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2010年1月 7日 (木)

キユーピー(2809):100107  :春 研一

 今回は、キユーピー(2809)を取り上げます。この会社は地味なのですが、非常に企業として強い会社です。大方の人は、どこが強いかよくわからないので、業績に対して強気に見る人が少ない会社です。そのため、好調な決算を発表すると、しばらく注目されることが多いのです。

 前回は、9月初旬に今とほとんど同じ株価でお話ししています。その後、第3四半期決算を発表したのですが、通期の営業増益額の会社予想が25億円であるのに対して、第3四半期までの累計で40億円の増益となったため、株価も程なく1,080円まで上昇しました。しかし、その後グローバルな企業に物色対象が変化したため、また1,000円弱まで株価が下がっています。

もちろん、8%の上昇を狙ってお話ししたわけではありません。この会社が他の食品企業と違うところは、植物油脂を大量に使っていますので、大豆価格が上がると業績が厳しくなります。大豆価格はおととしまで急騰し、同社の業績も大幅に悪化しました。推奨時点では、大豆価格がピークから大きく下落したところであったので、株価が織り込んでいないということで買いタイミングだと考えました。ところが、キユーピーを薦めたとたん、残念ながら大豆価格が再上昇してしまったため、8%の上昇で終わってしまいました。ただし、今の大豆価格の水準は、戻したとはいうもののピークからはかなり下ですので、今期はそれほど原料価格を気にしなくてすみます。

 一方、前回と異なるのは、11月決算ですので、新しい期の業績予想が出ます。第3四半期までの状況を考えれば、終わった期は増額修正の公算が大きく、しかも大豆価格が下がってはいませんが安定していますので、今期予想も増益の可能性が高いのです。すると、現在18倍弱のPERが、急に15倍近くまで下がりますので、注目される可能性が高いのではないでしょうか。

この会社は11月決算ですから、来週の火曜日(12日)に決算発表します。特にこの時期は小売業中心に2月決算企業の第3四半期の発表が相次ぎますが、好業績の会社は限定的ですので、同社が注目される可能性は高いのではないでしょうか。

 株価もここしばらく調整していますので、リスクは小さく、決算によって短期的なリターンも考えられます。

すでに何度かお話させていただいたように、私、春 研一は「株式投資をファンダメンタルから極めるhttp://ameblo.jp/halariga/」というブログを立ち上げています。私はこの「スケアクロウ投資経済研究所」のブログでときどき、銘柄を紹介しています。銘柄紹介に当っては、長い年月のアナリストとしての蓄積をベースに、投資タイミングもはかりながら行っています。しかし、それらの背景のすべてを紹介記事に書くと、とんでもなく長いものになります。そこで、ファンダメンタル分析を通じてどのような思考過程を経て、ここで紹介するような銘柄を選んでいるかという、そのノウハウをじっくり解説するブログです。興味のある方はぜひとも一度お立ち寄りください。

     

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