米国マーケットを振り返る 8月20日
ポイント
前日の弱い経済指標に影響が尾を引き、好決算のデルが下落して寄り付き、欧州の財政懸念再燃からユーロに対して急速にドル高が進むという厳しい状況でのスタートとなったダウ平均株価でしたが、意外な底堅さを見せました。月曜日の日経平均株価も、軟調ながら平穏に始まりそうです。
米国マーケットの動向
ほぼ前日終値の水準で寄り付いたダウ平均株価は、すぐに下落を始め、15分ほどで90ドル近くまで下げ幅を拡大しました。しかし、その後は意外な底堅さを見せ、12時を過ぎると僅かづつながらも回復を見せ、57.59ドル、0.56%安で大引けとなりました。
マーケットが反発に転じた最大の要因は為替でした。欧州の財政問題に対する警戒が強まり、ユーロに対して大きくドル高が進んできたのですが、昼近くから基調が変わりドル安に振れ始めると、マーケットのムードも大きく変わりました。
好決算にも関わらず、安く始まったデルがその後堅調な動きを見せ、特に12時過ぎからは着実に回復基調をたどる、0.25%の上昇で終えたことが、テクノロジー株全般に好影響を与えたと見ています。
ハイテク指標であるSOX指数(フィラデルフィア半導体指数)が0.45%上昇しています。ナスダックは0.04%と僅かながらも上昇して終えたのは、テクノロジー株の健闘が大きかったようです。
投資家のセントメントは決して悪くなかったようです。VIX指数は3.59%下落しています。特に午後からの急速な低下が目立ち、投資家のリスク許容度が高まったことを示唆しています。
1.04%下落したシェブロンの株価のザラバを見ると、午前中こそドル高による原油価格の低下を反映して下げ幅が広がったのですが、午後はリスクマネーの商品市場への回帰の期待から、下げ幅を縮小しています。
月曜日の日経平均株価への示唆
CMEの日経先物価格(円ベース)9,165円が、日経平均株価の寄り付きのメドとなりそうです。
対ユーロで大きく円高に振れていた為替が、円安方向に戻しています。これがマーケットの下支え要因となりそうです。
ただし、為替の動きは油断もスキもなく、政府・日銀の行動に期待するわけにもいかないために、ザラバは警戒気味に臨むつもりです。
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