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2010年2月27日 (土)

1月の鉱工業生産を読む(その1) 出荷在庫バランス

 先週金曜日に経済産業省が発表した1月の鉱工業生産動向速報を出荷在庫バランスという景気指標を通して見ておきたいと思います。この指標は、出荷数量の前年同月比増減率から在庫数量の前年同月比増減率を差し引いたもので、景気の動向を先行的に示す傾向があります。(詳細は「在庫循環概念図」をご参照ください)

 まず鉱工業の生産の動向から。1月は18.2%の増加ですが、時系列でみると、この伸び率の高さを実感します。

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 鉱工業全体の出荷在庫バランスは、出荷の勢いが牽引して大幅に上昇しています。1月になって、点線で示される在庫数量の減少幅が僅かですが縮小に転じました。生産が出荷にキャッチアップしてきているようです。

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 乗用車を含む耐久消費財は出荷の回復が著しく急上昇が続いています。

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 耐久消費財とは対照的に、衣料品などの非耐久消費財の出荷在庫バランスは停滞しています。出荷の基調が弱く、小売セクターには厳しい経営環境であることを示唆しています。

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 輸送用機器を除く資本財は上昇が目立ってきました。出荷は依然として水面下ですが、月を追って回復が進んでいます。在庫も抑制されています。機械セクターの事業環境が好転に向かっていることを示しています。

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 回復基調の鮮明な資本財に対して、建設財は停滞からなかなか抜けられないようです。出荷の基調が依然として弱いのが気になります。ただし、悪化しているわけではないので、投資対象として魅力的なものが多そうな気がしています。

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 半導体、電子部品などの中間製品や、化学・鉄鋼(高炉)製品を含む生産財は、耐久消費財と並んで好調です。出荷在庫バランスの急上昇が続いています。

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 投資の観点からは、資本財と建設財に注目したいと思っています。

 今後の注意点としては、この出荷在庫バランスの上昇が、そろそろ終わりそうなことです。その見かたについては、後ほど「在庫循環モメンタム」で見た鉱工業生産動向のコメントの中で触れたいと思っています。

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