在庫循環モメンタムで見た米国景気は?
米国の経済指標に強いものが目立ちます。1月3日にはISM製造業景況指数がコンセンサスを上回りました。果たして2012年の米国経済はこのまま力強い回復軌道を描くのでしょうか? 米国商務省が昨日発表した11月の製造業受注統計(正式には製造業出荷・在庫・受注統計)をベースに作成した在庫循環モメンタムを見ると警戒であることを示唆しています。
まず全製造業から。
小動きですがわずかに低下しています。出荷の勢いに若干陰りが見えるものの、在庫が抑制されていることが在庫循環モメンタムを下支えする構図です。
セクターごとの動きはマチマチです。自動車セクターは好転しました。
一方、コンピュータ及び関連部門が大きく悪化しています。
いずれにしても気になるのはこれからどうなるかということです。2012年の全製造業在庫循環モメンタムを簡単にシミュレーションすると次のようになります。
たしかに景気の悪化は避けられそうですが、だからと言って急速に改善するというわけでもなさそうです。となれば、現在の楽観的と思えるマーケットの動きは警戒的に見る必要がありそうです。特に出荷の基調が一段と弱くなりそうなことが気になります。
「人気ブログランキング」に参加しています。記事がお役に立ちましたら、下のバナーをワン・クリックお願いいたします。大きな励みになります。

本文中で使用しているデータやグラフ類は主に次の各社の公表しているものにお世話になっております。経済産業省、内閣府、日本銀行、東京証券取引所、CME GROUP、CBOE,CNN MONEY、MSN MONEY、Bloomberg,アット・ニフティ・ファイナンス、Yahoo!ファイナンス、東洋経済新報社、サーチナ、ゴールデン・チャート、外為どっとコム
« 予想よりも強かった12月のISM景況指数 | トップページ | ブラジルに雨が降ったらスターバックスを買え »
「1.かかし」カテゴリの記事
- しばらくお休みのお知らせ(2013.06.11)
- 再び連動性が強まる日経平均株価とドル円(2013.06.07)
- 今日のマーケットは? 6月7日(2013.06.07)
- 今日のマーケットは? 6月4日(2013.06.04)
- 今日のマーケットは? 5月30日(2013.05.30)
「C.経済」カテゴリの記事
- 出荷在庫バランスで見た1月の鉱工業生産動向(2012.03.03)
- 出荷在庫バランスで見た1月の米国受注統計(2012.03.01)
- 小動きにとどまる米国の在庫循環モメンタム(2012.02.05)
- 復興需要の本格化を示唆する出荷在庫バランス(2012.02.05)
- 耐久財受注統計で米国景気を見ると・・・(2012.01.27)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント