« 米国株株式市場を振り返る 2月12日 | トップページ | ご連絡 »

2010年2月14日 (日)

菱食(7451)決算速報 : 春 研一

212日に菱食(7451)の前09/12期決算が公表されました。売上高は1.3%減と計画を下回りましたが、営業利益は39.3%増、経常利益は33.5%増、純利益は34.5%増とそれぞれ会社計画を上回る大幅な増益となりました。また、今期会社予想も8.3%増収、7.9%営業増益、9.6%経常増益、26.6%純利増益と順調な見通しでした。予想通りの事前の株価下落、予想通りの増額修正、予想通りの今期見通しとなっていますので、ここからの株価動向が楽しみです。

Ws20100214_2

 順調な決算ではあったのですが、予備知識なく細部を見ると、疑問を感じてしまう可能性があります。まず通期決算は大幅な利益増でしたが、第4四半期の3ヶ月(画像の最下段)だけを見ると、7.1%減収、6.0%営業減益と減収幅も拡大し、減益に転じているように見えます。実はこれは、子会社の合併による特殊な減益なのです。

 同社は子会社に多くの酒類販売卸を抱えています。最大の企業はリョーショクリカーです。菱食自体の決算期は12月で、酒類子会社の大半も決算期は12月となっていますが、リョーショクリカーだけは9月決算です。つまり、09/12期の同社の連結決算には、リョーショクリカーの08.10-09.9が反映されています。前期に関しては、期中にリョーショクリカーがいくつかの地域酒類卸を吸収合併しました。つまり、それらの会社の業績数字は09.1-09.9までしか反映されず、09.10-12の数字が抜け落ちています。この影響が売上高で270億円あります。

一方、上の画像の菱食の四半期決算を見てもわかるように、10-12月の利益のウエイトが圧倒的に大きくなっていますが、子会社も同じ状況です。最も利益ウエイトの高い時期がぬけてしまったため、利益が落ち込んで見えますが、その影響を除くと実質的には6%程度の増益だったのです。

 もうひとつ、第4四半期が伸び悩んだように見える要因があります。まず、第3四半期までの累計営業利益の伸びを見ると、2.9倍となっていますが、それに比べて第4四半期は実質でも6%増益ですから、伸び悩んだように見えます。これは、2008年に始まった食品メーカーの値上げに伴って、大手食品メーカーがリベートの支払方法を変えたことによるものです。従来、期末に一括で支払っていたものを、四半期ごとに支払うように変えたのです。

 特に同社の場合、リベートが期末に一括計上されることが多いため、第4四半期の収益構成が圧倒的に大きかったのです。そのため、ここ2年ほどは第3四半期までの収益変化が大きく出て、第4四半期は小さい形になっています。下の画像は、四半期ごとの営業利益前年同期比変化額です。2期分合算のところを見ると、第4四半期のみマイナスで、子会社の合併の特殊要因を考慮しても微増となっています。今期も同様に、第3四半期までは比較的高めの伸びとなり、第4四半期は低くなることが予想されます。

しかも、今第1四半期には前期の第4四半期になくなった酒類子会社の利益が乗ってきます。もちろん、それまであった分は第2四半期にずれるのですが、通常酒類業界はメーカーも含め、10-12月の利益ウエイトが大きく、1-3は赤字ということもありますから、今第1四半期は大幅増益ということも考えられます。

Op20100214_2 

 124日の菱食の記事でお話したように、菱食(7451)や加藤産業(9869)などの食品卸の株は、この2年間、決算前に株価が売られ、決算後に株価が買われるということを繰り返してきました。これは、世間が卸の顧客であるイオンやイトーヨーカ堂などの業績の厳しさをみて、卸も厳しいのではないかと考えるためでしょう。

 http://kakashi490123.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/7451-e32e.html

あまり卸売業のレポートを書くアナリストはいないのですが、たまに書いてあるのを見ると、必ず出てきた業績は好調だが、今後小売業からの値下げ圧力が見込まれると書いてあります。ほとんど、食品流通市場のことを理解していない証拠です。現実には、そのような可能性は低く、毎回決算公表前に買っておけば儲かるのです。場合によっては、決算公表後でも十分間に合います。

唯一の例外は2005年、2006年のようにメーカーコストが上昇した場合、十数年に一度業績が悪化する場面がありますので、その点は注意が必要です。しかし、つい最近悪化局面があったため、今は卸も慎重に対応していますので、当面は心配することがないでしょう。

Chart20100214_2 

 なお、なぜスーパーの業績が厳しいのに、卸売業の業績が順調なのかは、春研一の「株式投資をファンダメンタルから極める」で詳細に解説しています。興味のある方は、そちらを見てください。

参考URLhttp://ameblo.jp/halariga/entry-10414383410.html#main

何度かお話していますように私は最近、無料メルマガを始めました。このメルマガでは、そのときどきの注目銘柄を掲載しています。加えて、現役アナリストでなければわからないような、生の裏情報なども盛り込んでいます。特に今のような決算期ですと、銘柄ごとにブログで報告している時間がありませんので、肝心な情報をメルマガで済ますことも多くなります。最近では日清食品(2897)も決算発表前の株価が売られた局面で推奨してうまく行きました。そのメルマガでは、アフィリエイトの入門的な解説も取り上げています。

皆さんの中には何度か無料メルマガを申し込んで失望された方も多いと思います。私も株式関係の無料メルマガをいくつか申し込んでみました。しかし、内容のあるものはほとんどなく、結局はそこから有料情報に誘導されるものばかりです。しかし、この無料メルマガは包み隠さず銘柄情報を提供しますし、しかも有料情報への誘導は一切ありません。

興味のある方は、下記URLの説明をじっくり読んでからお申し込みください。

参照URLhttp://cherry100.blog108.fc2.com/blog-entry-18.html

   

皆様のクリックがスケアクロウ投資経済研究所一同にとって何よりの励みになっています。「ブログランキング」のマークをクリックしていただけるとランキングのポイントになります。ご協力をよろしくお願いいたします。

人気ブログランキングへ

|

« 米国株株式市場を振り返る 2月12日 | トップページ | ご連絡 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

D 銘柄関連情報(ソフト系)」カテゴリの記事

5. 春 研一」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 菱食(7451)決算速報 : 春 研一:

» 【1棟買うまで完全メールサポート付き】 年収378万円でもアパートオーナーになれる驚異の不動産投資法 [元祖無知の知]
不動産を20代のサラリーマンでもカンタンに買うことができる!! サブプライムロー... [続きを読む]

受信: 2010年2月14日 (日) 19時14分

» 【1棟買うまで完全メールサポート付き】 年収378万円でもアパートオーナーになれる驚異の不動産投資法 [情報商材ガイド]
JUGEMテーマ:資産運用 不動産を20代のサラリーマンでもカンタンに買うことができる!! サブプライムローン問題を無傷で乗り越えた!! お金持ちだけに伝わる秘密をこっそりとあなただけに暴露!! 【1棟買うまで完全メールサポート付き】20代でもアパートオーナーになれる不動産投資法【20代不動産投資法 特別版】[AIR-20] ※警告※ 今からお話していく不動産投資法は 一般には全く公開される予定のない投資法です。 銀行員だったからこそ知... [続きを読む]

受信: 2010年2月14日 (日) 19時15分

« 米国株株式市場を振り返る 2月12日 | トップページ | ご連絡 »