米国株式市場を振り返る 10月27日
ポイント
好調な経済指標がダウ平均株価の下落を誘いました。しかし、半導体を中心にテクノロジー・セクターは堅調で、ナスダックは小ながら上昇しています。VIX指数が2時過ぎから低下しており、投資家心理の落ち着きを示唆しています。全体としては弱いマーケットという印象はありません。
米国マーケットの動向
スタート直後から軟調な展開となったダウ平均株価は、11時近くには下げ幅を150ドル近くまで拡げました。その後もしばらく停滞局面が続きましたが、2時過ぎから反発を見せ、43.18ドル、0.39%安で終了しています。
9月の耐久財受注や新築住宅販売件数がコンセンサスを上回ったことが、マーケットの重石となりました。FRBによる量的金融背緩和政策に対する期待が過大であったのではという懸念を増幅したためです。
VIX指数を見ると、新築住宅販売件数が発表された10時以降急上昇しており、投資家心理が悪化して、リスク許容度が低下したことを示唆しています。
FRBによる金融緩和期待の後退は長期金利を上昇させています。
金利の上昇が、対ユーロでドルの上昇を招き、国際商品価格の低下を誘いました。0.74%下落した原油価格を反映して、シェブロンが0.99%下げています。
ただし、長期金利の上昇は金融セクターにはプラスに作用したようです。JPモルガン・チェースが0.91%上昇していますが、午後に入ってからの堅調さが目立ちました。ダウ平均株価の大引けにかけての反発に貢献したものと見られます。
テクノロジー・セクターは堅調でした。SOX指数(フィラデルフィア半導体指数)が3.09%と大幅に上昇しています。
好決算のチップメーカー、ブロードコムの株価が11.66%と急騰したことが影響したと見ています。
この動きを背景に、ナスダック総合指数は5.97ポイント、0.24%の小幅高で終えています。
全体として見れば、ダウ平均株価がザラバで多少の反発を見せたことや、ナスダックが小幅ながらも上昇したことから、あまり弱いという印象はありませんでした。
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