下げる理由はなんでも良かった。4月の米国小売売上高はちょうど良い材料になったのではないでしょうか?

 正直なところ、今になって「消費動向が弱いから、景気が悪いかも」と言われたところで、「だから何?」という感じです。これは「悪いニュース」というより「過剰期待の修正」にすぎないと見ます。

 この株式市場の調整は、特定の大きな出来事が引き金になったわけではなく、上昇波動の過程に必然的に含まれる調整波動なのだと思います。

 波動であるため、「今日は下げたから、明日は上がる」というわけにはいかないのですが、あくまでも上昇過程における不可避なプロセスなのだと考え、構造的な悲観論は極力排除しようと思っています。

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今日の株式市場を振り返る 5月14日

 日経平均株価は246.76円、2.64%の下落となりました。米国株式市場の調整と円高の影響が背景にあるのは明らかです。20090514

 ただし、シドニー、香港、シンガポール、ソウルなども大きく下げており、日本だけが突出したという感じはありません。

 金融セクターが下落率上位に揃っているのは、米国の動向の反映でしょう。

 一方、下落率の小さかった分野には、医療、食料品、電力・ガスなどの景気抵抗力の強いディフェンシブなセクターが顔を出しています。円高と、それに伴う景気への不安を物語ります。

 ディフェンシブの台頭は、株式市場のセンチメントが悪化していることを示すと考えます。

 現在(午後8時40分)、GLOBEXではダウ、ナスダックともに若干の下落で推移しています。気になるのは、時間を追って、僅かづつ上昇から下落へと基調が悪化してきていることです。

 これから4月の生産者物価指数、5月10日までの週の新規失業保険申請件数が出てきます。ウォルマートの決算とともに目が離せません。

 日経先物は8910円。調整局面が続きそうです。

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人材派遣の時給、大幅下落。業績悪化は深刻!?

人材派遣の募集時の時給が下落していると本日の日経新聞で報道されました。

リクルートによると三大都市圏の3月の平均時給は前年同月比4.0%下落。特に、事務系は7.1%の大幅な下落となりました。

派遣会社は、派遣先から得た収入に一定のコスト(募集コスト、社会保険料など)を差し引いた後に残った額を派遣労働者へ支払うこととなるため、本来は一定の利益率を確保できるはずですが、この報道を見る限り、相当厳しい状況だと想像できます。

人材派遣は儲かると言われていますが、それは、日雇い派遣のことで、事務系派遣が中心のパソナやテンプスタッフは薄利多売のビジネスで営業利益率は良い時でも5%に満たないレベルです。

筆者が気になるのは、ここまで募集時の時給が下がるということは、派遣会社に対して相当厳しい値引き要請が来ていると考えられることです。利益率が低いビジネスですので、値引きによる業績へのインパクトは大きく、市場が考えている(織り込んでいる)以上に業績は厳しいのではないかと思います。人材セクターへの投資は見合わせが賢明です。

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今日の日経平均株価は? 5月14日

 米国株式市場の下落を受けて、今日の日経平均株価は大幅な下げで寄り付きそうです。現在(午前7時15分)GLOBEXの日経先物は9100円弱での推移です。20090513_2

 ダウ平均株価は184.22ドル、2.18%下落しました 。理由は4月の小売売上高。自動車を除く売上高が0.5%減とコンセンサスであった0.2%増を大きく下回りました。3月には1.2%も減少しているのですから、それほど大きな減少ではないのですが、株式市場には衝撃となったようです。

 このため、メーシーズが6.7%の大幅な下げで注目を集めました。一方、ウォルマートは1.2%の調整にとどまっています。

 GLOBEXではダウ、ナスダックとも落着きを取り戻しています。時間外でメーシーズの下げは続いていますが、ウォルマートは0.4%とわずかながら上げに転じました。ナスダック銘柄ではインテルが堅調です。

 このような米国の展開と、円高の動きから、日経平均株価の寄り付きは大幅な下げになりそうなのですが、あまりに弱気になるのも要注意です。特別な出来事があって下げるというより、スピード調整と見るべきだと考えます。

 今日は重要な経済統計の発表はありませんが、ソニー、東京エレクトロン、王子製紙、住友電気工業など注目企業の決算発表がでてきます。

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2009年5月13日 (水)

今日の株式市場を振り返る 5月13日

 日経平均株価は41.88円、0.45%の上昇でした。思ったよりは堅調に推移したと見ています。20090513

 前日比若干の上げでスタートしたものの、午前10時ごろには一時19円とわずかながら前日を下回りました。前場は調整色の強い展開となりました。ところが後場になるとムードが一転して堅調になります。午後1時半過ぎには80円高まで上昇しました。

 後場が堅調となった理由の一つは円高の動きの鎮静化であったと思います。わずかですが円安方向に振れました。昨日相場を牽引したのは、円高メリット株の代表である紙パルプ。そして、今日の牽引役は「情報・通信」と「精密」。2010年3月期に黒字転換の予想を発表したオリンパスの急騰など個別の理由もあるのですが、やはり為替影響が大きかったと理解しています。

 とはいえ、前日の下げの大きさから見れば、今日の上昇幅は小さいと思います。上げるためのきっかけがつかめないことが問題なのでしょう。これまで上昇の理由の一つであった米国株式市場も、ストレステスト後の相場牽引車が見えず調整感が出ています。

 となると、ここしばらく調整局面が続く可能性も頭にいれておく必要がありそうです。

 現在GLOBEXではダウ、ナスダックとも非常に小動きです。これから4月の小売売上高や3月の企業在庫など比較的に重要な指標が出てきます。

GLOBEXの日経先物は9325円。明日の日経平均株価は調整局面の気配ですね。

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【決算速報】スタートトゥデイ

アパレルサイトを手掛けるスタートトゥデイという会社をご存知でしょうか。

あまりご存じない方もいるかも知れませんが、マザーズで時価総額10位の企業です。社長が結構有名なバンドのベーシストであったため注目していましたが、ここまで成長するとは思いませんでした。

成長の要因は、センスでしょう。扱っているブランドは、企業で決定権のあるおじさん達は知らないものばかりです。また、サイトのデザインも若者受けする感じです。手軽さを売りにしたユニクロの対極にあると言えます。

