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2009年6月10日 (水)

4月の機械受注統計をどう読む?

 4月の機械受注統計はちょっとがっかりするほど弱い数字でした。株式市場も当初は多少もたついたようですが、その後は堅調になり、あまり気にしているようには見えません。なぜかを考えてみたいと思います。

 船舶電力を除く民需は季節調整値で5.4%の減少でした。事前の予想は1.5%の減少。原指数の前年同月比は32.8%の減少と、これもコンセンサスであった30.0%の減少を上回る減少幅でした。

 この数字をどう見るかということですが、もともと月次の変動率が大きいことが特色ですから、前月の大幅改善の反動があっても不思議ではありません。

 内閣府では、前年同月比で4-6月期に38.7%の減少を見込んでいるわけですから、4月の32.8%減少は想定内と考えます。

 業種別に受注の動きを見ると繊維や化学など構造改革を推進中の分野からの受注が大きく減少しているのは当然でしょう。

 注目すべきなのは、鉱業や石油石炭などの資源エネルギー部門に加えて、電機、自動車といった中核産業の受注が大きく増加していることです。季節調整値の前月比でみると、自動車は15.6%の増加です。前月は6.3%の増加でした。電機は10.5%増加しましたが、前月は6.7%の増加にとどまっていました。

 このように見ると、4月の機械受注の数字を見て、必要以上にがっかりすることはないようです。

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