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2010年11月27日 (土)

日米株価乖離とドル円ーーー先週の動き

 拡がっていた日経平均株価とダウ平均株価の乖離が縮小を続けています。

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 この日米株価乖離とドル円の動きの連動性が非常に高いことは、以前からたびたびお話してきました。

 先週は、欧州の財政問題の再燃や、朝鮮半島情勢の緊迫化など、かなり重要な展開が見られ、果たして日米株価乖離とドル円の連動性が維持されるかどうか注目していましたが、終わってみれば相変わらずきれいな相関を示しています。

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 このグラフの言っていることは、日経平均株価の動きが為替とダウ平均株価で大部分決まっているということです。

 そうだとすればドル円とダウ平均株価の大まかな動きが分かれば、日経平均株価の動向もある程度推測できるということです。

 ではドル円。ここで注目しているのは、ドル円と長期金利の連動性です。

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 長期金利の最近3カ月の動きに注目すると、急上昇を続けた金利も上値が重くなってきました。ということは、ドル高円安への振れも沈静化すると見ることができそうです。

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 次にダウ平均株価。こちらは、長期金利以上に頭打ちが鮮明です。

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 したがって、今後の日経平均株価は現在の10,000円近くの水準から大きく離れることはないのではと考えられます。ダウ平均株価の急落でもなければ、日経平均株価の大きな調整はなさそうです。かといって、大きな上昇の可能性も小さいように思われます。

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コメント

なるほど。大変参考になりました。
ありがとうございました。

投稿: kaito | 2010年12月 2日 (木) 16時21分

日経平均株価が10%以上上昇した大きな理由は、為替が円高から円安に反転したことだと考えています。出荷在庫バランスという数量ベースの指標よりも、為替レートという価格の変動のインパクトが大きかったということです。

出荷在庫バランスは、経験的には景気の先行指標として変動しています。そのため、株価に対しては同時に動くか、あるいは株価に先行することが多いようです。私は4月の株価にその動きが強く表れていると推測していますが、厳密に対応関係を考えているわけではありません。

ご質問ありがとうございました。
今後もよろしくお願いいたします。

投稿: かかし | 2010年11月30日 (火) 21時35分

いつも色々と教えていただきましてありがとうございます。
また2点ほど質問させてください。

日経平均は安値から10%以上値上がりしていますが、この上昇と出荷在庫バランスの今後の底打ちや反転は関連があると思われますか?(株式が出荷在庫バランスの今後の反転を先取りしているのかどうか?)

今年2月ころの出荷在庫バランスのピークは、日経平均の1月高値と4月高値のどちらに強くあらわれているとお考えでしょうか?

投稿: kaito | 2010年11月28日 (日) 01時57分

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