米国株式市場を振り返る 11月2日
ダウ平均株価は76.71ドル、0.79%上昇しました。先週金曜日に249.86ドルも下落した後ですから、反発力が弱かったと見ることもできます。
しかしながら、金融セクターをめぐる衝撃を吸収して、午後2時以降は着実な回復を見せたことを評価したいと考えています。また、株式市場が今後持続的に上昇を続けるためには、むしろ反落を誘発するような大幅な上昇よりも、この程度の上げのほうが望ましいとも思っています。
先週金曜日の終値付近で寄り付いたダウ平均株価は、急速に上げ幅を拡大して、10時半頃には146ドル高となりました。ところが、その後は一転して急落。午後1時から2時にかけて30ドルを越える下げとなりました。しかし、再び引けにかけて戻し、100ドル以上戻して76.71ドルで大引けとなりました。
マーケット開始直後からの上げは、10月のISM製造業景況感指数など主要経済指標がコンセンサスを上回ったことや、赤字決算が予想されていたフォードが黒字となったことが強力に牽引しました。フォードの株価は8.3%上昇しています。
この強いマーケットを崩したのは金融セクターでした。大手ノンバンクであるCITが連邦破産法11条を申請したことにかかわるショックに加えて、FRBが銀行の商業用不動産ローンの不良債権化を懸念するコメントをだしたことが、金融セクターの株価を圧迫しました。JPモルガンチェースの株価は1.9%上げましたが、ザラバの動きが金融セクターをめぐる状況を示唆しています。
このような懸念要因を織り込んだ上で、マーケットが2時以降大引けまでに100ドル以上戻したわけですから、基調はかなり強いと見ています。
大引け後には、機械セクターで、スタンレー・ワークスによるブラック・アンド・デッカーの買収が伝えられています。詳細を確認したわけではないのですが、ザラバで0.25%の上昇にとどまっていたブラック・アンド・デッカーの株価は、引け後の時間外で22.1%の急騰を見せています。
もし、今日の米国株式市場も堅調に推移するなると、水曜日の日経平均株価への強力に下支えになりそうです。
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