前日比151円高で始まった日経平均株価は、ザラバでさらに上昇を続け、342.85円、3.35%の大幅高で終えました。
東証33業種すべてが上昇しましたが、原油や非鉄金属など国際商品市況の上昇を受けて、国際石油開発帝石などの鉱業、同和鉱業などの非鉄などの上げが目を引きました。また、円安を背景に電機も好調でした。
日経平均株価の上昇が加速したのは、中国(上海)市場が、比較的に堅調に推移したことが大きかったようです。
加えて、対ドル円レートがザラバを通して円安方向に振れたことも重要な要因でした。
アジア市場全体も上昇しています。台湾(+2.8%)、インド(+2.4%)の上昇が目立ちましたが、日経平均株価の3%を越える上げが突出した感じです。
GLOBEXでは、ダウ(+30ドル)、ナスダック(+1ポイント)と上昇しているのですが、時間を追って上げ幅が縮まっているのが、多少気になります。
今日の米国は、重要な経済指標の発表は予定されていません。比較的に平穏なマーケットを想定しています。
ということで、明日以降の日経平均株価も順調な展開が期待できそうなのですが、実は、多少気になる点があります。
今日の大幅な上昇のかなりの部分が、前週の株価調整の反動、特に金曜日に下げすぎた部分を埋めた動きであると思われることです。
この点は、明日以降の日経平均株価を予想するうえで重要であると思いますので、今朝の7時にFXブログ「野村雅道と楽しい投資仲間達」 http://fxshonan1.cocolog-nifty.com/kawasedangi/2009/08/post-cf89.htmlで配信した私の投稿記事を、ご参考までに掲載します。
以下はその全文です。
「微速前進(その1):かかし」
先週は調整の一週間でした。
日経平均株価は約3.4%下落しました。ダウ平均株価が2%弱上昇したため、日経平均株価の停滞感が目立ちます。
この調整で、興味深い状況になってきました。3月の大底から測った、日米両市場の株価上昇率がピタリ45%で並んだのです。
さて、問題はここからです。どのような展開が予想されるのか?
超短期的に(今日月曜日を含め)見れば、日経平均株価の反発が期待できそうです。
理由は、先週金曜日の日本株大幅下落にあります。要因は3つあります。①米国の新車購入助成措置廃止に対する懸念、②中国(上海)株下落懸念、そして③前日の大幅な株価上昇の反動。
この3つの要因のうち、③はやむなしとしても、①と②は大騒ぎをしすぎたようです。
米国の新車購入助成措置の廃止については、株式市場への影響は限定的で、ダウ平均株価は1.7%上昇して大引けとなっています。それどころか、フォードの株価のザラバの動きを見ると、開け直後に多少モタついたものの、すぐに持ち直し、結局0.8%弱上昇となりました。
中国(上海)株は、下落が懸念されたのですが、2%を上回る上げで終えています。
しかも、③として指摘した、前日の大幅な上げに対する反動にしても、チャートで見る限り、上昇を続ける25日移動平均線が強力なサポートとなっているようです。
ということは、先週金曜日は、日本だけが大騒ぎをして下げすぎたということになりそうです。
そうであるならば、今日(月曜日)を含めて、日経平均株価の戻しによる上昇が期待できるということになりそうです。
だた、少し長い目で見ると油断は禁物でしょう。連動性の強いダウ平均株価の上昇が鈍る可能性があるためです。
先週金曜日には、7月の中古住宅販売件数が前月に比べて7.2%も上昇したことが、株式市場上昇の引き金になりました。コンセンサスは2,1%の増加でしたから、かなりの威力があったわけです。
しかし、住宅販売件数という数量の回復自体はおどろくべきことではありません。なぜならば、販売価格が大幅に下落したことが、販売数量の増加を加速させているという、経済合理的な動きだからです。金額ベース、つまり 数量X価格 でみれば、伸びはずっとマイルドで、大騒ぎをするほどではないかもしれません。
いずれにしても、米国の株式市場では高値感が強まる可能性が強く、その米国に連動する日本の株式市場も、多少注意して臨むことが必要だろうと思っています。
先週の投稿記事のタイトルは「小休止(その2)」でした。株式市場の調整を懸念したためです。今週のタイトルは「微速前進(その1)」。なぜ「微速」なのか? それは、今ご説明申し上げたとおりです。
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