米国景気は本当に回復しているのか? : 11月の耐久財受注を読む
予想を上回る経済指標がダウ平均株価を押し上げています。
23日には11月の耐久財受注が発表されました。新規受注の季節調整済み前月比は+3.8%。事前予想の+2.2%を大きく上回りました。確かに強い数字でしたが、正直なところびっくりするような強い数字というわけではなかったというのが印象です。
また、受注残高が曽増加していないのも多少気になります。
受注統計をベースに、耐久財の在庫循環モメンタムを作成すると次のようになっています。わずかながら低下しています。ちなみに、在庫循環モメンタムは出荷金額の前年同月比増減率から在庫の前年同月比増減率を差し引いて算出する景気指標です。
この耐久財在庫循環モメンタムは、来年1月4日に発表される全製造業ベースの受注統計で作成する全製造業在庫循環モメンタムの先行指標となるために注目しています。
結論としては、確かに耐久財受注の底打ち基調が徐々に鮮明になっているものの、11月は一段と強くなったというわけではないので、クリスマス前の米国株式市場の急速な上昇は浮かれ気味に行き過ぎたのではという懸念があります。今後の動向には多少警戒する必要がありそうです。
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