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2010年9月18日 (土)

米国マーケットを振り返る 9月17日

ポイント

 前日大引け後に好決算を発表したオラクルやリサーチ・イン・モーションがマーケットを押し上げる一方で、弱い経済指標が上値を抑えました。ダウ平均株価は僅かな上昇で終えています。CMEの日経平均先物価格(円ベース)は9,535円となっており、米国株式市場の上昇による目立った効果は見られません。もっとも。月曜日は「敬老の日」で日本市場は休みです。

米国マーケットの動向

 40ドルを越える上げで好調なスタートを切ったダウ平均株価でしたが、すぐに調整色を強め、10時には27ドル余りの下げに転じました。その後は徐々に回復基調には転じたものの、小幅な値動きにとどまり、結局13.02ドル、0.12% の僅かな上げで大引けを迎えました。

B20100917

 前日大引け後に好決算を発表したオラクルが8.36%の急騰を見せ、終日マーケットを支えました。

Orcl20100917

 同様に好決算であったリサーチ・イン・モーションも好調に推移していたのですが、3時過ぎから値を崩しはじめ、0.49%の上昇で終えました。引け後は0.47%の下落に転じていますから、完全に息切れという様子です。

Rimm20100917

 しかし、増配と自社株買いを発表したテキサス・インスツルメンツが2.96%と堅調に上昇したこともあって、ハイテク株が今日のマーケットに大きく貢献しました。

Txn20100917

 一方で、10時前に発表されたミシガン大学による9月の消費者信頼感指数速報値が66.6と、事前予想の70.0を下回ったことがマーケットにショックを与えました。

 1.34%上昇したVIX指数の動きを見ると、そのショックがかなり大きかったことが鮮明です。

Vix20100917

 ただ、マーケットが弱い経済指標の影響をすぐに克服したところに、センチメントが楽観的であることが感じられました。前々日のニューヨーク連銀による9月の製造業景況指数、前日に発表されたフィラデルフィア連銀の9月景況指数などが相次いで期待を下回る数字であったにもかかわらず、マーケットがすぐにそれらのショックを克服したところにも、楽観的な雰囲気が確認できます。

 個人的には、この楽観が非常に気になっています。

日経平均株価への示唆

 CMEの日経先物価格(円ベース)は9,535円となっています。月曜日は休日ですが、もし開いていれば9,590円程度だろうと思います。

Cme20100917

 となれば、金曜日の日経平均株価の終値を多少下回ることになりますから、米国市場の上昇の恩恵は見られないようです。

 ドル円60分足で見ると、前日に比べて大きな変動はなく、比較的に穏やかな動きです。

A20100918

 このような為替の動きが続くと、これを前提にした楽観的なマーケット予想が出てくる可能性が大きいことが懸念材料です。

 ドル円の日足を見れば実感できますが、現在の円安は努力して人為的に維持されているということを忘れてはならないと思います。

B20100918

お詫び

 前日の「ちょっと一言」の中に次のように書いてしまいました。

「今後、人為的な努力で一段の円高を図ることは、国際的な批判を浴びそうですから難しい気がします」

 この「円高」は「円安」の誤りです。単純に間違えました。恐縮ですが読み替えていただければと存じます。

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