このご時勢で、会員数や、購入単価は拡大基調です。ファッションというビジネスの硬さが通用しない分野なだけに、競合をこれからも圧倒し続けるでしょう。

10年3月期の42%の営業増益計画を是非達成して欲しいものです。

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今日の日経平均株価は? 5月13日

 NYダウ平均株価の反発で、日経平均株価も無難な寄り付きが期待されますが、円高の重石に要注意。楽観は禁物です。警戒的なスタンスで臨みたいと考えます。

 ダウ平均株価は50.34ドル、0.6%上昇しました。とはいえ、基調の強さは感じられません。3月の貿易赤字は事前予想よりも小さかったのですが、ニューヨーク銀行(BONY)やフォードの公募増資の話が相場を冷やし、午後1時ごろにはダウは前日を50ドル程下回りました。その後、2時に発表された4月の財政収支赤字がほぼ予想通りだったことや、原油高でエクソン・モービルが上昇したことなどから、大引け1時間前には100ドル弱の上昇幅に達したのですが、結局50ドル強の水準に落ち着きました。20090512_2 

 この米国の展開は、大きく調整した前日からの反動としては十分なものではありませんし、市場を動かすダイナミズムが大きく変化しているのが何とも気になるところです。現在、時間外取引で、USバンコープやAIGなど金融株のほかGMの弱さが目立っています。

 今日は国内での重要な経済指標は見当たりませんが、NTT、ニコン、国際石油開発帝石などの決算が相次ぎます。

 GLOBEXではダウ、ナスダックともわずかに上げています。日経先物は9300円程度ですから、日経平均はほぼ前日比なみの水準での寄り付きとなりそうです。

 ただし、円高には注意が必要ですし、米国のハイテク指標であるフィラデルフィア半導体指数が2.5%の大幅下落となっていることから、日本のハイテク株の動向にも影響がありそうです。

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2009年5月12日 (火)

【決算速報】JAL(9205)、2期連続の赤字見込み

運輸セクターの決算発表が日本航空(9205)で一段落します。運輸はJR,ANA,ヤマトなど大型銘柄が前半に集中。それを乗り切ると、JALがやってきます。ここからは余裕が出てきて、残りは東急ぐらいでしょうか。

さて、JALの2009年3月期の業績ですが、営業損益が前期の900億円の黒字から508億円の赤字に転落。最終損益も631億円の赤字となりました。

燃油費の高騰とリーマンショック以降の急速な旅客需要の減少が響きました。

2010年3月期の業績ですが、会社側は営業損益590億円の赤字、最終損益630億円の赤字を計画しています。景気悪化による需要減を燃油費、販売手数料、人件費の削減で吸収し、前期並みの水準を維持したい考えです(赤字ですが)。

マーケットでは、今期も営業赤字を予想していましたのでサプライズはありません。このブログで同じことを何度か述べていますが、航空業は装置産業であり、極論すれば費用はほとんど固定費です。コモディティー産業ですので、利益率は低く、需要動向に利益が大きく左右されます。豚インフルエンザの動向は特に注視すべきセクターと考えます。

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今日の株式市場を振り返る 5月12日

 前日の米国株式市場の調整と円高傾向が市場の重石となり、日経平均株価は153.37円、1.62%下落しました。20090512

 3月の景気動向指数が先行、一致とも事前予想を下回ったことが、2時半以降の下落要因の一つになったような気がします。香港やシンガポールの株式市場が堅調に推移する中で、日本と台湾の下落が目立ちました。

 セクター別の下落率を見ると、上位に保険など金融セクターが並んでいます。米国市場の調整が大きく影響していることを物語ります。

 一方、セクター別で上昇率トップは紙パルプ。典型的な円高メリット産業で、円高がもう1つの大きな市場調整要因となったことを示しています。

 現在(午後7時半)GLOBEXではダウ、ナスダックとも上昇しています。ダウで41ドル高と決して大きなものではありませんが、時間の経過とともに徐々に上昇幅が拡大しているようです。

 米国では3月の貿易収支、4月の財政収支の発表があるため、予断は許しませんが、比較的に無難な展開になりそうです。

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今日の日経平均株価は? 5月12日

 今日の日経平均株価は調整の可能性が高いと思われます。現在(午前7時)シカゴでは日経先物が9355円程度ですから、100円近い下げも想定する必要があります。もし小幅な下げで寄りつけば、弱気の姿勢で臨もうと考えます。

 理由は米国市場の調整。ダウ平均株価は155.88ドル、1.82%下落しました。とくに大きな理由があったわけではありません。と言うより、理由がないことが下げの原因です。CNNの見出しも「ウォールストリートのラリーが壁にぶつかった」。 20090511_2

 したがって、米国株式市場に対して過度に悲観する必要はないでしょう。ハイテク指標であるフィラデルフィア半導体指数がわずか0.3%の下げにとどまったこともあり、ナスダックも0.45%の下落にとどまりました。しかもザラバで下げ幅を縮小しています。

 問題は日本の株式市場です。ここまでの展開は、強力な下支えとなる買いのエネルギーがあるにも関わらず、上昇の理由が国内要因ではなく、米国株式市場の強さにありました。そこへ米国株式市場の調整ですから注意が必要なのです。

 今日は2時に3月の景気動向指数が発表されますので、予想を大きく上回れば株式市場に良い影響が考えられるのですが、一方で、エルピーダ、日立製作所、日産自動車、NEC、JALなどの決算発表が待ち受けています。これらの企業が株式市場の予想を上回る素晴らしい決算を出してくるとは想定していません。

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2009年5月11日 (月)

今日の株式市場を振り返る 5月11日

 開け直後に71円高まであった日経平均株価は、後場に入って一時90円安まで調整しましたが、その後切り返して、結局19.15円、0.2%高で引けました。20090511_2

 金融セクターが上昇率の上位を占めており、前日の米国市場の流れを引き継いでいると見られます。一方、下落率では自動車などの輸送用機器とタイヤなどのゴム製品が目立ち、トヨタの2期連続営業赤字の見通しが大きなショックとなりました。

 全体としてみれば、後場の切り返しに見るように、株式市場を下支えする買いのエネルギーの強さを感じますが、やはり気になるのは上昇の牽引役が見えないことです。

 米国も同様です。ストレステストの話題を引き継ぐテーマが浮かんできません。現在(午後8時)、GLOBEXではナスダックが18ポイント、ダウ平均が76ドルほど下落しています。日経先物も115円下げて9365円となっています。

 日本の株式市場が、米国の市場動向を反映した展開であるだけに、これから開く米国市場と、明日の日経平均株価の動向が気がかりです。

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先物なのに流動性ゼロ!東証REIT指数は期待外れ

東証が2008年6月16日から開始した「東証REIT指数先物取引」。なんと本日の取引高はゼロです。実は取り立てて珍しいことではなく、数日に一度は取引ができません。

新興企業ならまだしも、先物で取引が成立しないなんて・・・。東証のホームページには「ヘッジ手段をはじめとする、より多様な取引手法をご提供できるものと考えています」と記載されていますが、むなしく聞こえてしまうのは私だけでしょうか。

