今日の株式市場を振り返る 1月21日
為替で動いた一日であったような気がします。
米国株式市場の下落を受けて32円安で始まった日経平均株価は、30分ほどで87円まで下げ幅を拡大したのですが、その後一転して上昇基調となりました。その基調は大引けまで変わらず、130.89円、1.22%高で終えました。
上昇の背景は為替であったようです。測ったように、株式市場の開始とともに対ドル円安方向に振れ始め、その流れは大引けまで継続しました。このグラフには描かれていませんが、株式市場の終了と同時に多少円高方向に揺れ戻したのが興味深いところでした。
東証33業種の動きでみると、精密、輸送用機器、電機などが上昇率上位に顔をそろえ、為替のインパクトが感じられます。TDKが4.8%上昇して、マーケットを11円強押し上げています。
対照的に、円高メリットの紙パルプが低迷し、医薬、電力・ガスなどのディフェンシブなセクターも軟調でした。
アジア市場は下げが優勢です。香港が2%近く下げています。気になるのは、0.2%と僅かに上昇した上海。昨年10-12月期の実質GDPが事前予想を上回ったことが、金融引き締め懸念を増幅したようです。ザラバでの低調な動きが目を引きました。
対照的に、欧州は上げが優勢です。ただし、GLOBEXでの米国市場が下げに転じたため、欧州市場も時間とともに上げ幅を縮小しているようです。
GLOBEXでは、ダウ(-20ドル)、ナスダック(-3.5ポイント)ともに下落に転じてきました。徐々に下げ幅は拡大しているようです。
今日は、12月の景気先行指数、1月のフィラデルフィア連銀景況指数の発表が予定されていますが、マーケットでは、ゴールドマン・サックスやグーグル、アドバンスト・マイクロ・デバイスなどの決算に注目が集まっているようです。
そこで、明日の日経平均株価への影響という観点からは、やはり対ドル円レートの動きが気になります。注目しているのは、日米の短期金利格差の縮小です。ロンドン・インターバンク金利の3か月ものでみると、金利差が急速に縮小しています。これまで円金利を下回っていたドル金利が上昇する動きを見せていることが理由です。この動きからは、ドル高円安方向への動きが示唆されます。短期金利の逆転があるかどうかに注目したいと思っています。
日経平均株価は終値ベースで5日移動平均線を上回りました。チャートの判断は微妙ですが、とりあえず良いシグナルと見ています。
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本文中に使用しているデータやグラフ類は主にここに掲げる各社の公表しているものに大変お世話になっております:経済産業省、内閣府、日本銀行、東京証券取引所、CME GROUP、CBOE,CNN Money、MSN Money、アット・ニフティ・ファイナンス、Yahoo!ファイナンス、サーチナ、外為どっとコム
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