今日の株式市場を振り返る 11月26日
為替に振り回されることに馴染んでしまった目には、いつもと違う印象の強いマーケットでした。
米ドルが、FMOCの言う「秩序ある」動きとはとても思えないほど急ピッチに下落したことを受けて、日経平均株価は85円安で寄り付きました。ところが、意外にも、その後株価は前場の終わりにかけて100円強の上昇を見せました。
後場に入ると、米ドルの下落が一段と進んだため、日経平均株価も値を消したまま、58.40円、0.62%安で大引けとなりました。しかし、ここでも意外な展開がありました。ドルの下落に連動して株価が動かなかったのです。むしろ底堅ささえ感じられるような横ばいの推移でした。
この動きから、株価は米ドル安を既に織り込んでしまったと見るのは楽観的すぎると考えてはいるのですが、少なくとも何らかの理由で米ドルが反発に転じて、円安方向への振れが鮮明になった時に、株式市場の反騰もかなり強烈なものになりそうだということが示唆されたのだと考えています。
何らかの理由とは、米国の「出口戦略」が示されたり、あるいはドルの暴落を回避するための為替介入が行われた場合など、いくつか考えられます。
いずれにしても、為替市場から目が離せません。
今日の日経平均株価が前場に上昇する局面で目を引いたのはファーストリテイリングでした。金価格の上昇を背景に住友金属鉱山も好調でした。
意外な底堅さを見せた後場には、開発輸入主体で円高の恩恵の大きいニトリが大きく値を上げています。
興味を引いたのは、円高のダメージが大きいはずの三菱電機が後場に大きく上昇していることです。前日に経営戦略を発表しているのですが、内容的には驚きはなく、上げた理由が明確ではありません。しかし、円安メリット株総売りというほどマーケットが動揺したわけではないと言えそうです。
アジアは下げています。上海(-3.6%)、インドネシア(-2.8%)、インド(-2.0%)、香港(-1.8%)の下げが目立ちます。
ヨーロッパも今日は下落です。オーストリア(-2.3%)、オランダ(-2.1%)、ドイツ(-2.1%)などが目を引きますが、全体的にアジアの下落率を上回っています。ただし、ドイツが多少落ち着きを取り戻し、反転の兆しを見せ始めていることに注目しています。
米国は感謝祭でお休みです。
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