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2010年6月11日 (金)

今日のマーケット動向と月曜日の見通し

ポイント

 米国株式市場の急騰を背景に高くスタートした日経平均株価でしたが、ほとんど膠着状態のまま終了しました。始値と終値の差はわずか4円弱。膠着状態の理由は方向感のない為替であったと見ています。米株先物は、急騰した前日の水準を維持していますが、上値が重い印象です。月曜日の日経平均株価も同様の動きになる雰囲気があります。

今日のマーケット動向

 158円高で寄り付いた日経平均株価は、ほぼ90円程度の狭い値幅の中で小動きを繰り返したまま、162.60円、1.70%高で大引けとなりました。

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 ザラバに大きな動きがなかった理由は、いつものことですが、為替であったようです。ユーロ円は、ユーロ高が鮮明でしたが、株式市場が開くと動きが止まり、ザラバでは方向感のない展開となりました。

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 ドル円も同様でした。

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 始値と終値がほぼ同じですから、米国株式市場の上昇以外の要因がマーケットに与えた影響は限定的であったと見られます。

 セクター別に見ると、ガラス、電気機器、精密機器や機械など円安メリットセクターの上昇が目立ちました。マーケットが始まる前までの円安の流れが好調な値動きを牽引したと考えています。

 個別銘柄では、ファーストリテイリングが3.92%上昇して、マーケットを20円強押し上げました。

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 一方で、日立建機が1.37%上昇したのですが、後場に上げ幅を縮めたのが目を引きました。

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 背景には、消費者物価指数がコンセンサスを上回り、引き締め懸念が重荷となった上海市場の動きがあると考えます。

B20100611

 その他では、三菱UFJフィナンシャル・グループが3.12%と大きく上げています。亀井郵政・金融担当相の辞任で、郵政改革法案をめぐって銀行株に好影響があったと見ていたのですが、ザラバの動きをよく見ると、辞任発表後にはむしろ下げていて、後場の寄り付きも低かったところを見ると、そのニュースがなくても、このくらいは上げていたのかもしれません。

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 アジア市場は上昇です。韓国、台湾、インドネシアなどが1%を越える上昇を見せています。

 欧州市場も堅調です。ドイツとスウェーデンを除いて上げています。フランス、スイス、イタリアが1%を越える上昇率となっています。

 GLOBEXでは、ダウ(+4ドル)、ナスダック(-1.50ポイント)ともに小動きです。前日の急騰した水準を維持していますから、健闘していると言えそうですが、上値は重いという印象です。

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 今日は、5月の小売売上高、6月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値、そして4月の企業在庫など、興味深い経済指標が続きます。

月曜日のマーケット動向への示唆

 現時点では、米国株式市場が小動きに推移するという前提で、月曜日の寄り付きは、今日の終値付近と考えています。

 ザラバは、やはり為替次第のようです。基調としては円安方向にありますので、堅調ぎみな小動きになりそうだと見ています。

 ただし、中国が人民元高を容認するという話も出ているわけですから、注意は欠かせません。

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