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2011年1月 6日 (木)

米国マーケットを振り返る 1月5日

ポイント

 市場予想を上回る雇用関連の指標やISM非製造業景況指数を背景にダウ平均株価は上昇しました。しかし、ドル高が進んだこともあって、上げ幅は限定的でした。

米国マーケットの動向

 前日を僅かに下回ってスタートしたダウ平均株価は、直後に下げ幅を拡げ38ドル余りの下落となりました。しかし、徐々に回復に転じ、11時過ぎにプラスに転じると一段と基調を強め、31.71ドル、0.27%高で終えました。

20110105_2

 マーケット開始前に発表されたADP社による12月の全国雇用者数がコンセンサスを大きく上回り、チャレンジャー・グレイ・クリスマス社が発表した企業の雇用削減計画が過去13年間で最低水準に達したことが明らかになると、週末に予定されている12月の雇用統計に対する期待が高まりました。

 しかし、一方でドル高が急速に進んだことがスタート直後のマーケットを停滞させたようです。

A20110106_2

 ただ、10時に発表されたISM非製造業景況指数も事前予想を上回ったことから、次第に景気回復期待がドル高の重圧をはねのけたように見えます。

 マーケットのセンチメントを示唆するVIX指数は11時過ぎにかけて段階的に低下しており、投資家が徐々にリスク許容度を高めた様子が示されています。

Vix20110105

米国マーケットの個人的な見方

 ところで、0.27%というダウ平均株価の上昇率をどう理解するか、悩ましいところです。

 個人的には、強い経済指標にも関わらず、上げ幅が限定的であったと見ています。

 ドル高が上げ幅を抑えたという側面があることと、何度も繰り返すようですが、金融緩和政策の継続に懸念が生じる可能性が高いことです。

 特に、金曜日の雇用統計が強いものであれば、金融緩和政策の継続への懸念どころか、インフレ懸念まで台頭する可能性も否定できません。金曜日の雇用統計に注目したいと考えています。

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