米国株式市場を振り返る 7月1日
ポイント
6月のISM製造業景況指数がコンセンサスを大きく上回ったことを引き金に、ダウ平均株価は大幅に上昇しました。シカゴPMI(購買部協会景況指数)をきっかけとした前日マーケットの動きと非常に似た展開でした。この動きを映して、月曜日の日経平均株価も9,985円の近辺とほぼ10,000円に届く水準での寄り付きになりそうです。気になるのは、景気回復というプラス要因が量的金融緩和政策の終了というマイナス要因を補って余りあるとする米国株式市場の楽観的なセンチメント。来週末に6月の雇用統計を控え、ダウ平均株価の動きは予断を許さないと考えています。
米国マーケットを振り返る
小動きでスタートしたダウ平均株価は10時近くから10時半にかけて上げ幅を急拡大。その後も堅調な水準を維持したまま、168.43ドル、1.36%高で終えています。
急騰のきっかけは6月のISM製造業景況指数。前月の53.5から52.0に低下すると見るコンセンサスに対して55.3と大きく上振れたことでした。前日のシカゴPMI発表時と似た展開でした。
景気動向に対する楽観的な見方を映してキャタピラーが2.03%上昇しました。
消費関連にも堅調なものが目立ち、高級百貨店ノルドストロームが2.77%上げたところに楽観的なムードが象徴されているようです。
VIX指数は3.93%低下して、マーケット心理の改善を示していますが、10時ごろの急速な下げが目立ちます。
月曜日の日経平均株価への示唆
CMEの日経先物価格(円ベース)9,985円の近辺が、月曜日の日経平均株価の寄り付きのメドとなりそうです。
大震災後の日米株価の推移を日足で追うと、両者の連動性が非常に鮮明ですから、月曜日は、米国が独立記念日で休日ということもあって、堅調気味な小動きを想定しています。ドル円も小動きと見ています。
日経平均株価が、国内要因に関わりなく米国株式市場と連動する傾向が強いことは、今に始まったわけではないのですが、来週末に6月の雇用統計を控えるダウ平均株価がはたして急テンポの上昇基調を維持することができるのか、予断は許さないようです。個人的には楽観的ではありません。
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