ちなみに、「ミニTOPIX先物」の取引も低調です。主要ネット証券で取引に対応しているのが、カブドットコム証券しかないことが原因のようです。商品性は悪くないんですが…。

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今日の日経平均株価は? 5月11日

 今日の日経平均株価は高く寄り付きそうです。金曜日の米国株式市場が上昇しており、今日は日米ともに市場に大きな影響を及ぼす経済指標の発表がないためです。

 東レや住友化学など主要な素材企業に加えて、武田薬品工業、電通などの決算発表がありますが、市場を驚かせるような内容のものが出てくることは想定していません。

 したがって、日経平均株価が大きく下げる理由が見当たらないという状況なのですが、個人的にはそのような状況下で素直に強気で臨むのには抵抗があります。

 先週の日経平均株価は5%強上昇しており、NYダウ平均株価の4.4%上昇を大きく上回っています。両者の間の乖離幅をみると、日経平均株価の上昇スピードが速すぎる状況が鮮明に浮かび上がります。20090511

 したがって、高値に寄り付けば、上げ幅は縮小する可能性があり、警戒的な姿勢で臨みたいと思います。豚インフルエンザの動向や、多少円高気味に推移している為替からも目を離さないつもりです。

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企業の費用構造~トヨタのケース~

先週金曜日に発表したトヨタの決算は、59年ぶりの最終赤字と歴史的なものとなりました。10年3月期も赤字見込みと過去の拡大戦略(固定費の増加)に今後も悩まされそうです。

一般的に報道されるように、円高や米国の販売不振が業績悪化の理由となるのですが、費用構造を見てみると、固定費(設備投資)が増加し、下記のように損益分岐点売上を実際の売上が下回っています。

トヨタ
09/3期 (単位:億円)
  売上高 総コスト
第1四半期 62151 58026
第2四半期 59753 58058
第3四半期 48028 51634
第4四半期 35363 42188
累計 205295 209906
  売上高*売上高 売上高*総コスト
第1四半期 3862746801 3606373926
第2四半期 3570421009 3469139674
第3四半期 2306688784 2479877752
第4四半期 1250541769 1491894244
累計 10990398363 11047285596
変動比率 0.60
固定費の額 21479.95
年間固定費 85919.80
損益分岐点売上高 216937.22

固定費を削減するか、売上を上げることで損益分岐点売上を上回る必要があります。ただ、主力の米国では、ローン販売がほとんどですので、ローンの組みにくい現状では、売上の回復は立ちづらそうです。また、リストラも正社員までは思うとおりには進まない可能性があります。売上の減少スピードを固定費のそれが及ばず、今後の業績回復は難そうです。

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2009年5月10日 (日)

偉人に学ぶ!ジョン・テンプルトンのボロ株投資法(3)

いよいよ実践編です。まず過去の検証から始めたいと思いますが、なかなか上場企業全銘柄の特定の日の株価をネットで探すのは骨の折れる作業です。

そこで、今回は雑誌の記事を参考にさせていただきました。2003年1月時点の東証1部の100円割れ銘柄のリストが掲載されていました。

全79銘柄のリストです。このデータを元に、3つのアプローチを考えてみました。①株価が50円未満の会社は除外(倒産リスクが高いため)、②不況業種の建設を除外、③大株主が大企業の会社に限定(不況でも生き残る可能性大)です。

3年後の2006年1月末、6年後の2009年1月末のパフォーマンスを検証しました。

すると、

①の株価50円未満を除外して投資した場合、60銘柄に投資し、パフォーマンスはそれぞれ、208%、83.8%

②の建設業を除いて投資した場合、67銘柄に投資し、パフォーマンスは225%、96.3%

③の大株主が大企業の場合に限って投資した場合、21銘柄に投資し、パフォーマンスは329%、131%

(参考)フィルターを掛けずに全銘柄に投資した場合のパフォーマンスは、220%、80.6%

以上の結果、①、②はフィルターを掛けている意味があまり見出せませんでした。(ただし、同期間の日経平均のパフォーマンスは100%、-4.1%でいずれも大幅に上回っています

しかし、③大株主が大企業のケースはパフォーマンスが格段に良くなり、また、実際に投資するうえでも銘柄数が少ないことから、実用性が高そうです。

ちなみに、大株主が大企業の定義ですが、明確に基準を設けて分類したのではなく、筆者の恣意性が入っている点を注意してください。筆頭株主が大企業で10%強の保有を一応の基準としています。

また、データの正確性は相当怪しいです。倒産や買収などにより現在は実在しない企業が多数あることから、過去の検証結果が誤っている可能性大です。一応、保守的にするために、分からない場合は「0円」で評価しています。(結果の方向性だけを参考にしてください。)

少ないデータとは言え、一応、テンプルトンの投資法は日本でも通用するといえそうです。

【まとめ】

①株価100円以下の企業

②東証1部

③大株主(筆頭株主)が大企業で10%強の株式を保有

①~③をすべて満たす企業に投資する。

Photo

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なぜリストラで株価が上昇するのか?

 今朝の日経新聞に興味深い記事がありました。投資入門のコーナーで、タイトルは「3月期決算発表のポイント」、そしてサブタイトルは「短信にヒントあり」。役に立つ情報が満載です。

 興味を引いたのは、リストラ報道とPBRの関係の記述です。リストラが株価を上昇させるというのです。どうして、リストラを余儀なくされるまでに追い詰められた企業の株が上がるのか?リストラでPBRが上昇するのが理由と指摘しています。20090510

 ところで、なぜリストラがPBRを上昇させるのか? これについては十分な説明が無かったように思います。そこで、理屈っぽくなってしまうのですが、記事の行間を埋めてみようと考えます。

 まずPBRの定義から。Pは株価、BPSは一株当たり純資産です。20090510_2

 次に、PBRを分解してみます。EPSはご承知のように一株当たり利益です。EPS/BPSは利益/純資産(≒自己資本)ですからROE(自己資本利益率)であるというところがミソ。20090510_3

 それでは、ROEをさらに分解してみます。利益率と資産回転率と財務レバレッジを掛け合わせたものです。財務レバレッジとは聞きなれない名前かもしれませんが、自己資本比率の逆数でファイナンス理論ではよく使われます。この分解式は「デュポン・モデル」として広く知られています。20090510_4

 そこで、いままでの話をまとめると次のようになります。20090510_5

 リストラがなぜ株価を上昇させるのか?

