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2010年7月12日 (月)

読者様のご質問に答えて : 持ち株の評価損をどう見る?

 日曜日に投稿した「注目銘柄の財務・株価分析:JXホールディングス(5020)」に関して、読者様より「持ち株の評価損を検討しても」このような結論になるのかというご質問を受けました。

私の考え方

 ご質問ありがとうございました。

 鋭いご指摘のとおり、私の株価評価のモデルの中には、保有株式の評価損益をそのまま織り込んではいませんので、別途に考慮する必要がありそうです。

 評価損益の取り扱いの問題は、いずれ完全時価会計が導入されれば、「包括利益」の中に明示的に反映されることになりますから、解消されることになります。

 しかし、金融危機以降の世界の動きを見ると、完全時価会計の導入には紆余屈折も予想されそうです。

 ところで、「持ち株」つまり長期保有有価証券の評価損益を毎期計上することに関しては、継続企業(ゴーイング・コンサーン)として企業を評価する観点からは個人的には抵抗を感じています。

 長期保有有価証券は、営業目的ではありませんから、評価損を実現損としない限りは、評価額が回復すると見る企業の意思を反映していると考えます。

 その観点を受け入れて、適正株価を算出する場合には、評価損益を加減する必要はないと思っています。

 そうは言っても、現実の株価は評価損を反映して変動します。株価を P= BPS X PBR としてとらえれば、その影響はPBRの低下として織り込まれていることになります。

 その評価損が時間の経過とともに縮小していくならば、PBRがやがて本来の水準に復帰するわけですから、適正株価の評価にあたっての株価上昇要因としてカウント出来することができます。

 一方、評価損が時間の経過とともに縮小せず、構造的に低迷する場合は、企業は実現損として計上することを要求されます。その場合はBPSの低下となって株価に影響が及びます。その場合は、株価がすでに評価損を効率的に織り込んでいると仮定すれば、BPSの下をと相殺するようにPBRが上昇して、結局株価は上昇しないということになります。

 以上、長くなりましたが、要は現在の株価が持ち株の評価損で低迷しているならば、将来的な株価上昇要因と考えられるので、結局は適正株価の算出に当たって、評価損の考慮の必要性は大きくないかもしれないということです。

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