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2009年9月21日 (月)

イノテック(9880) : 健美操

小型であまり有名でない株式に面白い銘柄がありますのでご紹介します。

イノテックは半導体商社でしたが、現在では商社事業は縮小しつつあり、半導体設計ツールや組込ソフトなどとの複合事業体となっています。この会社の強みは優良企業を顧客に持ち、400名を超える技術者がいることです。日常の付き合いから顧客に役立つサービスを探し出して、一つずつ事業として築き上げています。アメーバのような柔軟性がある会社です。

さて、半導体・電子部品商社事業は薄利にも関わらず多額の運転資金を必要とします。このためイノテックにも多額の借入金がありました。一方で、この事業が縮小する過程ではキャッシュフローが大幅に改善して、実際にこの2年間で時価総額に匹敵するキャッシュフローが発生し、そのお金を使って借入金返済と自社株買いを積極的に行っています。副産物として利益率の改善要因にもなりますので、この財務面での改善が株価の下支えとなっています。

かつてイノテックは2001年度から3期赤字の危機にありましたが、当時管理部門担当取締役で再建を指揮して業績をV字回復させたのが現在の澄田社長です。故澄田日銀前総裁のご長男で、話し方からはソフトな印象を受けますが、一度窮地を経験した経営者ならではの芯の強さが感じられます。当時の苦境に比べれば、今回の局面では黒字を予想しており、余裕すら感じられます。

 

株価は年初から大幅に上昇したので利益確定売りに押される局面も予想されますが、まだ長期的な動きからは低位にありそうです。当面は利益率の高いテスター事業が回復するかが注目されますが、柔軟な経営そのものを評価してみるのも面白いと思います。

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