 (1)人件費などの固定費を削減して利益率を高める。

 (2)無駄な資産を廃棄して資産回転率、つまり資産効率を高める。

 この2つがROEを上昇させるために、PERに変化がないことを前提として、株価は上昇するということになります。

 大きな景気後退の局面では、リストラや再編により、資産回転率が大きく改善する企業の株価上昇が著しいため、この理屈を頭に入れておくと役に立つことがありそうです。

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2009年5月 9日 (土)

なぜ業績悪化の商社株が堅調なのか?

 大手総合商社5社の決算が出そろいました。今朝の日経新聞に2009年3月期の実績と2010年3月期の会社予想一覧が載っています。

 厳しい決算ですね。資源ビジネスへの依存度が高い三井物産(8031)の純利益は57%減少しました。一方、資源への依存度が低い住友商事(8053)の純利益は10%の減少にとどまりました。資源価格に振り回された1年と言えます。

 2010年3月期はもっと厳しい状況です。原料炭、鉄鉱石など年間契約の資源価格が大きく下落するためです。豪州に権益を持つ原料炭事業の収益悪化で、三菱商事(8058)が41%の純利益減少となる見通しです。住友金属工業のシームレスパイプ販売が米国を中心に低迷するため、住友商事も47%の純利益減を予想しています。

 このように、総合商社の業績が今後一段と悪化する見通しです。

 しかし、株価はこのような数字に大きく反応していません。むしろ堅調と言えるでしょう。総合商社に対する投資判断は「強気」です。

 理由は単純です。株価は早々と業績の悪化を織り込んでしまっているのです。より正確にいえば、株価は業績に連動するのではなく、資源価格に連動するのです。

 三井物産の株価と、代表的な国際商品指数であるCRB指数の動きを見てください。20090508_2

 業績が悪化しても、資源価格が上昇すれば株価も上昇します。そして、重要な点は、国際商品市況が世界経済の底打ちを反映して上昇に転じてきているということなのです。総合商社株はこのメリットを直接享受できるのです。

 ただ、そうは言っても、鉄鉱石が得意な三井物産、原料炭の比重が高い三菱商事は、年間契約価格の下落が利益を大きく引き下げるため、事業のバランスの良い丸紅(8002)や、会社の業績予想が保守的で上方修正余地があると見られる住友商事が、投資対象として適切であるように思われます。

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米国の株式市場を振り返る 5月8日

 ダウ平均株価は164.80ドル、1.96%の大幅な上昇となりました。ストレステストの結果を受けて、金融セクターが上昇しました。加えて、4月の非農業部門雇用者数の減少が事前予想の60万人に対して53.9万人と少なかったことや、3月の卸売在庫が前月に比べて1.6%減少とコンセンサスの1%減を上回ったことなどが好感され株価を押し上げました。20090508

 さらに、原油価格の上昇からエネルギーセクターも強く、マクドナルドの4月の既存店売上高が6.9%の増加となるなど、良いニュースが豊富な1日でした。

 しかし、そのような状況に多少の不安を覚えます。あくまでも私の個人的な感覚なのですが、前日の100ドルを上回る下げの反動部分を考慮に入れると、必ずしも大幅な上昇とは言い難い気がします。しかも、ストレステストという大きなテーマを市場が織り込んだあとでは、一体どのような話題がストレステストを引き継いで市場の上昇を支えるのかが良く見えません。さらに、フィラデルフィア半導体指数が1.9%と大きく下げ、ナスダックが午前中は前日を下回っていたことも気になります。

 ダウ平均株価は3月6日にザラバでつけた6469.95ドルをボトムにきれいな上昇トレンドを維持しています。このような局面で、あえて調整の可能性に言及するのはリスクが大きいのですが、私自身は可能性を頭の隅に置いておくつもりです。

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イワシ玉とテクニカル分析

 イワシ玉ってご存知ですか?

 マグロなどの巨大魚に追われたイワシの大群が、一糸乱れぬ巨大な銀色の塊となって動き回るあの神秘的ともいえる光景です。一部の水族館で見ることができます。

 今日の「NIKKEI PLUS 1 親子教室」で大きく取り上げられていました。

 興味深かったのは、イワシの心理です。決して力を合わせて敵に立ち向かうためではないのです。「自分一人は助かりたい」という一心で、群れの中心に殺到することが、あのような素晴らしい組織だった形を生み出すのです。

 私は証券アナリストの経験が長いためか、どうしてもテクニカル分析よりもファンダメンタルズ分析を重視する傾向があります。

 しかし、「自分一人は儲けたい」という投資家が集まる巨大な市場で、マグロに匹敵するような大きな出来事(最近ありましたね!)が襲った場合、イワシと同様な行動をとる傾向があるのでは?

 とすれば、それを少し離れて観測する目を持ち合わせていれば、予測可能なきれいな動きが見えてくるのでしょう。

 イワシ玉でテクニカル分析の重要性を再認識した次第です。

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2009年5月 8日 (金)

今日の株式市場を振り返る 5月8日

 調整気味の展開を想定していた日経平均株価は47.13円、0.5%上昇して終えました。後場1時半過ぎから基調が強まりました。「証券商品先物」、「保険」、「銀行」、「その他金融」などが上昇率の上位を占めています。金融セクター主導の上昇ということで、前日の米国市場の動向が色濃く反映していると見ます。20090508_3

 堅調とはいえ、高値と安値の値幅は僅か114円程度。金融セクター主導と書きましたが、力強さは感じられません。インドとシンガポールを除くアジア市場の堅調さと、GLOBEXでの米国市場の強さに引っ張られたようにも見えます。

 現在(午後8時半)GLOBEXでは、ダウが105ドル、ナスダックが12.5ポイント上げています。時間を追って上げ幅が拡大しています。これから雇用関連を中心に重要な経済指標が出くるので、予断は許しませんが、AIGが6四半期連続の損失計上ながら、直近の四半期で損失額を一挙に44%縮小したとのニュースも伝えられており、堅調な推移が期待できそうです。

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本日の運用結果(5/8)

本日は全体的にさえない展開。気づけば、TOPIXに対して大きくアンダーパフォーム。

0508

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カリスマサイトの成長に期待

本日は、大幅な上方修正を達したドワンゴ(3175)の紹介です。

同社は、若者に人気のある「ニコニコ動画」へ多額の先行投資を実行中です。今後の成長は同サイトにかかっていますが、進捗は順調なようです。特に、グリーのようにユーザーからの課金収入が多いため、広告不況のなかでも成長実現が可能です。

