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2010年4月27日 (火)

今日のマーケット動向 ; ファナックの日でした     4月27日

ポイント

 ファナックの強気の中間期業績予想がマーケットを押し上げました。ただし、ファナック株の上昇効果を除くと、日経平均株価は僅かな下落です。今日は、欧州株が安く、米株先物も軟調に推移しています。明日の日経平均株価には重石となりそうです。

今日のマーケット動向

 米国株式市場の停滞を映して、56円安で寄り付いた日経平均株価は、停滞したまま前場を終えました。しかし、後場に入ると一転して上昇基調となり、46.87円、0.42%高で大引けを迎えました。

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 後場の上昇は2つの局面に分けられるようです。

 一つ目は、後場開始直後から1時にかけて。ドル円が円安方向に変わったことがきっかけになったと見られます。

B20100427

 二つ目は、1時半から大引けまで。ファナックが中間期に大幅増益となる見通しを発表したことから、株価が11.5%の急騰となったことがマーケットをを牽引しました。

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 ファナック1社で日経平均株価を49円弱引き上げました、したがって、ファナック効果を除くと、マーケットは2円弱下落したことになります。

 アジア市場は下げました。上海が2.1%下落しており、厳しい局面が続いています。香港も1.5%の低下です。

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 欧州市場も軟調です。スペインが1.4%と大きく下げているのが気になります。ちなみに、ギリシャは1.6%とスペインを上回る下落です。

 GLOBEXでは、ダウ(-25ドル)、ナスダック(-7.50ポイント)ともに軟調な推移です。

 今日は、2月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数、4月の消費者信頼感指数とリッチモンド連銀製造業指数の発表が予定されています。

 決算はフォードやユナイテッド航空などがありますが、マーケットではゴールドマン・サックスのCEOによる上院公聴会での証言内容に注目が集まっているようです。

明日のマーケットの見通し

 明日のマーケットは要注意です。

 今日の日経平均株価は前日の急騰の反落も見せずに終了しました。ところが、世界の株式市場は下落しています。

 気になるのは、中国で大幅下落が続いていることを全く無視するような楽観的なムードです。

 円安を梃子にしたマーケットの上昇が特徴ですが、その円安のきっかけはギリシャ問題が一段落したことにあります。しかし、その一段落とは、当面の資金繰りのメドがついたということに過ぎません。ギリシャは依然として病院の集中治療室の中にいるわけですから、昨日のマーケットの急騰が示唆するように、まるで全快して退院したかのような、楽観的な雰囲気が充満しているように見えることが気になります。 

 というわけで、明日は警戒態勢で臨みたいと考えています。

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