米国マーケットを振り返る 4月1日
ポイント
3月の雇用統計がコンセンサスよりも良好であったことを背景にダウ平均株価は上昇しました。ただ、大引け前の手じまいの動きが多少気がかりです。
米国マーケットを振り返る
注目の3月雇用統計は、非農業部門雇用者数が21万6千人の増加と、事前予想の+19万人を上回りました。失業率は8.8%と予想された8.9%を下回っています。
このような良好な雇用統計に加えて、3月のISM製造業景況指数も61.2とコンセンサスの61.0をわずかに上回りました。
ダウ平均株価はスタート直後から10時半にかけて急速に上げ幅を拡大しました。その後も堅調な推移を続けていたのですが、2時半を過ぎると上げ幅を縮小して56.99ドル、0.46%高で終えています。
日本、リビア、アイルランドなどの海外要因に不透明さがある中で、大引け前に手仕舞いの動きが強まったのはやむを得ないと思われます。
代表的なハイテク指標であるSOX指数(フィラデルフィア半導体指数)が1.03%下落したのが目を引きました。特に大引け前の基調の悪化が目立ちます。
VIX指数は1.92%低下しており、マーケットのセンチメントは改善しているのですが、日中の推移を見ると、2時半過ぎから急速に上昇しているのが多少気がかりです。
日経平均株価への示唆
CMEの日経先物価格(円ベース)9,805円の近辺が、月曜日の日経平均株価の寄り付きの一応のメドとなりそうです。
ドル円が円安に振れたことがザラバの下支えととなりそうです。ただし、大きく円安に振れた後は、若干円高に戻し気味であることは念頭に置く必要がありそうです。
気になること
米国市場が良好な雇用統計を好感して上昇したことは合理的な動きだと思いますが、それを見ながら日本市場が同様に上昇すると見ることが果たして合理的かどうかは慎重に考えてみたほうが良いかもしれません。これについては別の機会にご報告します。
円安→株高、円高→株安、という関係は当然のように思われていますが、過去の為替と株価の動きを見る限り当然ではありません。これについても別の機会にご報告します。
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