09年9月中間期は5000万円の営業赤字から、4億円強の営業利益へ上方修正しています。

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資本増強不要の米金融機関の株価動向について

 「今日の日経平均株価は?5月8日」への追加コメントです。

 米国のストレステストで資本増強の必要がないとされた金融機関の時間外での株価動向は以下のようになっています。堅調ですね。

ゴールドマンサックス  +1.70%

JPモルガン        +1.05%

アメリカン・エクスプレス +2.27%

メット・ライフ        +2.55%

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今日の日経平均株価は? 5月8日

 今日の日経平均株価は調整気味の展開を予想しますが、大きな心配はないだろうと見ています。

 米国株式市場は反落しました。ダウ平均株価は102.43ドル、1.2%の下落となり、前日の上昇分が消えてしまいました。経済指標は1-3月の単位労働コストを除けば、おおむね予想よりも良い数字でした。しかし、ストレステストを控えた様子見の姿勢が大きく影響したように思います。2009050700000 

 そのストレステストでは、大手金融機関19社のうち10社について資本増強の必要性が指摘されました。総額746億ドル、およそ7.4兆円に達する大規模なものです。

 ただし、株式市場にとってこの規模は驚きではなかったようです。引け後の時間外取引ではシティーの株価は6%近く上昇していますし、バンクオフアメリカも0.2%弱とわずかですが上げています。その他ウェルズファーゴは下落しているものの下げ幅は1.9%と決して大きいものではありません。

 このような状況を反映して、現在GLOBEXではダウ平均株価が32ドル程度上昇しています。

 ちょっと気になるのはナスダックです。2.4%強と大きく下げて終了したのですが、引け後のGLOBEXでの戻りがわずか0.5%程度と停滞気味です。重要なハイテク指標であるフィラデルフィア半導体指数が5.9%と大幅に下げていることもあり、日本のハイテク株への影響が懸念されます。

 今日の日本の株式市場では、重要な経済統計の発表はありませんから、基本的に米国株式市場の展開が影響を及ぼすと考えます。

 夜には、米国で4月の失業率や非農業部門雇用者数、3月の卸売在庫など重要な統計が待ち構えています。

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日経平均:13週移動平均を割込むまで強気

私(「ぎん」)がマーケットのトレンドを見る上で重視しているのが日経平均株価の13週移動平均です。株価がこの上にいる時は上昇トレンド、下回っている時が下落トレンドです。

下のチャートは日経平均の週足です。この赤い線を株価が明確に割り込まない限り、強気で良いでしょう。保有している銘柄は基本的にそれまで持続です。

日経平均は13週移動平均と相性が良く、大きなトレンドをとらえるには適していると個人的には考えています。

Photo

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2009年5月 7日 (木)

本日の運用結果(5/7)

本日は0.2%マイナス。ポートフォリオの欠点が露呈してしまいました。総資産の約50%がエスエムエス(2175)のため、運用結果がエスエムエス次第になっています。株式分割でもしてくれぇ~~。

0507

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今日の株式市場を振り返る 5月7日

 日経平均株価は408.33円、4.55%の大幅上昇となりました。米国株式市場の動きを色濃く反映した動きです。米国ではストレステストの発表を控える銀行株が大幅に上昇しました。それを受けて、今日の東証33業種のうち最も上昇したのは銀行株でした。20090507

 個別銘柄でみると、東証一部で最も上昇したのは住友精化(4008)。太陽電池向けシリコンの製造工程に不可欠なアルゴンガスのリサイクルを世界で初めて開発したというニュースが直接の引き金になったようです。その伏線には4月30日に発表された最終利益の上方修正があるのですが、重要なポイントは「良いニュース」に対する株式市場の素直で力強い反応です。

 世界を揺るがせた豚インフルエンザはどこかに行ってしまったようです。今日は上値の重さというより、下値の強さが印象的であったと思います。

 現在(午後5時50分)GLOBEXでは、ナスダックが5ポイント弱下落していますが、マイナスで推移していたダウ平均株価は17ドル程度のプラスに転じてきました。

 米国では、これから重要な経済統計が出てきます。第1四半期の非農業部門労働生産性と単位労働コスト、4月26日までの週の新規失業保険申請件数、そして4月の主要小売業売上高などです。

 もちろん、最も注目すべきものは、政府とFRBが発表するストレステストでしょう。ただ、これまでに様々な憶測が株式市場に織り込まれているため、今後どのような展開になるか、予測は難しいところです。果たして、銀行の悪天候に対する耐久性能試験がどのような結果になるか楽しみです。

 明日の日経平均株価は、米国株式市場の動向に強く反応すると思われます。9,000円の厚い壁をブレークした後なので、個人的には9000円というサポートの強さを見てみたいと思っているのですが、そこまで下げることがこれからあるのかどうか・・・・?

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「良い減配、悪い減配」

今期、上場企業の4割が減配に踏み切る模様です。業績連動型の配当方針を掲げる企業が多くなっていることも影響しているようです。

投資家としては保有している銘柄の減配を理由に売るのは避けたいところです。

配当金額変更の良し悪しは企業の財務状況(負債、資本のバランス)や設備投資の資金需要を元に考えるべきです。

たとえば、あまりにも多くの余剰資金があるにも関わらず、業績悪化を理由に減配するのはネガティブです。

一方で、業績が悪化したものの、財務バランスが適切、かつ設備投資の資金需要があるケースなら、減配は致し方ないでしょう。

このように、総合的に判断したいところです。

なお、投資のアイデアとして、「減益予想+配当維持・増配」(ただし、安定配当を謡う低配当企業は除く。典型的なのが私鉄。)という企業は株主を重視しているか、もしくは会社の業績予想に自信(達成確度が高い、もしくは増額修正の含みあり)がある証拠と言えるため、チャンスは大きそうです。

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今日の日経平均株価は? 5月7日

 厚かった9000円を本格的にブレークすることになりそうです。寄り付きの価格水準にもよりますが、基本的に強気で臨みたいと考えます。

 5月16日の米国市場は好調でした。ダウ平均株価は101.63ドル、1.21%と大きく上昇しました。4月のADP全国雇用者数が発表され、雇用の減少幅が事前予想を下回ったことから、明け直後から上昇しました。ただし、10時半にはその効果は消えてしまいました。20090506l

 そして午後1時半ごろから再び力強く上昇を始めるのですが、その背景には政府による金融機関のストレステストが予想ほど厳しいものではないとの期待があったようです。実際、バンクオフアメリカの株価が17%強、シティーが17%弱、JPモルガンが7%弱と大きく上げています。特にシティーの株価が午後1時半ごろから急騰したのが目を引きます。

 今日は、国内では4月のマネタリーベース以外に目立った経済統計の発表はありません。決算では三井物産などの総合商社、任天堂などが注目されます。

 夜には、米国で雇用関係についての重要な指標が発表されます。

 現在(午前7時半)GLOBEXではダウ平均株価、ナスダックともわずかに反落しています。日経先物は9425円。したがって、今日の日経平均はかなり高く始まる様子です。

