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2009年9月20日 (日)

VIX指数と日本株

 先日、東洋経済新報社で市場経済部長をなさっておられる松崎泰弘氏の講演を聞く機会がありました。貴重な示唆がふんだんに盛り込まれた充実したお話でした。

 特に興味深かったのは「VIX指数」。別名「恐怖指数」。

 御存じの方も多いと思いますが、シカゴ・オプション取引所(CBOE)が開発したもので、S&P500のオプションの変動を指数化した指標です。市場に対する投資家の心理を反映する指数と言われています。

 VIX指数の上昇は、投資家が恐怖心を抱いていることを示しています。反対に、指数の下落は、投資家に安心感があり、リスク許容度が高まっていることを意味します。

 そこでCBOEのデータにより、最近の動きを見ると、このようになっています。

Vix20090921

 昨年10月の59.89をピークに、今年8月には26.01まで大幅に下落しました。投資家のリスク許容度が高まったのです。つまり、よりリスクの高い投資対象にお金を振り向ける心の余裕が出たわけです。

 松崎氏は、金など国際商品の価格上昇は、このような動きが背景にあると指摘されています。昔は不安心理が金を上昇させたのですが、今回は安心感が金価格を押し上げています。

 さらに松崎氏は、興味深い指摘をされています。ロンドンのインターバンク金利(LOBOR)でみると、ドル金利が円金利を下回っているのです。

 実際、最近の動きを調べてみると、確かにそうなっています。

Bbalibor3m20090921

 そのため、VIX指数が低下する局面で、金利の安いドルを調達して、国際商品や他通貨に資金が向かうわけです。ゼロ金利日本ですっかりおなじみとなったキャリートレードがドルでも加速している背景の一つがここにありそうです。

 LIBORレートでみるかぎり、円もその対象になります。単なる印象なのですが、日米のLIBORの逆転した頃から円高が一段と進んだようです。

20090921

 9月18日現在のドルLIBORは0.28938、一方、円LIBORは0.34875。ということは、円高がさらに進んでもおかしくないということになります。

 円安→株高、円高→株安という関係が鮮明な日本の株式市場にとって、VIX指数の下落とLIBORの日米逆転は、重石になる可能性があるため、警戒の必要がありそうです。

 明日午前7時に、FXブログ「野村雅道と楽しい投資仲間たち」で、私の投稿した「注意報発令!(その3):かかし」が掲載される予定です。この問題について、多少詳細に触れましたのでご参照いただければと存じます。

 

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