7 ポアロ

2010年1月12日 (火)

新光商事(8141) : ポアロ

 低PER、高配当利回り、来期大幅増益が狙える銘柄として新光商事に注目しています。新光商事はNEC系の電子部品商社で主に集積回路、半導体素子、回路部品及び電子管を取り扱っている電子部品事業と人気パチンコメーカーの京楽向けの台枠や液晶表示装置を取り扱っているアッセンブリ事業を展開しています。

 第1四半期(4-6)1億円強の営業赤字に転落しましたが第2四半期(7-9)は産業機器、自動車向けの電装部品などの取扱量回復に伴い10億円弱の営業利益を稼ぐなど業績は回復傾向にあります。足元でも自動車生産の回復に伴い電装部品などが回復している模様で通期では会社計画の営業利益18億円はかなり余裕を持って達成できそうです。

 また、注目しているのは顧客がヒットを連発している遊戯機器向けのアッセンブリや電子部品です。顧客の京楽は足元でもパチンコ「仮面ライダー」に続きパチンコ「美空ひばり」といった大型タイトルを投入したほか2010年の1月にはパチンコ「明日のジョー」を投入する予定です。

 その、京楽は来年にも看板機種の「必殺仕事人」シリーズの最新作を投入する可能性が高いです。同機種は10万台で大ヒット(年に数本)と呼ばれる業界にあって前作30万台、その後のリメイク版(VER)などを含めれば40万台強を販売したモンスターマシンで次作の注目度も非常に高い機種です。仮に販売となれば20万台以上販売が予想され新光商事の業績に大きく貢献すると考えています。

 この1機種(30万台予想)が貢献するだけで113月期業績は大幅増益が可能でしょう。そのほか3機種程度を例年通りに販売してくれれば今期比で営業利益を20億円程度押し上げると考えています。

 すると113月期の予想PERで7倍、配当利回り5%強、PBRで0.4倍弱、さらにネットキャッシュが時価総額に占める比率は70%弱と高いことから現在の株価は魅力的だと考えています。

※決算短信の推移を見るとアッセンブリ事業は元来京楽の販売動向がキレイに反映されていたのですが直近では筋肉マン、天国の階段などが販売された時期に売上高がたっていないことから一部機種(多分京楽本体が開発していない部分)に関しては新光商事を経由しないことが推測されます。一方で、仮面ライダーや美空ひばりといった主力機や1月に出る大型タイトル「明日のジョー」や「必殺仕事人」といった作品は従来通り新光商事経由で販売していると推測しています。

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2009年10月 8日 (木)

ごあいさつ : ポアロ

 はじめまして、ポアロと申します。

 学生時代から株式投資を行ってきたことが功を奏して、
運良くこの業界に足を踏み入れて約4年。
その間、大変お世話になったかかしさんのもとでまた一緒に
活動出来る機会を頂いたこと、大変嬉しく思っております。

 まだまだ勉強中の身ですが、せっかく貴重な機会をいただ
きましたので、これまで気づいたことや思いついたこと、
失敗したことなど皆様に少しでも有益な情報や考え方を伝え
られればと思っております。
若造の拙い文章ですがお付き合
いいただければと思います。
私は、ファンダメンタルを重視しており、直近ではリストラ
動向や棚卸資産の水準、のれんなどに注目してきました。
景気が後退している局面においてはリストラと巨額の
棚卸評価損、のれんの償却の前倒しを行い、翌期にV字回復
した日産自動車のような株も通常より探しやすくなるため
です。そのため、短信を見て書き取るという地味な作業を
しております。

株価やシェアに絶大なインパクトを与える生産プロセスの
イノベーションは特許を読んだり、専門知識を要しますが、
これらは四半期ごとの粗利益や粗利益率、販売管理費の推移
をエクセルに記入したりするだけで気づくことが出来ます。
例えばこの赤字部門さえなくなればなぁ、という企業群を
チェックしているだけでも大変なアドバンテージになると
思います。
そのなかで現在注目しているのがMonotaroや新光商事、
インデックスHDです。また、私はパチンコが好きで良く
遊技機器業界関連株を見ていますが、同業界の株価は好業績
をマークする可能性がありながらあまり上昇していないもの
も多く、今後取り上げて行きたいと思います。