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2009年5月 6日 (水)

米国株式市場を振り返る 5月5日

 ダウ平均株価は16.09ドル、0.19%下落しました。といっても、前日に214.33ドル上昇しているわけですから、ほとんど下げなかったと見るべきでしょう。基調は強いと判断します。20090505_2

 基調の強さの背景には、4月のISM非製造業 景況指数が43.7と事前の予想値42.0を上回ったことや、バーナンキ議長が景気悪化の減速と年後半の底打ちを示唆したことが挙げられます。

 食品やヘルスケアなどディフェンシブな分野の株価が堅調でしたが、これは景気敏感株主導であった市場の基調が変化したというよりも、クラフト・フーズの好決算が理由であったようです。

 クラフト・フーズの第1四半期は、ドル高で売上は低迷したにもかかわらず、10%の増益になりました。不採算品を思い切って削減し、高採算品に集中する経営戦略が株式市場に高く評価されたようです。株価は4%弱上昇しました。

 現在(午前8時)GLOBEXではナスダックが僅かな下げ、ダウ平均が僅かな上げとまちまちですが、非常に小動きで推移しています。日経先物は9315円。今日の米国株式市場の動きに大きく影響されますが、このままでいくと、7日の日経平均株価は大幅高で始まることになりますが、さてどうでしょう?

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2009年5月 5日 (火)

70万円→10億円へ増やしたスゴイ個人投資家

今週の日経ベリタスの「個人投資家七転び八起き」に登場する個人投資家の沢村龍馬さん(仮名、25)はすごい!

2002年、大学生の時に70万円でネットトレードをスタート。当初はセガ株で資産を半減させたが、その後、短期売買に切り替え2006年には6億円へ。昨年7月には10億円を突破したそうです。

その後、リーマンショックで一時資産を5億円まで減らしたものの、年末には7億円まで回復。

特徴は、特定の銘柄で大もうけしたわけではなく、毎日の利益の積み重ねということ、現在は、「米国の雇用統計など経済指標を踏まえた上で、チャートで盛り上がっている銘柄を短期売買する」スタイルだそうです。(詳しくは日経ベリタスを読んで下さい。)

ちなみに、最近はREITに興味を持ち始めているとのこと。

これ以上、儲けてどうするんだろう?と思ってしまうのですが、そう考えているうちは、この域に達するのは無理でしょうね。

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米国株式市場を振り返る 5月4日

 米国市場は大きく上げました。ダウ平均株価は214.33ドル、2.61%の上昇です。大引け1時間前からの40ドル強の上げは調子に乗りすぎであった気がしますが、ザラバを通じて170ドル程度の水準を安定的に維持しています。2009050400000 

 強い基調の背景として指摘されているのは、3月の建設支出や中古住宅販売に関する指標が事前の予測を大きく上回ったことです。たしかに、サブプライム問題が今回の不況の発端なのですから、建設や住宅に関する統計が反発に転じたことが株式市場に大きく影響したのは当然といえるかもしれません。

 ただ、興味を引いたのは、ウォーレン・バフェット氏が、かなり明確にリセッションの終焉と銀行問題の一段落を示唆したことです。彼の会社であるバークシャー・ハザウェイが第1四半期に黒字を計上したとCNNは伝えています。

 実際に、シティーの株価は7.7%、バンクオブアメリカは20%上昇しています。バフェット氏が株主でもあるウェルズファーゴに至っては、なんと23%強も上げました。

 現在(午前9時半)GLOBEXではダウが9ドル、ナスダックも3ドル強の上昇と堅調さを維持しています。

 そこで、日本株への影響なのですが、GLOBEXの日経先物は9,340円程度ですから、米国市場の上昇はかなり強いインパクトがあるようです。

 ただし、日経平均株価はダウ平均株価に比べて速いスピードで上昇を続けてきていましたので、今日の米国市場の上昇でも、両国市場の乖離が大幅に進んだとは言い難い気もします。Ny20090504 

 したがって、米国市場の上昇を、日本の株式市場にとって良いニュースと受け止める一方で、お祭り騒ぎは避けたいところです。

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2009年5月 4日 (月)

「おさる」さんが参加しました!

 「かかし」です。きょうから、「おさる」さんが新メンバーとして加わってくれます。今回は最初の投稿ということで、私が原稿を預かりました。ハイテク分野に造詣が深く、将来の日本にとっての教育の必要性を訴える情熱がひしひしと伝わってくる良いレポートなので、そのままご紹介します。ちょっと長めなのですが、ゴールデンウィークの時間のある時にお読みいただければと存じます。

 「人材育成」こそ日本復活のカギ! 「おさる」

 3月期の企業決算の発表が相次いでいます。概ね1-3月をボトムに急激な在庫調整が完了しており、業績は一旦リバウンドしそうです。しかし、先行き警戒感を色濃く出ている企業もあり、株価の上値は限定的、個別物色の動きとなりそうです。

 さて、今年は9月までに総選挙があります。05年9月には郵政解散・総選挙があり、株価はその後3か月で約30%上昇しました。小泉内閣の構造改革に対する本気度が投資家に伝わったことで、将来の閉塞感が払拭される―との期待感が膨らんだと記憶しています。しかし、今回の総選挙でその向きを期待する声はありません。

 麻生首相のリーダーシップのなさ、中川前財務大臣の泥酔会見、鳩山総務大臣の無定見ぶり。。。などなど、我が国のリーダー達のあまりの酷さに、私の周囲でも「政治にはあまり期待しない」という声が多いように思います。日本の将来に対する期待値の低さは、そのまま株価低迷につながっているのでしょう。


 一方、麻生内閣は戦後最大の経済対策と称して、財政支出の大盤振る舞いを行っています。しかし、有効な経済対策となりうるのでしょうか?短期的な底割れを防ぐことはできるでしょうが、またバラマキ?という冷めた声が多いのはなぜでしょうか。

 それは国の借金は将来の税金で賄うか、経済破綻でチャラにするのか、いずれにしても当然将来への負担のつけ回しだからです。

 さらに深刻な問題は、日本を支えてきた勝ちパターン、成長モデルが通用しなくなったことです。戦後の日本は貿易立国で成功しました。トヨタなどはリーンプロダクションと呼ばれる高効率の生産システムを生み出しました。

 また、電気、自動車業界で数多くのプレーヤーが国内で凌ぎを削ったことで、競争力の高い日本メーカーが世界市場を圧倒しました。

 しかし、ご存じの通り、貿易立国モデルはすでに崩れています。グローバル企業は固定費の低いアジアなど新興国に生産拠点を移し、国内では極限まで自動化された工場しか残らず、雇用を生むことはありません。

