好調な日経平均株価は持続するか?
先週の日経平均株価はわずかですが上昇基調を維持しました。過去3週間の日経平均株価は、1.31%、3.13%、0.85%と連続して上げています。しかも、ダウ平均株価の変動率、0.50%、2.40%、-0.47%を3週間連続して上回っています。
このような展開は今後も持続するのでしょうか?
まず、ドル建てに換算した日経平均株価をダウ平均株価と比較してみます。
両者は基調としては高い連動性を維持しています。しかし、昨年は乖離が拡大しました。前半は東日本大震災、後半は欧州債務問題を背景とするユーロ安円高が重要な理由であったと見られます。
図が示唆するとおり、ユーロ安円高の基調が転換するようなことがあれば、日経平均株価は急速にダウ平均株価に接近していくと思われます。つまり、日経平均株価の上昇率がダウ平均株価を上回る展開が持続する可能性があるということです。
ではユーロ円とドル円の最近の動きを見てみたいと思います。
実際にユーロ安円高の動きに転換の兆しが見えます。果たして今後の欧州情勢がどのように推移するか、正直なところ鮮明に見通すことは難しいと思います。しかし、少なくとも、為替市場では楽観的な見方が 増えてきているようです。
ではドル円はどうか?
FOMCが超低金利のスタンスを2014年後半まで継続すると発表したことで、ドル安円高に振れました。しかし、その動きは驚くほど小さかったというのが正直な印象です。そのドル円と米国長期金利の動きを重ねてみると次のようになっています。
ここから読み取れることは、米国長期金利には一段の下げ余地が大きくないだろうということです。となれば、ドル円が一段の円高に振れる可能性も小さいだろうということになります。
となれば、日経平均株価の重石になるドル安円高への動きは、あるとしても比較的に小さなものにとどまります。そして、ダウ平均株価に対して出遅れの元凶となったユーロ安円高の基調の転換がより鮮明になれば、日経平均株価にとってかなり好ましい環境が期待できそうです。
もちろん、ダウ平均株価が大幅な下落に転じれば、日経平均株価がたとえダウ平均株価のパフォーマンスを上回ったとしても、絶対値では下落する可能性があります。
ではダウ平均株価の今後の展開は?
雇用指標を念頭に警戒的なスタンスをとるFOMCの金融政策のスタンスが下支えになって、堅調な推移を期待しています。大統領選挙の年でもあります。もしQE3があれば、すでに述べたとおり、ドル円の円高への振れが限定的である可能性があることから、日経平均株価にとっては為替のマイナス効果よりも、ダウ平均株価の上昇による底上げ効果のほうが大きいのではと期待しています。
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