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2011年3月31日 (木)

2月の鉱工業生産動向を出荷在庫バランスで読む

ポイント

 3月30日に発表された2月の鉱工業生産動向を出荷在庫バランスで見てみたいと思います。

 一言でいえば、食品、衣料品、日用品などの非耐久消費財の堅調な動きが鉱工業全体の出荷在庫バランスを下支えました。

 ただし、3月には東日本大震災の影響が大きく出てきます。原発問題や計画停電が2月の牽引役であった非耐久消費財に大きなダメージを与えることが懸念されます。

鉱工業生産の動向

 まず鉱工業生産。2月は前年同月を2.8%上回りました。前月の3.5%増から多少勢いが鈍りましたが、変化はわずかです。

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出荷在庫バランスの動向

 鉱工業全体の出荷在庫バランスは昨年春以降の下降局面にあるように見えますが、2月は1月とほぼ同水準。ようやく下げどまりの兆しが見えたところでした。

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 最近の動きをもう少し拡大してみると、下げ止まりをより鮮明に見ることができます。

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 鉱工業の中の耐久消費財は下落が続いていましたが、2月は反発の兆しを見せました。このセクターの主力は自動車です。

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 非耐久消費財の出荷在庫バランスは大幅に上昇しました。出荷が強いというわけではなく、在庫が大きく減少したことが理由であることには注意が必要です。シャンプーやファンデーションなど石油系原材料に依存する製品の在庫が大きく減少しているのが目を引きます。

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 機械類が主力の資本財は下げ止まりの兆しが見えました。

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 ただし、輸送用機器を除いた資本財は依然として勢いが弱まり続けています。自動車関連の機械類の堅調さが資本財を支えたということです。

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 建設財の出荷在庫バランスは低下が目立ってきました。ただし、3月以降は復興関連需要が出てくる可能性が高く目を離せません。棒鋼などの電炉鋼材、セメント、コンクリート製品などが含まれます。

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 電子部品や化学製品、高炉鉄鋼製品などの生産財は低下基調が続いていたのですが、ようやく下げ止まりの動きが出てきました。

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3月以降の動きに関する示唆

 底打ちの兆しが見えていたのですが、3月の東日本大震災の影響が大きく出てくると思われます。

 しかも、原発問題や計画停電などが依然として経済にダメージを与え続けているため、出荷在庫バランスはかなり大きく低下する可能性が高そうです。

 ただし、生産の減少により在庫の減少が大きくなると、出荷在庫バランスの下落の歯止めとなることも考慮に入れておくことも必要です。

 予断は許しませんが、個人的には、リーマンショック後につけたボトムの水準まで下がることはないのではと見ています。

出荷在庫バランスとは?

 出荷数量指標の増減率から在庫数量指標の増減率を差し引いて算出する景気指標です。基礎データは経済産業省の鉱工業生産動向。増減率は原指数の前年同月比です。

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