米国マーケットを振り返る 12月20日
堅調な欧州市場を映して、底堅いスタートを切ったダウ平均株価でしたが、対ユーロで急速にドル高が進んだために値を崩し、11時過ぎには49ドル安をつけました。その後は回復基調に転じたものの、13.78ドル、0.12%の小幅安で終えています。
ドル高の背景としては、ムーディース社がスペインの銀行の格下げをする可能性があることが指摘されています。ただし、スペインの株式市場(IGBM)が0.90%上昇していることや、イタリア(MIB)も1.51%の急騰を見せていることは念頭に置く必要がありそうです。
おそらく、韓国の砲撃演習に伴う朝鮮半島の緊迫化を警戒する見方も、ドル高の理由の一つになったと推測しています。
長期金利の上昇も要因の一つになったように見えるのですが、金利上昇は午後になってから目立っているので、ドル高とは直接の関係はなかったようです。
以上のように、為替の動きの背景は多少複雑でしたが、いずれにしても、ドル高がおさまり、ドル安への戻りを見せると、株式市場は落ち着きを取り戻しました。
VIX指数を見ると、11時過ぎから低下が目立ち、投資家心理の改善が見られます。
11時過ぎからマーケットが回復する局面では、景気敏感株の値動きが好転しています。アルコアが1.44%と大きく上昇し、引け後の時間外取引でさらに0.07%上げているのが目を引きます。
なお、黒字転換の決算を発表したアドビ-・システムズが時間外取引で4.64%の急騰を見せています。
このように見ると、小幅に下落したとはいえ、ダウ平均株価のい基調は決して悪いわけではなかったため、日経平均株価へのマイナスのインパクトはほとんどなさそうです。
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