米国マーケットを振り返る 10月18日
ほぼ前日終値付近でスタートしたダウ平均株価は、すぐに上げ幅を拡げ、おおむね堅調な推移を持続して80.91ドル、0.73%高で終えました。
9月の鉱工業生産がコンセンサスを下回る一方で、NAHBによる10月の住宅市場指数が予想を上回るなど、経済指標はマチマチでした。
マーケットを牽引したのは損失引当金の減少から、予想を大きく上回る決算を発表したシティ・グループ。差し押さえ物件の売却停止の影響で下げてきた反動もあって、5.57%の急騰となりました。
このシティの動きに連動して銀行株が堅調な動きを見せました。JPモルガン・チェースが2.83%上昇しています。
ザラバではこのように堅調な展開であった米国株式市場ですが、大引け後のは雰囲気が大きく変わったことに注意が必要です。
理由はアップルの決算。一株利益が4.80ドルと、コンセンサスの5.00ドルを下回ったことから、時間外取引で5.6%の急落となっています。
加えて、IBMも時間外で3.49%と大幅に下げています。発表された決算では一株利益が2.82ドルとなっており、アナリスト予想の2.75ドルを上回ったのですが、材料出尽くしということのようです。
時間外のIBMだけではなく、ザラバのバーリントンも好決算発表後に売られている動きには多少注意が必要かもしれません。材料出尽くしと解説されることが多いのですが、マーケット全体では、量的緩和政策への期待があって、弱い経済指標が歓迎されて、上昇を続けてきています。マクロでは弱い経済が歓迎されながら、ミクロでは好業績という強い指標が歓迎されるというのは、矛盾があるように思われます。
悪いマクロの経済指標でマーケットが上げているわけですか、強いミクロの決算数字にもかかわらず株価が下がるのは、決して不思議ではなく、むしろ整合的であるような気もします。
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