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2009年6月26日 (金)

食品価格の高騰について

最近、小麦などの食品原料価格が再び上昇してきました。

売上げのほとんどを国内で稼ぐ食品メーカーにとって、大幅な増収を見込める会社は多くありません。ですので、食品メーカーを見るときには費用に注目する必要があります。

ただ、注意を要するのは、販売促進費の削減である程度、売上原価(原材料費)を抑えることが可能である点です。小麦や大豆などの食品価格が上がれば、値上げを行います。値上げを行うと、特売を減らすため販売促進費が減少するのです。

食品メーカーは、よくディフェンシブセクターと呼ばれます。生活必需品であるということはもちろんですが、穀物価格が急上昇した09年3月期にわりと好業績であったように業績はぶれにくいです。

ただ、前回記事でも書きましたが、長期で見ると食品原料価格は上昇傾向にありますので、加工がメインである日本の食品セクターの大幅上昇は難しいと思っています。

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2009年6月19日 (金)

久々のIPO注目株

今、主婦などに人気の料理サイトを運営するクックパッドの上場が7月17日に決定しました。

昨年12月のグリーの上場以来、目立った注目銘柄がなかったのですが、やっと注目株の登場です。

同社は、マスコミなどに取り上げられ、ユーザーは鰻登り(現在700万人弱)で、Yahoo!の人気検索ワードランキングを見ると18位に同社が入ってくるほどです。

業績も絶好調です。主な収益源は企業の販売促進支援事業で、具体的には、食品企業の食材をもとにしたアイディアレシピをユーザーが投稿するなどのタイアップです。

食品企業は、特売を減らすために販売促進費を減らしています。ただ、ほとんどの企業が国内のみで展開しているため、少子化のなか売上の伸び悩みが危惧されます。700万人の食品企業にとってターゲティングされたユーザーたちに直接訴求できるクックパッドの販売促進は、費用対効果が高く、食品企業からの引き合いは増すと見てます。

類似企業としては、「ぐるなび」があげられます。外食が低迷するなか、同社も費用対効果で成長が続いていますが、内食回帰の追い風もあるクックパッドへ乗り換える投資家も増えそうですね。

公募価格の決定はこれからですのでなんともいえませんが、人気化することは必至と思います。

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2009年6月15日 (月)

企業業績以外の投資尺度

皆さんは、株を売買する際にどういったものを重視しているでしょうか?

PERやPBR、EPSの成長率など色々あると思いますが、最近ではこういったファンダメンタル以外にも機関投資家の売買銘柄を知ることも重要ではないかと思っています。

企業では、定期的に株主判明調査を行っています。有価証券報告書などに自社の大株主が記されていますが、信託銀行などの名義となっており実際の株主が誰なのかを判明するものです。

個人がこれを知るのは難しいと思っていましたが、IR-naviというサイトでは、過去2ヶ月間の機関投資家が買いこした銘柄、売りこした銘柄を公開しています。膨大なデータをどのように集めているのか非常に興味があります。

こういったものや、大量保有報告書などを見て銘柄選びをするのも参考になるかもしれません。

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2009年6月 9日 (火)

今後の商品価格をどう捉えるか?

商品価格が再び高騰に転じてきました。

昨年の今頃は、全てのコモディティ価格が大幅な上昇をみせており、新興国の発展とともに商品需要が増え、高値が続くとの予想が多かったように思います。ですが、結局ヘッジファンドなどが資金を引き上げると、一気に価格は落ち着きました。

今回も、証券化商品に懲りた一部投資家から資金が出ていると日経新聞にもあり、短期で見ると投機色の強い商品市況の予想は難しいです。ただ、下記を見てください。

Photo_8  

1970年から直近までの小麦価格のチャートですが、今年の安値5ドル/1ブッシェルも長期で見ればかなり高い水準にあることが分かります。人口増加により食料が足りなくなる可能性は高いため、長期で見ると食料品価格に恩恵を受ける銘柄は良いでしょう。

加工がメインである日本の食品会社の多くは原材料高によるデメリットを受けますが、川上のファーム事業を手掛ける日本ハムや、在庫評価額が切りあがる食料品卸会社などは長期では追い風が吹いているといえそうです。


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2009年6月 1日 (月)

本当に必要な個人投資家向けIRとは

このブログをご覧いただいている皆さんは、投資家の方も多いと思いますが、個人投資家ってどの位いるかご存知でしょうか?

東証が発表している株式分布調査では、なんと4000万人近くもいます(平成19年度)。それをよそに、上場企業の個人投資家向けIRは本当にお粗末なものだと思います。

機関投資家向けの決算説明会資料をHPにアップしている企業はまだ良いのですが、決算短信だけしかアップしていない企業も本当に多いです。

個人投資家向けIRを成功させた企業もありますが、そういった企業の共通点は、機関投資家と個人投資家の違いを理解している企業だと思います。例えばカゴメでは、機関投資家にとって換金するのに手間がかかる株主優待を強化したことにより、個人投資家の指示を得ました。

マーケティングでは、ターゲットを見極め、ターゲットを理解し、ターゲットを満足するための施策を打ちます。カゴメのように企業のIR活動にもマーケティングの発送が必要と考えています。

HP上に「個人投資家向けIR」のページを用意している企業はまだ少ないです。ただ、一人ひとりが知識をつければ企業も個人投資家をないがしろにはできなくなってくるでしょう。我々スケアクロウもそのお手伝いを微力ながらできればと考えています。


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2009年5月29日 (金)

ドコモの金融業務参入は注目に値する!

