11月の鉱工業生産動向を在庫循環モメンタムで読むと・・・
11月の鉱工業生産動向を出荷在庫バランスで見た姿はすでに28日にご報告した通りです。
http://kakashi490123.cocolog-nifty.com/macrowave/2011/12/11-b17a.html
http://kakashi490123.cocolog-nifty.com/macrowave/2011/12/11-a97d.html
そこで、価格動向も考慮した金額ベースの指標をもとにして作成した在庫循環モメンタムで11月の鉱工業生産動向を見てみたいと思います。
数量ベースの指標で作成した出荷在庫バランスとほぼ同じ形です。11月は下落しました。
在庫循環モメンタムを作成するにあたって使用した日本銀行の「製造業部門別投入・産出物価指数」から産出価格(製品販売価格)、投入価格(原材料調達価格)の動きを見ると次のようになっています。
細かいことですが、投入価格の下落率が産出価格のそれよりも大きくなっています。円高による輸入原材料価格の下落幅が大きいことが反映していると推測しています。そしてこれが在庫の動向に影響を与えています。
輸入原材料価格の下落を映して、数量ベースの在庫は増加しているのですが、金額ベースの在庫は安定した動きです。これが出荷在庫バランスと在庫循環モメンタムの差になっています。
それでは、在庫循環モメンタムの今後の動きは?
出荷在庫バランスに比べて多少強めの上昇基調に入るという感じですが、決して大きな差があるわけではありません。
したがって、繰り返しになりますが、2012年は警戒的な見方が多いものの、比較的に堅調な展開を期待しています。予測に十分に織り込んでいない復興需要が顕在化すれば、一段の底上げも期待できそうです。
再生日本の力強い歩みを期待したいところです。政治的なリーダーシップには期待していませんが、日本企業の底力は過少評価は禁物と考えています。
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本文中で使用しているデータやグラフ類は主に次の各社の公表しているものにお世話になっております。経済産業省、内閣府、日本銀行、東京証券取引所、CME GROUP、CBOE,CNN MONEY、MSN MONEY、Bloomberg,アット・ニフティ・ファイナンス、Yahoo!ファイナンス、東洋経済新報社、サーチナ、ゴールデン・チャート、外為どっとコム
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