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2010年5月 8日 (土)

米国マーケットを振り返る 5月7日

ポイント

 前日に続いて3ケタの大幅な下落となった米国株式市場なのですが、よく見ると、下げの内容が異なってきたように見えます。欧州問題の深刻さが圧倒的なコンセンサスになっているだけに、むしろ局面が変化した場合に株式市場が見せる予想外の急反騰を意識する必要が出てきたように感じられます。

米国マーケットの動向

 スタート後間もなく59ドル高まで上げ幅を拡大していたダウ平均株価は、一転して急落となり、10時半前には279ドル安をつけました。しかし、その後は盛り返し、12時過ぎには僅かながらもプラスとなりました。ところが、すぐに再び軟調な展開となり、結局139.89ドル、1.33%安で起伏の多い一日を終えました。

20100507

 4月の非農業部門雇用者数が予想以上に増加したことが株式市場の好調なスタートを牽引しましたが、財政懸念で大きく下落した欧州市場が昨日に引き続いてマーケットを失速させました。急激なユーロ安、ドル高への振れがその状況を物語ります。

A20100508

 しかしながら、注目したいのは、その後の展開です。前日とは異なって、急速に戻しています。理由がはっきりと見えているわけではないのですが、マーケットが欧州問題をかなり織り込んだシグナルではないかと推測しています。VIX指数が急上昇のあと昼にかけて下げたことに注目しています。投資家のセンチメントが改善したことを示唆するからです。

Vix20100507

 午後に入ると、ダウ平均株価は再び軟調になるのですが、午前中の下落と比べると様子が異なっています。ユーロドルは、落ち着きを取り戻して、ユーロ高、ドル安の方向に戻しています。欧州問題がマーケットの下げの背景ではなかったように思われます。

 むしろ、SOX指数(フィラデルフィア半導体指数)が示すように、ハイテク株の下落がマーケットの低迷を牽引したのではないかと見ています。その結果、ナスダックの下落率が2.33%とダウ平均の1.33%を大きく上回ることになりました。

Sox20100507

 IBMが1.47%下げましたが、ザラバの動きを見ると、午後になってからの軟調さが目につきます。

Ibm20100507

日経平均株価への示唆

 ダウ平均株価の下落の背景が午前と午後では異なることが、月曜日の日経平均株価にどう影響するか明確には分かりません。

 おそらく、日本のハイテク株に重石となりそうです。ドル円は落ち着いた動きですが、円高水準にとどまったままですので、マーケットに対する寄与度の大きい銘柄が多いハイテクセクターの低迷は要注意です。

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 CMEの日経平均先物価格(円ベース)10,170円を寄り付きの一応のメドとしています。大幅安でのスタートは避けられないようです。

Cme20100507

 個人的な見方となりますが、欧州の財政問題が、世界の株式市場の圧倒的なコンセンサスになっていることに注目しています。もし、欧州問題に関してグローバルな支援体制の確立などの展開があれば、株式市場は予想外の急反騰を見せる可能性があることを念頭に置く必要がありそうだと思っています。

 皮肉ですが、事態の深刻さが明瞭になればなるほど、そのような展開が現実のものになる可能性が高いものになりそうです。

 

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