今日の株式市場を振り返る 1月4日
大発会は、後場になって多少息切れを見せたのですが、全体としては堅調な展開でした。今年一年の動向を示唆するような動きに注目しています。
62円高で寄り付いた日経平均株価は、10時半過ぎには上げ幅を148円まで拡げました。しかし、その後は底堅さを見せながらも軟調気味に推移して、108.35円、1.03%高で大引けとなりました。
軟調気味となったのは、対ドル円安の動きが止まってしまった影響が大きかったと見ています。
しかしながら、個別銘柄を見ると、今年のマーケットの動向を暗示するような動きを見せたものがありました。
まず、国際石油開発帝石。ロイター通信によれば、中国人民銀行の高官が、外貨準備を原油などの戦略的資源に投資することで、運用先の多様化を図るべきだとの考えを示したとのことです。
これが堅調な株価上昇の背景になっていると推測されます。実は、ロイター通信のニュースがグローバルに大きなインパクトを与えたようです。アジア市場ではインドネシア、ヨーロッパではノルウェー、スウェーデンなど石油資源保有国のマーケットが大きく上昇しています。
今年は原油の動向にマーケットが大きく動かされることになる気配です。
次に明電舎。今日の日経新聞で大きく取り上げられた次世代送電網(スマートグリッド)への大型投資の話題が株価上昇の背景にあると見られます。同社は昨年11月4日の第2四半期決算説明で、「次世代電力系統網に貢献する明電舎の技術」というタイトルで、これまでの取り組み事例を詳細に説明しています。これがマーケットに評価されたものと見ています。
というわけで、今年は温室効果ガス排出量削減の国家目標にも支えられて、太陽光発電や風力発電の有効利用を含めたスマートグリッドの展開がマーケットの焦点の一つになりそうです。
アジア市場はマチマチです。上海(-1.0%)の下げが目立つ一方で、インドネシア(+1.6%)がかなり大きく上げています。
欧州は全般に堅調です。特に、ノルウェー(+1.3%)、スウェーデン(+1.0%)の上昇が目を引きます。
GLOBEXでは、ダウ(+54ドル)、ナスダック(+21.25ポイント)ともに上げています。12月31日の引けにかけて見られた手仕舞いの反動という点も考慮する必要がありますが、まず堅調と言えそうです。
今日は11月の建設支出に続いて、12月のISM製造業景況指数の発表が予定されています。
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