 いま最も必要とされる経済対策は短期的な景気下支えだけでなく、これから「どのような国の発展シナリオを描くのか」ではないでしょうか? 我々は将来の日本をどうしたいのか。何を強みとして、どのような価値を世界に生み出すのか。我々の国の根幹となる方針です。

 その結果、何をすべきかの手段が明らかになり、集中投資が可能になります。お金をバラマイて、後には借金しか残らないという愚も避けられるでしょう。

 私は日本が復活するには、教育―人材育成に集中投資して「最先端の学術、芸術、科学技術で国を興す」ことだと思います。

 たくさんの科学館やマンガ博物館を作るのではありません。世界で通用する人材を育成して、研究開発の拠点を各地に作るのです。グローバル企業は世界全体で最適地を選びます。残念ながら生産拠点は海外へ流出するでしょう。しかし、日本にはまだ、世界トップレベルの素材、装置、サービスのノウハウなど多岐にわたる産業集積が存在します。これらの資源を生かすべきです。グローバル企業にとって、新製品を開発するには日本が最も効率が良い。または日本人がデザインした製品は最も洗練されている。あるいは効率的な生産プロセスを開発するパイロットプラントを作るとか、それら世界最先端のソフトウェアで企業を引き寄せるしか、日本の発展シナリオはない―と思います。

 もう人口減が確実なのに、箱物に税金を費やすのはやめましょう。日本人も赤ん坊は生まれ落ちた瞬間から1000万円の借金を抱えています。この事実に無関心でいることはできるでしょうか?私たちは子や孫に何を残せるのでしょうか?

 今からでも遅くないと思います。将来の日本人に負担を負わせるのではなく、将来活躍するであろう人々のためにお金を使うべきです。我々が明確に日本再生のビジョンを示し、現状を変える意思を示せば、そして15年~20年後に再び日本が復活するシナリオが描ければ、少なくとも株価は今の4倍に上昇するでしょう。

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ユニ・チャーム ペットの本当の強みは、個人投資家には知られていない?

先日書いたユニ・チャームペットケアに、多少の反響があったため、同社のIR(投資家向け広報)事情について少し書きます。
前回記事はこちら↓↓

http://kakashi490123.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/2059-c2ad.html

この会社の決算説明会に参加したことがありますが説明会資料の充実度はハンパないです。属する業界のデータや、注力する分野の成長率、変動費率など盛りだくさん。アナリストにとってはありがたいのですが、この資料、ホームページでの掲載はなく、個人投資家は入手できません。ネガティブなことならともかく、なぜ良いことを積極的に開示しないのか?

おそらく、小売店へあまり内情をしられたくないためでしょう。
日本では値決めに対して、メーカーよりも小売店の影響力の方が強いです。特に同社の商品は値段が高いものが多く、値下げ要請は強いと想像できます。

このように、企業本来の強みを正しく訴求できないことから、アイアールディスカウントが
存在しているような気がします。


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2009年5月 3日 (日)

景気底打ちのシグナルは本物か?

 今朝、「『上がる株』がみつかる(その3)」と題して、景気指標である「出荷在庫バランス」と「在庫循環モメンタム」についてお話させていただきました。そして、指標が底打ちのシグナルを鮮明にしていると指摘しました。

 それでは、その底打ちのシグナルは本物なのでしょうか?

 私は本物だと考えています。理由は鉱工業というマクロの指標を構成する産業別や製品別の指標を積み上げていくと、ある程度見えてくるのです。

 まず鉱工業の在庫循環モメンタムを、もう一度お目にかけます。20090501

 この鉱工業を構成する製品の中で、注目度の高い集積回路(半導体)を見てみましょう。この図は出荷在庫バランスです。したがって数量ベースであることにご注意ください。20090501_2

 さらに、もう1つ気がかりな乗用車を見てみましょう。これも出荷在庫ばらんすです。意外なことに、在庫調整の進展と出荷の底打ちから、出荷在庫バランスの改善は、集積回路以上に鮮明です。2009050100000

 つまり、鉱工業を構成するさまざまな分野を見ていくと、指標の改善が認められる領域が拡大しているのです。このような場合、マクロの指標の改善が継続する可能性が極めて高くなります。

 明日(4月5日)の朝7時にFXブログ「野村雅道と楽しい投資仲間達」 http://fxshonan1.cocolog-nifty.com/kawasedangi/ の中で、この点について思うところを述べさせていただきます。是非ご参照願えればと存じます。    

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偉人に学ぶ!ジョン・テンプルトンのボロ株投資法(2)

前回4月14日に予告記事を出しておきながら、遅くなってしまいました。

ブログで書く以上、もう少しテンプルトンの投資法を学んでからと考え、図書館で本を取り寄せていて時間がかかりました。参考文献は「マネーマスターズ列伝」(日本経済新聞社)です。

いざ、読んでみると、20ページ程度のもので、詳細には分からなかったのですが、ポイントだけまとめておきます。(ちなみに、この本は海外の多くの著名投資家が取り上げられており、入門書としてお勧めです。)

テンプルトンのボロ株投資法は、非常に単純で
「株価1ドル未満のものをすべて買って、4年後にすべて売却する」です。

1ドル未満に意味はないようですが、今、市場から見捨てられている株に投資をするためとのこと

またなぜ4年後なのかというと、4年もあれば、割安株が割安株と世間に十分に認知されて評価が是正されると考えているためです。EPSの成長×PER水準の上昇でダブルで株価上昇が見込めるという、うまい話です。(株価が低いのは割安ということではなく、単純に経営危機だからじゃないか?という問題はある気がしますが。)

テンプルトンの結果はというと、1ドル未満の104銘柄を100株ずつ買いつけ、合計約1万ドルを投資。そして、4年後に売却したときには、4万ドルに膨れ上がっていたそうです(現在の時価で100万ドル=1億円)。
4年間で4倍です。

次回は、日本市場で実際に運用した時の過去の実績についてお話します。

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2009年5月 2日 (土)

「上がる株」が見つかる投資理論(その3)

 短期波動を追う

 まず、次の図をご覧ください。20090501

 これは、ある景気指標と日経平均株価を描いたものです。きれいに連動していますね。以前お話した「風」と「幡」の関係からみれば、当然のことかもしれませんが、実際に投資戦略を組み立てる際に、非常に強力なツールとなります。

