出荷在庫バランスで見た1月の鉱工業生産動向
2月28日に経済産業省が発表した1月の鉱工業生産動向をベースにした出荷在庫バランスの動きを見てみたいと思います。期待した復興需要が意外に軟調でしたが、耐久消費財の復調が目立ち、全体としては堅調な動きでした。
まず鉱工業全体の動き。前月に比べて上昇しています。出荷が底堅い中で、在庫の圧縮が進んでいます。
耐久消費財が大きく上昇しました。タイの洪水の影響からの反動もあって、自動車の反発か目立っています。
非耐久消費財には目立った動きはありませんでした。東日本大震災で激減した在庫を回復する動きはほぼ完了したようです。
資本財はわずかな上昇です。力強さは依然として見られませんが、底打ちは鮮明になってきたようです。洪水後のタイにおける復興需要、増産体制をとる自動車関連からの需要など、環境は改善しているようです。
東日本大震災の復興需要を担う建設財。意外にも反落に転じました。しかし、この動きは大雪などの特殊な要因の影響が大きいと見ています。今後は反発の動きが鮮明になりそうです。
電子部品や、鉄鋼(高炉)・化学製品などの生産財。底入れに基調は鮮明ですが、動きは遅々としています。円高の影響が大きいと考えています。ただし、この後は円高修正が進んでいますので、展開が楽しみです。
以上の動きを見ると、鉱工業全体の出荷在庫バランスは上昇基調がより明確に出てくるものと思われます。
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