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2009年10月 7日 (水)

MonotaRo : ポアロ

不況によりあらゆる企業がコスト見直しを行っているなかで今まさに飛躍期を迎えている小型株があります。それが工場・作業現場で使用される工具・資材・消耗品などの間接資材をインターネットやカタログを通じて通信販売しているonotaRo(東証マザーズ、3064)です。

間接資材とはなかなかなじみのない言葉だと思いますが、企業にとって費用の大部分を占め、購買部などが直接購入する直接資材(原材料)ではなく、現場で使用される切削工具や手袋やマスクなど工場の生産ラインに用いる消耗品のことを言います。

MonotaRoによれば、この間接資材は、製造業者のコストの20%(80%は直接資材)にすぎないが、こと量に関しては全体の80%を占めているとしており、多くの企業が間接資材の購入に時間を割くことになっていたようです。

 その手間がかかっていた要因は、①購入先が一本化できず多岐に渡っていること、②多くの商品が一物多価であること、でした。

どうしてこのようなことが起きているのかというと、一つは間接資材が一つの訪問工具商から購入するのではなく分野ごとに購入先を選ばなければならなかったためです。二つ目は一度に大量の注文を受注できる大企業と絶対数で大多数を占める中小工場では同じ製品でありながら、ひどい場合で35割違うという非常に大きな価格差があったためです。

これに対して、ネットを使って豊富な品揃えとこれまで不透明だった間接資材の価格の一本化を可能にしようと起業したのが同社です。

これらの取り組みがヒットして0512月期末には12万件程度だった会員数が09年6月中間期には40万件(市場全体は200万社)となるなど急増しています。足元ではさらに増加ペースが加速し、月1万件程度の会員増が続いているようです。

ただし、足元では前年同期比で会員数が46.8%増となりながらも顧客単価の下落に伴い前年同期比1%増収に留まり、営業利益も31.5%減となっています(期初の会社計画通り)。これは景気悪化に伴う単価下落の要因が大きいためで、通期でも6.7%増収、13%の営業減益を会社側は計画しています。

ただし、注意しなければならないのは 過去のトレンドからも景気回復局面においては1注文あたりの単価が増える傾向にあることから国内製造業の操業度が上昇している局面では利益が飛躍的に伸びる という特徴です。

実際、0912月期第2四半期を底に単価は上昇傾向にあるようです。自動車業界や鉄鋼業界の設備稼働率が6070%程度まで落ち込んでいた1-6月と比較して、80%程度まで回復している現状を勘案すれば、売上高の50%程度を占める消耗品や35%程度を占める交換部品の需要増によって単価が回復しているということは違和感なく受け入れられます。

また、在庫を保管するための大型倉庫が必要なビジネスですが大型の設備投資(尼崎の物流センター)071月に既に済んでいることから短期的に大きく増える費用もないと考えており、1012月期は大幅な営業増益になると考えています。

仮に企業の操業度がピーク時の90%の水準に戻るだけでも顧客基盤が0812月期と比較して096月中間期までに既に30%近く増加していることを考慮すれば0912月期間比較で20%以上の増収は十分に可能であり営業利益も15億円程度は狙えるでしょう。

また、東証1部の申請や87日の自社株償却により期初に920万株あった発行済み株式は足元で737万株となっており、それを考慮した1012月期のEPS120円近くになる割に足元の株価は1500円以下と評価不足に感じます。

同社には①いち早くインフラを整えた点、②顧客の囲みこみに成功している点、などソネット・エムスリーやアマゾンといった成功しているネット企業の共通点を持っており、同市場での勝ち組として生き残る可能性は高い と考えております。

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