 今回は、この景気指標のことを考えてみたいと思います。

 ポイントは在庫の変動によって引き起こされる景気の短期波動です。在庫循環と呼ばれ、3年から5年程度のサイクルです。

 それを指標化する場合の基本的な考え方は、非常に単純です。

 出荷の変化率 - 在庫の変化率

 景気が回復して、物が売れるようになり、在庫が少なくなると、出荷が増え、在庫が減るわけですから、この指標は上昇します。

 景気が悪化して、物が売れなくなり、在庫が積みあがってくると、出荷が減少し、在庫が増えるわけですから、この指標は下落します。

 要は、この指標と株価が連動するということなのです。

 そこで、実際に株式投資に使える指標とするためには、2つの段階があります。

 第一段階は「出荷・在庫バランス」です。経済産業省のデータ(「生産・出荷・在庫指数速報」)を使って、比較的に簡単につくることができます。数量ベースの指標であることが大きな特徴です。2009050100000

 第二段階は「在庫循環モメンタム」です。経済産業省のデータに、日銀のデータ(「製造業部門別投入・産出価格指数」)を組み合わせて作ります。出荷や在庫を数量ベースではなく、金額ベースにしているところがミソです。2009050100000_2

 実際の鉱工業在庫循環モメンタムは次のようなものです。20090501_2

 この鉱工業在庫循環モメンタムと日経平均株価の動きを示したものが最初にお目にかけた図なのです。

 今後、この指標を使いながら景気や株価のコメントをさせていただくことが多くなると思います。

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米国株式市場を振り返る 5月1日

 5月1日のNYダウ平均株価は44.29ドル、0.54%上昇しました。ただし、上昇したとは言え、大引け1時間前には25ドル安でしたから、力強さは感じませんでした。200905010

 最終的にマーケットを引き上げたのはエネルギー株。原油の指標であるWTIが3.9%と大きく上昇したのが背景にあります。

 注目された経済指標の結果はまちまちでしたが、全体的には良好と言えます。3月の製造業受注は事前予想を下回りましたが、4月のミシガン大消費者信頼感指数の確報値は予想以上でした。さらに4月のISM製造業景況指数も予想値を上回るものでした。

 週末の手じまいの動きがあったとしても、原油価格の上昇の割にエネルギー株の上昇幅が限定的でしたし、金融株の動きも停滞気味であったのが気になります。マスターカードやメットライフの株価が下落したのが印象的でした。

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ユニ・チャーム ペットケア(2059)

ペット関連銘柄の最大手、ユニ・チャーム ペットケアが面白そうです。

節約志向のなか、先月3月のペット関連への消費(ペットフード、トイレタリー商品)への支出は前年同月を上回っています(総務省統計局データ)。

特に同社では、「肥満犬」「高齢犬」などにターゲットを絞っている商品が売れています。また、これらの限界利益率(売上高-変動比率)は通常商品の2倍です(=要するに売値に占める材料費の割合が低い)。

先日発表された09年3月期決算を見ると10年3月期は10%以下の営業増益計画となっています。ですが、同社は控えめな業績予想を数度上方修正することが恒例です。株価は長期上昇波動の調整局面であり、チャンスかもしれません。

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2009年5月 1日 (金)

本日の運用結果(5/1)

本日は全般的にさえない展開。TOPIXをアンダーパフォームしてしまいました。

0501

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今日の株式市場を振り返る 5月1日

 今日は読みが外れました。大引け1時間前からの突然の急騰についていけませんでした。

 日経平均株価は149.11円、1.69%の上昇となりました。前日比20円高ではじまり、後場の開始直後に前日比1円安となったところまではほぼ想定線の展開でしたが、2時過ぎから急騰し、一時189円高となりました。20090501

 急騰の背景として、対ドルとユーロでの円安、海外機関投資家の買いなどが挙げられますが、どうも腑に落ちないところも多い上げという印象があります。大型連休前で常識的には手じまいの動きが想定され、先物の出来高も薄くなっている中での、突然の急騰。しかも踏み上げも巻き込んだ先物主導の上昇であったように見えます。

 経験的には、このような形で相場が上昇した場合、、近い将来に相場環境が良好な時に、思いもかけないタイミングで相場が調整することがあるので、注意しようと思っています。

 その意味で、何とも気がかりな相場急騰でした。

 現在(午後7時50分)GLOBEXではダウが25ドル、ナスダックが5.5ドル上昇していますが、小動きと言えます。日経先物は9085円で、大阪の夕場の動きもほぼ同水準です。

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アンケートをお願いします!

いつも、スケアクロウ投資経済研究所にご訪問いただきありがとうございます。

本日、人気ブログランキングの株式カテゴリで47位と、1ページ目にランクされました!!
これも毎日ご覧いただいている皆さまのおかげです。本当にありがとうございます。

今後とも、少しでも皆さまのお役に立てるような記事を書いていきたいと考えており、昨日から、スケアクロウに期待する記事について、アンケートを設けました。左のサイドバーにありますので、是非ご協力いただければうれしい限りです。

なお、年齢、地域やコメントは入力いただかなくても投票できます。

引き続き、スケアクロウをよろしくお願いいたします。

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今日の日経平均株価は? 5月1日

 今日の日経平均株価は要注意。警戒的なスタンスで臨みたいと思います。

 NYダウ平均株価は17.61ドル、0.22%下落しました。下げ幅は僅かなのですが、開け前のGLOBEXが100ドルを上回って上昇していたことを考えれば、かなり弱かったという印象です。

 クライスラーの破産法適用申請の方針が発表されたことが大きく影響しました。さらに、アナリストの予想利益を下回る決算を発表したエクソン・モービルの株価が2.6%の下落になったことから、エネルギー株の低迷が目立ちました。

 現在GLOBEXでは、ダウが31ドル、ナスダックも4.5ドルほど下落して推移しています。日経先物は8860円程度です。

 CMEの日経先物の水準から、日経平均株価は多少高めに寄り付くかも知れませんが、強気は禁物だと思います。

 今日は重要な指標の発表が相次ぎます。3月の消費者物価、家計調査、有効求人倍率、失業率などです。

 米国でも重要な統計が発表されるので注目です。3月の製造業受注指数、4月のISM製造業景況観指数などです。前日のエクソン・モービルに続き、シェブロンの決算がでてきます。

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【決算速報】ソフトバンク、お父さんも一安心?有利子負債ゼロへ!

ソフトバンクが2009年3月期の決算を発表しました。営業利益は前期比11%増と過去最高益を更新。

2010年3月期は17%営業増益と引き続き好調が続くと予想しています。注目は、同社の欠点とされてきた脆弱な財務に対する改善見通しが示されたことです。今後5年度間は大規模な設備投資をせず、携帯電話事業などから生み出されるフリーキャッシュフローを有利子負債の返済にあてる計画です。2年度後の11年度に純有利子負債を半減、5年度後の14年度にゼロを目指しています。

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