NTTドコモがみずほ銀行と提携し、金融事業に参入すると発表しました。株価は、無反応でしたが、相手の電話番号を入力するだけで送金ができるサービスを提供するそうで注目しています。

auでは、すでに三菱東京UFJとの提携により「じぶん銀行」の営業を開始しましたが、イーバンクやジャパンネット銀行などのいわゆるネット銀行と大差ありませえん。ただ、ドコモでは、口座を開設する手間がない点に注目です。

前々から思っていたことですが、イーバンクやジャパンネット銀行などといったインターネット専業銀行は銀行ではなく、送金業者であり、わざわざ銀行免許を取る必要があったのでしょうか。また、ネットということで送金手数料を安くしたネット銀行も、あまりにも儲けが少ないことから、手数料をあげています。

ネットオークションなど、セキュリティの観点から匿名での振り込みニーズは今後も拡大が続くでしょう。圧倒的な顧客基盤を持つドコモでは、低利益業務でも規模のメリットで十分に利益をだしてきそうな気がします。

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2009年5月27日 (水)

マーケットは、日本経済に楽観的過ぎないか?

今週月曜日に日銀が景況感を上方修正し、本日発表の貿易収支(輸出額-輸入額)も、なんとか3ヶ月連続の黒字を確保しました。

日本経済の最悪期は脱した印象があります。ただ、貿易収支に関しては、前年同月で見れば85%の減少です。2月を底に徐々に回復傾向にありますが、輸出依存の日本の景気回復は遠いと考えずにいられません。さらには、雇用環境は最悪がため、GDPへの寄与度が最も大きい消費の伸びは期待できないと考えた方が無難です。

本日の前場は9500円近辺にまで上昇しましたが、「かかし」さんが指摘しているように、日本経済の楽観への調整も頭に入れておく必要があるようです。

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2009年5月25日 (月)

製造業の分析~安易な値下げのインパクト~

先日、食品企業が今期は値下げに苦しめられるだろうと書きました。(前回記事はこちら
企業にとって、販売価格の下落は我々消費者が思っている以上に深刻です。

例えば、09年3月期のトヨタの業績を簡易的に固変分解したものが下記です(あくまでも簡易です。固変分解のやり方はこちらから)
売上高        =205295億円
変動費        =123177億円
固定費        =85919億円
利益          =
▲3801億円(売上-変動費-固定費)

上記で、例えば10%の値下げを行うとします。そうすると下記となります。
売上高        =1847655億円(上記の205295億円×0.9)
変動費        =123177億円
固定費        =85919億円
利益          =
▲1638559億円

売上が10%の減少なのに対し、大幅に赤字額が増加していることが分かります。
これがレバレッジ効果という奴です。値下げは変動費や固定費という費用が一定のなか、売上だけが減少するため、利益の減少率が大きくなります。

日本では、メーカーよりも小売店の価格決定権が強いため、メーカーへの投資を考える際は、価格下落リスクを考慮することも重要だと思っています。


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2009年5月22日 (金)

乳酸菌を持つ企業の将来性

09年3月期決算が出揃いました。私が注目している企業は案外強いものが多いという印象です。

特に、森永乳業(2264)などは、売上高は、予想通りながら、営業利益は予想の2倍にもなりました。PLをみただけでは、その理由は分かりませんが、決算短信の財務注記を見ると、拡販費が30億円も減っていることが分かります。

これは、原材料高により、値上げしたため特売の機会が減ったため、大幅な拡販費の削減に成功したことによるものです。

今期会社予想は、10%程度の営業増益です。さすがに拡販費は前期より増えるものの、チーズなどの乳製品の原材料安が貢献するといったところでしょう。ちなみに、チーズやバターなどは、牛乳と同じく生乳から作られますが、チーズなどの生乳の仕入れ価格は牛乳より数割安く、利益率の高い商品です。

主力の牛乳でPB商品の台頭に苦しんでいますが、高齢化を迎える日本では、健康機能を発揮する乳酸菌を持っている企業の存在意義は高く、中長期で期待できる銘柄だと考えています。また、乳酸菌を欲しい他食品企業からのM&A(被買収)銘柄としても注目されそうです。

日銀が景気判断を上方修正しました。少しづつでも景気が回復して欲しいものです。
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2009年5月21日 (木)

今期の食品企業は・・・・

18日(月)の日経新聞に、食品企業主要15社増益という記事がありました。

食品企業はそんなに儲かっているのかと思う人もいるかも知れませんが、好調とは言いがたそうです。前期に猛威を振るった原材料高が一服した分の増益と後ろ向きな要因が大きいです。

また、歴史的な原材料高をマスコミが大きく報道したことにより前期は値上げが通りましたが、今期はその反動もあり、大幅な増益を掲げる企業が少ないようです。もっとも、あまり大幅な増益を計画すると、小売からの値下げ圧力が加わるという事情もあるのですが・・・

また機会のあるときに書いてみたいのですが、企業にとって値下げはものすごいネガティブインパクトです。海外展開デ中期的に成長を見込めるキッコーマンなど良いものもありますが、景気の不透明感とともに、値下げの機運が盛り上がりそうな食品業界への投資妙味は低そうです。

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